人に甘えるという話
私は元来、人に甘えるのが苦手だった。
共働き家庭に生まれた私は、物心がついた頃には両親と夕飯を共にする事が少なく、伴って会話の機会も少なかった。
常日頃幼少の自分の面倒を見てくれるのは祖父母で、「生まれてきて申し訳ない」とは思わなかったけれど、自分がいるからみんなが頑張ってるんだな、という気持ちがずっと何処かにあった。
そのせいか、遠慮しがちでワガママを言えない子どもらしくない子どもだった。
勿論、両親からの愛情表現は人一倍受けていたと思うけれど、それでも幼少期から思春期頃ま