不登校5

不登校になってから、そろそろ2週間が経とうとしている。
激動の1週間目、不安定だった2週間目。ここ最近、急激に安定してきたように思える。

フェーズが変わった?

数日前、クラスの子に言われた「くさい」という言葉。これを号泣しながら話したあとから変わったように思える。
もちろん、まだ不安定なこともあるが、それでも私がいない時間も安定して過ごせるようになってきた。
フェーズが変わったと思うこととして、「新しい学校に行きたい」と言い出し、それをまわりにも伝えだしたこと。自分の中で嫌な思い出とおさらばしようという意識が出てきたわけである。
すでに我々も私立編入を考え動いていたし、同時に今の小学校へは諦めしか生まれず、親が諦めている学校に難しい特性を持った娘を復学させたいとは思わなくなってきていた。これで万事うまくいく!!

が!そんなに事は単純に進まない。

ことを急ぎすぎてはダメ

「新しい学校になると、学童は行けなくなる」と私が伝えた一言で大号泣。
「学校に行きたい!!!」と言い出す。
普通であれば、不登校になった娘が学校に行きたいと言えば大喜びするだろう。でも、そうではないのである。本人は学童に行き続けるために、学校に行きたいと言っている。
理由を聞くと「お勉強をしたい。授業を受けたい。先生に会いたい」という。
あんなに嫌がっていた先生に会いたい、だと!?話を聞いてくれないことがショックだったのに!?
しかもいじめられていた相手○○がいる教室に入るのだよ!?
混乱しながら上記のことを伝えると「ママ、ごめんなさい。○○が言った嫌なことは嘘だったの」
と言ってきた。

一瞬混乱したが理解した。

学校に行く理由付けとして、嘘をついていたと嘘をついたのだ。

もし、嘘だとしてもママは困らない。でも、○○は言ってないのにあなたが言った嘘で傷つくのではないか?
と、伝えた上で言われたことは嘘ではないよね?と確認する。
なぜ嘘ではないかと言うと、「みんなから嫌われている」と言って過呼吸を起こし、「くさいから近寄らないで!」と号泣したのは事実であるからだ。

娘に誤魔化しは無用と判断し、こちらが考えていることを伝えた。
・学童に行きたいのはわかるが、そのために頑張って学校に行く必要があるのだろうか。
・これまでの学校を見ていると、あなたを守ってくれるとは思えない。あなたは変わったけれど、学校が変わることはない。
・あなたは非常に考え方が素晴らしい。その素晴らしいところを見守ってくれるのは、今の学校じゃないとママたちは思っている。

それに対して娘は、
学校は嫌いだけど、良いところもたくさんある。悪いところになっちゃったのが、悲しい。でも、良いところもあるから学校に行きたい。先生も嫌なところもあるけど、嫌じゃないところもあるから会いたい。
と言う。

娘の情に流されそうになりながら、ともかく学校に行くかどうかは明日また考えよう。
でも、やっぱり、ママは今の学校があなたに合っているとは思えない。
と伝えた。

なんで娘がこれだけ苦しまなきゃならないのか

学校に行けなくなる前に、クラスの子に嫌なことを言われたとき、なぜ先生はきちんと耳を傾けてくれなかったのだろうか。
好きだったところが身体に症状が出るほど辛いところになってしまった。そのことに娘は絶望しているし、どこかでまだ信じたいと願っているのである。
担任は好きではなくても、自分を見てほしいと思っているのだろう。学童は学校のなかで唯一直接言葉で「待ってるよ」と言ってくれたところである。そこに縋りたいという娘の気持ちに涙しそうになった。

娘の行きたいという今の気持ちを大事にしていけば、もしかしたらまた行けるようになるかもしれない。でも、対応は変わらないのだから、また苦しい思いはするだろう。さらに学校に対して絶望したら、今度こそどこの学校にも行くことはできなくなると思う。

もう一つ、再び娘の特性部分を強く感じた。
学童に行きたい(辞めたくない)→学校に行く→学校に行くにはいじめを嘘だと伝えればいい という思考。
「わたしのシーソーはずっとあって、一つうまくいくとまた一つシーソーに乗っかっちゃって考え続けなければならない」
娘が深く思考すること、それと心の成長がアンバランスになっていることについて、「ブロックがあったのに、そのブロックが今までで崩れちゃったの。ブロックをまた積み上げなきゃならないのね」
「大きな山を登っていて、山のてっぺんまで着いたから滑り降りようと思ってるの」→いろんな困難を乗り越えた、と言いたいらしい。

このような思考力を持つ娘は、とても危ういと思っている。大事に育てないとならない部分で、医療機関と学校ときちんと連携しなくてはならないと思っている。だからこそ、私はもう話をすることも難しい今の学校への復学は厳しいと思うのである。
ブロックを積み上げるにはゆっくり話を聞いてくれる大人が特に長時間過ごす学校には必要なのだ。


フェーズが変わって、体もしっかり休めた。恐らく自宅に居続けることに飽きてしまってもいるのだろう。
そして、1週間前よりも安定はしているけれど、それでもまだ不安定さがあることを再認識した。

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