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いいかげんに年をとりたい

割と若い頃から、いいかげんな大人に漠然とした憧れがあった。たけしか所さんだったら、さんまとタモリだったら、両方とこ後者がいいなあと思うし、それはいいかげんでテキトーだからラクそうだということと、大人になればなるほどそのいいかげんでテキトーに振る舞うことがいかに、実力とかゆるがなさとか、「自分がなにをしたら幸せな人間なのかがどれだけ身に染みてわかっているか」とか、そのうえに成り立っているのなあと、惑ってばかりの毎日を送れば送るほど思い知るわけで、やっぱり、いいかげん、いい塩梅のゆるっとした大人になりたいとさらに思うわけです。

ひさびさのブルーノート東京で、AFTER SCHOOL HANGOUTを初体験したときに、そんないいかげんな大人のことを思い出したわけです。井上陽水、荒井由実など日本POPS界の伝説的な名曲を数多く叩いてきたレジェンド林立夫と、ミスターグルーブ沼澤尚の、もはや完全に無駄遣いなツインドラムに、我がグルービーキーボードの心の師である森俊之がいればもうそれだけでおなかいっぱいなわけですが、そこに高橋幸宏さんがボーカルって、大人の悪ふざけがすぎるわけです。アンコール前のMCで林さんが「年よりみたいに言いたくはないんですが」の前置きのあとに「この年になってこうやって仲間たちと好きな音楽をやれて、それにお客さんがこうやって入ってくれることが幸せで、ただただ感謝です」って、その通りだなと思ったわけ。(幸宏さんは終始、いいかげんなMCで林さんを妨害していたけどw)

いいかげんな大人になるためには、「いいかげんでもいいんだっ」って思わせてくれる仲間にいかに囲まれて生きていけるかであって、その仲間は、自分がその人の「いいかげんなところ」を受け入れられれば作れるんだなあと思ったわけで、まだまだ自分は狭量だなと、改めていい音楽を聴きながら思ったそんな金曜日でした。

(ちなみにライブはいわずもがな最高でした。このバンドは動画が全然転がってないのでおすそ分けできないのが残念ですが…!)

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