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バリアフリーについて考えた。

ライブ会場で一番困るのが、ぼんぼり付きの正ちゃん帽だ。
私は身長150センチ(公称)のチビなので、ずっとつま先立ちのバレリーナ状態にしてても、前の人の肩の隙間からステージを観るのがやっとなのである。
そこに正ちゃん帽をかぶった人が前の前あたりに来られると、もう絶望的。ライブ会場のぼんぼりを片っ端からハサミで切って回りたい衝動に駆られる。しないけど。

対策としては、底上げするしかない。ということで購入した超厚底ブーツ。
底の厚さ、なんと15センチ! 安っぽくて、けっこうダサい。けどライブのためなのでキニシナイ! ことにする。

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とは言ったものの、会場までの間、子供にまでジロジロ見られ、かなり恥ずかしい思いをする。すれ違う人や車内の人の視線が足下に集中。なかには見てはいけないものを見てしまった、というような顔してあからさまに視線をそらす人もいる。


たしかに私もヘアスタイルが不自然な人と対峙すると、視線がどうしても頭部に集中してしまい、いけないと思ってネクタイあたりに視線を下ろすも、今度は頭部を見てはいけないという気持ちが高まるので、不自然に視線が泳いでしまうことがある。
ああ、身をもって知るズラの悲しさ。賢さが1あがった。

また、超厚底で歩くと階段はもちろん、少しの段差も恐怖である。花魁や舞妓さんがゆっくり歩くのは優美な所作の演出というより、シャキシャキ歩くのが無理じゃないからではないか?
バリアフリーについてちょっと考えてみようと思った。

でも、靴を脱ぐときっと忘れると思う。

ブログ「パーラー永浜商店」から加筆転載。

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