インドのバスで初対面の人から指輪をもらった話

忘れたくないからここに書いておく

先日、アフマダーバード(ahmadabad)の北にあるパタン(Patan)という町に、階段井戸(Rani Ki Vav)を見に行った。

Rani ki vav

その時に乗ったバスの中で、隣になったインド人女性(47才、名前はヘタルさん)と話をした。彼女は、「仏教もヒンドゥー教もイスラム教もキリスト教も、神様に別の名前を付けているけど、突き詰めればどの宗教の神も皆同じ。私たちは、共通した1人の親を持つ兄弟のようなもの。だから私とあなたは姉妹も同然よ」と言ってくれた。会った瞬間に良い人だとわかるような人だったから、真剣に彼女の話を聞いた。

彼女は20歳過ぎくらいから瞑想センターに行くようになって、それで人生が変わったと言ってた。「毎日神様にありがとうと語りかけている。神様は皆を見返り無く、底抜けの愛情で愛してくれている。人間の愛情は見返りを期待していることも多いけど、神様はそうではないから、私たちが神様を愛して、神様からの愛を受け取ることほど幸せなことはない。神様は、こちらが愛すれば愛するほど、それに応えてくれる、それで自分の人生は変わった、苦しみの無いものになった。」と。(会話の内容をまとめるとそのようなことを言ってた。)

彼女は、彼女の通う瞑想センターのYouTube動画なども紹介してくれた。後で見てみようと思う。Brahma Kumaris(略してBK)という瞑想センター。これもヴィパッサナーと同じように日本にもセンターがある。インドの中で瞑想の種類は本当に多くて、ヴィパッサナーだったり今回のBKだったり、何百という色々なセンターがあるらしい。
(参考までにそのYouTube動画の1つがこちら)
 https://youtube.com/playlist?list=PLMaFbCdX5_29owENciO_Ycs3590dVWhG4&si=EogAlRtPvUrh1dvg

彼女から結婚してるのかと聞かれて、結婚してないと答えた。
すると彼女は、「私も結婚していない。人と人が一緒に暮らすのはとても難しいこと。私は1人で暮らしているのが幸せ。私たちは誰しも神様からの愛情を受けているから、孤独な人は1人もいない」と言った。

彼女は、上下とも真っ白な服を着ていた。インド人女性で白い服を着ている人は未亡人で、未亡人はインドでは再婚が非常に難しと聞いたことがある。彼女は20歳過ぎの頃から瞑想センターに通いだしたというから、ひょっとしたらその頃に旦那さんに何かあったのだろうか。それとも結婚したくないから白い服を着ているのだろうか。嫌なことを思い出させたくはないから、その辺りのことは聞けなかった。

彼女は私の目的地より少し手前の、メーサナという町に住んでいてそこで降りると言った。バスの道中、彼女は私に持ってるお菓子を分けてくれたり、自分が降りる頃になったら、私のことを他の乗客に頼んでくれたり、本当に本当に良い人だった。
だから私は、初対面にも関わらず、別れ際にハグをしたいなと思ったほど。

そうこうして、彼女が降りるとき、なんと彼女からハグをしてくれた。そして彼女は右手に付けていた指輪を私にくれて、「bressing you(あなたに祝福します)」と言って降りていった。

彼女は私に連絡先を聞かなかった。私も彼女に連絡先を聞かなかった。そんなところも含めて、記憶に残しておきたい良い出会いだった。

(ここまで語っておいて書きづらいのだけど、書いちゃうと、もらった指輪をその日のうちに無くした🫠)


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