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エッセイまとめ

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つらつら連ねたエッセイたちです。
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2024年2月の記事一覧

晴ればつかりが正義だらうか

中也っぽくなってしまった。好きな天気は「晴れ」と答えたほうがなんとなくいいような気がする。なぜだろう。 実際に晴れは好き。晴れ、曇り、雨、の3つが大まかな分類だとして、曇りはあまり好きじゃない。見た目がちょっとどんよりしているし、良い日も悪い日もちょっとマイナスになっちゃう。曇りだから良いことったって、むかしは紫外線がないから曇りラヴ……なんて思っていたらとんだ勘違いで、曇りだろうが晴れだろうが紫外線はビンビンと肌を攻撃してくるらしい。こわすぎません? 良いこと、あまり思い

運命のリードに出会うまで

サックスのおはなし。ここでいう「リード」はワンちゃんの散歩のあれじゃなくて、サックスやクラリネットなどの木管楽器に必要な部品のことです。 管楽器の口をつけて吹く部分を「マウスピース」といって、トランペットやホルンなどの金管楽器はそのマウスピースだけで音を出す。マウスピースに竹でできた薄い薄い木の板(リード)を挟んで吹くのが木管。 このリードは永久的なものではなくて消耗品なのだが、なかなかクセモノなのです。 管楽器だから息を使って吹くのだが、リードが柔らかいほど少ない息で吹け

ぜったいぜったいBT別

わけのわからないタイトルで申し訳ありませんが、わたしにとってはとても大事なこと。お部屋探しの間取り図でかならずチェックする項目のひとつです。引越しは基本的にめんどくさいからそんなにぽんぽんするもんじゃない。一人暮らしを始めるときに地元から関西へ、学生生活の途中で再度近くへ、就職して関東へ、そこから2ヶ月足らずで同じ最寄り駅のところへ、さらに2年弱してからいまの居住地(関西)へ……と五回引越したことになる。え、五回!? 数えたことがなかったからちょっとびっくりした。相見積もりの

エッセイネタ募集について

いつも激ゆるおふざけエッセイを読んでくださりありがとうございます。わたしがこういう感じの文を書くなんてしらない知人友人に読まれていたらどうしよう、という思いが生まれはじめましたが、もう後戻りはできません。 昨夜、エッセイネタ募集をつぶやいてみたら、たくさんの素敵なご提案をいただきました。本当にありがとうございます。まだまだ絶賛募集中、というか、特に募集期限などはないので、思いついたらぽこぽこいただけると大変幸いです。 もちろんnoteのコメントでも! 現時点でいただいてい

カウンター席でよろしいです

2人でお店に行くとだいたい聞かれる、テーブル席かカウンター席か問題。なんとなくテーブル席のほうが良いイメージをもっていたけれど、ここ最近、実はカウンター席で全然よいのでは?と思い始めた。ちなみに直近では、コメダ珈琲で順番待ちリストに名前を書いたときに「テーブル・カウンター・どちらでもよい」の選択肢があってびっくり。喫茶店の……カウンター席……??? 居酒屋ではなく? お通しにあのやみつきジャリ豆が出てくるのか? コメダでカウンター席って想像がつかないのだが、経験したことがある

猫目石

きのうじゃなくて今日が猫の日だった。やらかした。猫舌についてのエッセイをあわあわと後悔したが、今日の記事にすべきだった。 猫俳句大賞というコンテストに応募したら、結果発表が今日でした。どこまでもにゃんにゃんを徹底していてすごい。準特賞の句が自由律だったのにびっくりして、同時になんだか嬉しかった。とても好きな句。わたしの句は入選ならずだったけれど、公募系は結果発表までがセットだから、そのぶん素敵な作品たちを見ることができるのでありがたい。うたの日もそうだなあとあらためて思う。

猫舌で得したい

無理だとわかっているが、せめてもの願いとして題してしまった。全世界猫舌メンバーズシップのみなさん、生を受けてからいまに至るまで、猫舌でよかった~!と思った瞬間が一度でもあっただろうか。わたしは無い。かなりしっかりと人生を振り返ったが、ひとつとして無い。かなしいことである。 アツアツがおいしい食べ物はアツアツでいただくに限る。冬のお鍋であたたまった絹ごし豆腐がふるふると取り皿に座っている。まだだぞ、いかんぞ、と自分に言い聞かせる。冷めやすそうなちっちゃい白菜の切れ端をいちおう

