[連載小説]ギルティア王国大戦記 第45話

8月15日・日本

チーム・プリミティブは世界を救った英雄として誰からも称賛され…。とはいかなかったものの、暴徒に襲われることもなくなった。

一同は夏休みを満喫した。

その日は朝から海ではしゃいでいた。

「まだギルティアは生きてるってのに、のんきに遊んでていいのか?」

大地が毒づくと、

「次の戦いに備えて、今は目一杯羽を伸ばそうよ。」

と篤司が答えた。

ヘラクレス・スカラベ・ケルベロス・リザードマン・シロガネ・アンタイオス・ヤタガラス・フェニックス・ガルーダ・グリフォンは、異世界で戦いばかりの毎日を送っていたためか、海での遊び方を知らず困惑していた。

そんな彼らは、寛騎から浮き輪をもらったりビーチバレーを教わるなどして、遊び方を覚え目一杯楽しんだ。

一通り遊び終えた頃、アイリスが優駿に話した。

「ねえシュン、メザイア来なかったね。」

優駿は返した。

「多分ギルティアと会ってるのだろう。メザイアがアイツを止めてくれたら嬉しいな。色んな意味で、アイツとは戦いたくないし。」

アイリスは問いかけた。

「ギルティアと戦いたくないのは、アイツが強いから?」

優駿は答えた。

「強いからってのもあるけど、一番は俺とアイツが似た者同士だからかな。アイツも俺も、自分を後回しにしてでも誰かを守ろうとするところは同じだから…。」

それからほどなくして、一同は帰宅した。

8月20日・日本某所

優駿たちと別行動していたメザイアは、やっとのことでギルティアの拠点を突き止めた。

「もう世界の支配なんてやめて!王国を解体して!」

メザイアは訴えた。

「お前も優駿と同じこと言うんだな。だが俺は支配をやめるつもりはねえ。もうすぐ完璧な管理が完成するんだ!」

ギルティアは断言した。

その直後、怪人態・ルシファーに変身した。

メザイアはアスモデウスに変身し対峙したが、ギルティアには全く歯が立たなかった。

「許せメザイア。お前のためにも、俺は覇道を歩み続けなきゃいけねえんだ!」

メザイアを退けたギルティアは告げた。

そして、「完璧な管理」を発動した…。

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