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偏差値45の大学から一粒の可能性にかけて

このままじゃだめだ。

大学3年生が始まろうとする春。
私は将来に不安を感じていた。

私が在籍する大学はお世辞にも頭が良いとは言えない。
俗に言うFラン大学である。

過去の卒業生が就職した企業一覧を就職課で見た。
自分もこれらの企業に就職するイメージをする。

いまいちパッとしない。

「高い給料をもらえるのか」
「やりがいのある仕事か」
「ホワイト企業なのか」
「自分が成長できる環境なのか」

不安が募ってくる。

このまま敷かれたレールに沿って進んでも良いのだろうか。
大学が用意する"間違いはない"レール。
紹介してくれる求人票から就職先を確保する。

いや、良くはないだろう。

給料が高い企業に就職する。
本当に自分がやりたいことを仕事にする。
優秀な人材が集まる組織に身を置き成長する。
あわよくば起業して成功する。

自分の可能性に挑戦するべきだ。

そのためにとがった何かを身につけないと。
そして現状を打破する方法を。

自分の興味やできることを列挙してみた。

  • 読書が好きだ

  • 経営学が好きだ

あんまりないか。
けどこの2つなら誰にも負けないくらい好きだ。

現状を打破する方法はどうだろう。

低い偏差値の大学卒でも名だたる企業から興味を持ってもらえる方法。
正直今の学歴を変える以外に方法はないと思える。

なら大学院へ進学しよう。

読書が好きで経営学も好きだ。
大学院は何かを研究し極めるところ。

論文を読んで経営学をもっと勉強する。
これなら私でもできそう。

ただ普通の大学院進学ではダメだ。
何もとがっていない。

日本国内だけではなく、世界で戦えるための何か。
留学はどうだろう。

英語力を身につけグローバルの価値観を知る。
そして海外卒という学歴を手に入れる。

以前に私が尊敬するゼミの教授も言っていた。

「日本にとどまっていてはダメだよ。何をするにもまずは海外を知らなきゃ。でないと日本を俯瞰して見れない。理由はなくたっていい。行ってみることで自分のしたいことがきっと明確になるから。」

当時は聞き流していた言葉。
けど今に思えば説得力はある。

教授は中国で生まれ育ち、日本という海外の地で教鞭を執っている。
どういう経緯で日本に来たのかは知らない。
けど海外に出たことで感じた何かがあったのだろう。

なら私も海外に行ってみよう。
海外の大学院へ留学して修士号を得る。

自分がいる大学は偏差値が低い。
私に英語力がなければ高いGPAを持っているわけではない。

過去の卒業生が誰も渡ってこなかったレール。
キツいけど挑戦してみる価値はあるだろう。

私は海外大学院留学を決心した。

海外大学院留学を決心して

あれから1年間、みっちり英語の勉強をした。

リーディングからリスニング、スピーキング、ライティングまで。
勉強は苦ではなかった。

なぜなら目的がはっきりしていたからだ。
目的がはっきりしているとやる気も続く。

勉強をするのは英語だけというのもあったのかもしれない。
受験みたいに数学や社会など他の教科を勉強する必要がない。

出願の準備は留学エージェントを利用。
親身なサポートもあり、志望動機書や推薦状などの出願書類は難なく揃えられた。

1番悩んだのは進学先。

どこの国かはイギリス一択だった。
なぜなら修士課程が1年のため、金銭面と時間の面でコストを抑えられるからだ。

問題はどこの大学院に行くか。

私のバックグラウンド的にレベルが低い大学院にすべきか。

悩んでいたところ、私を担当してくれていたカウンセラーが背中を押してくれた。

「どうせ挑戦するならレベルが高い大学院を選ぼう。もしもの時のために滑り止めも用意しておけば良い。人生でそう何度もない留学なんだから目標は高くいこう。」

この言葉もあって世界75位のリーズ大学院へ出願。

見事合格を勝ち取る。

私のような人間でも世界46位の京都大学や80位の大阪大学といった、日本でもTOPレベルに匹敵する学校へ進学できることに感銘を受けた。

参考:QS World University Rankings 2024

世界TOPレベルの大学院へ留学して

レベルの高い大学院は教授と学生のレベルも高い。

世界中から優秀な人が集まってくる。
北京大学を卒業した人からマッキンゼーでインターンをしていた人まで。

思考力から知識の豊富さ、何もかも段違いだ。
付いていくので必死。だが毎日が刺激的である。

留学中に自分がやりたいことも明確になった。

それはITを身につけること。

自分は経営学を学びにきた。
しかしグローバルで活躍するにはITの知識・経験があった方が良いと感じた。

どんなビジネスをするにも経営学が活かせる。
そしてビジネスを世界へ広げるにはITがいる。

異国の地で生活をし多種多様な人と接することで視野が広がり、やりたいことが醸成されたのだと思う。

留学中の就活はIT企業にフォーカス。

米系の外資系IT企業から内定を得ることができた。

自分の選択を振り返って

大学3年生になる頃、自分を見つめ直した。

ダメだと感じたから海外の大学院へ留学し、外資系のIT企業へ就職した。

もし自分の状況に疑問を感じず時間を過ごしていたら、こんな素晴らしい体験はできなかっただろう。

何がやりたいのかもわからないまま、刺激のない人生を過ごしていたかもしれない。

自分の選択は簡単に成し遂げられるようなことではなかったと思う。

しかし教授の言葉があったから大学院留学をしてみようと思った。

カウンセラーが背中を押してくれたからレベルの高い海外大学院へ進学できた。

留学での日々があったから自分がやりたいことを見つけられた。

決断をするのは自分。
だが周りの助言があるからこそ本当に自信を持って決断ができる。

周りの助けがあったからこそ、一粒の可能性にかけることができた。

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