くすみカラーに手を伸ばす

抱きしめたくなるような色だなあと思う。 ここ数年? あらゆるものの色味に「くすみ系」がたくさん追加されて、もりもり売り出されるようになった気がする。くすむ、って言葉はもともとあまり前向きな印象がなくて、褪せるとか、肌のくすみとかのイメージがあったのだけど、いまはむしろ落ち着いた色味としてプラスな表現になっているような。コスメにも普通にくすみ系って使われているし。 個人的な色の好みがそれほど定まっていなくて、きらいな色は特にないなあ~というレベルなのだが、はっとするような原色

自撮りはいつまで楽しめる

友人と出かけたときに自撮りをする習慣、その最高潮は高校生のときだったかもしれない。スマホをゲットして嬉しかったのもあるのか、ひたすら写真を撮っていた気がする。テスト期間は学校が早く終わって、午後いっぱいはフリーだったから、お昼ごはんを食べて駄弁り散らかし、なぜかついでに自撮りしまくる時期があった。たしか受験が近かったときで、お互いの現実逃避欲が多種多様ポーズ自撮り欲に置き換えられるという謎の力がはたらいていた。貴重な制服姿ショットとして、現在もスマホにわっきゃわっきゃしている

歩く速さは生きる速さ?

まがいもののみつをみたいな題を付してしまった。 急いで歩くのはあんまり得意ではない。というより、自分としては普通に歩いているつもりでも実は遅かった、という衝撃。もともとのんびりした性格なのもあって、徒歩に限らず、かなりスピーディに済ませてみるとまあまあ人並みでした、みたいな結果になる。かなしくもうれしくもないけれど事実。 歩く速さにデフォルトのものがあるとして、でもそれは環境によってかなり変わるのではないだろうか。 中高生のころの放課後は部活終わりにダラダラ歩いて帰るのが定

切り取りテクニック

たぶんあちらとしても、なぜこの人間はこんなにも切り取りという動作が下手なのだろうと不思議がっていると思う。おれはまさに言葉どおり、身を切る痛みに耐えながら、切られやすくなってあげているのに……とうらめしい声が聞こえてくる。ごめんなさい。不器用にもレベルがあって、わたしはなかなかの裾野にたたずんでいるのです。 マジックカットがマジックカットじゃない! というのをよく耳にする。たしかに、「この部分のどこからでも切れます」と豪語するわりにはそれほど切れてくれない袋に、人生でなんど

部屋干しで加湿し隊

隊員です。なぜ隊長でないかというと、完璧に加湿のバランスがとれるわけではないから。部屋に干せばいいってもんじゃなくて、意外とすぐにカラカラになってたり、逆に時間止める柔軟剤入れたんか、くらいに湿ったまま夜に突入したりする。完全無欠な部屋干し加湿には高度なテクニックがいるのです。たぶん。 梅雨時期は部屋干しを余儀なくされるので、できるだけニオイが気にならないものを部屋へ、それ以外は浴室乾燥でブワァ!と済ませていた。あの機能、便利すぎるんですよね。あまりに短時間で乾くので、うっ

ビターでお願いします

今日はうっかりバレンタインなので、それっぽい話を。バレンタインといえばチョコレート! この期に及んで、なんでチョコなんだろう…?と思って調べてみたら、そもそも日本だけの文化らしいし、なんならバレンタインというのはローマに実在した聖職者のお名前とのこと。何も知らずにきゃっこらチョコを贈り合っていたのね……ヨーロッパあたりの輸入文化かと思い込んでいた。恥。恥ょこ。 チョコといえばデフォルトがカカオ50%前後のミルクチョコレート、な気がするのだけど、昔からミルクはあまり食べなかっ

電話の緊張、いつまでも

電話で堂々と受け答えができる人は本当にすごい。小さい頃から電話が苦手で、実家の固定電話の呼び出し音が鳴るだけでもぴんっと背筋が勝手に伸ばされるような、慣れない感覚があった。わたし宛でないことがほとんどなのに謎である。アラームやインターホンなど「呼ばれる」系が苦手なのだろうか。前世は偉大な魔術師だった? もしくは成仏しきれなかった虫の魂? 社会人になるといやでも会社の人間として電話をとることが発生する。でもそれはわたしに掛かってきているのではなくて、わたしを通して会社に掛かっ