[連載小説]ギルティア王国大戦記 第26話

異世界東部・フォレスティア国

ロート・ブラウ・ゲルブの3チームとメザイアは、作戦を立てていた。

メザイアは断言した。

「私とロートはギルティアから仲間と認められてるから、私たちの一言でブラウもゲルブも通すことが出来るわ。」

その言葉に、大地と篤司は耳を疑った。

優駿は説明した。

「不本意ながらギルティアは俺を仲間に引き入れようとしている。」

二人は、今は利用出来るものは全て利用しようと割りきった。

ギルティア王宮

優駿とメザイアの口利きにより、ギルティアは一行をすんなり通した。

それだけでなく自身も同行した。

「ゲルブの弟を拉致したのはデュナスだろう。ヤツの出世欲は知っていたが、ここまで見下げ果てた野郎だとはな。」

事情を知ったギルティアは話した。

ギルティアは容赦なくデュナスを倒す意志を示した。

何気ない会話の中に仲間を手にかけることも厭わない残忍さを覗かせるギルティアに、優駿たちは戦慄した。

ギルティア王宮最深部

一行は寛騎の元にすんなりたどり着いた。

あまりの簡単さに、篤司は拍子抜けした。

「兄さん、僕は帰るつもりないよ。こんなに楽しい侵略ゲーム止められるわけないよ。」

篤司たちを前にした寛騎は、笑顔を浮かべながら語った。

呆然と立ち尽くす篤司たちに対し、寛騎はデュナスを差し向けた。

デュナスの力は圧倒的で、ロート・ブラウ・ゲルブ・ワイスの四人がかりでも苦戦した。

メザイアが加わろうとしたとき、ギルティアが止めた。

「ヤツは俺がやる。」

そう告げるとギルティアはギルトに変身し、一瞬でデュナスを倒した。

「やっぱり強いね絶対王。でも君には人望がない。君を裏切り僕についた曹長はいくらでもいるよ。」

寛騎は笑いながら語ると、王宮を去った。

寛騎の闇を知った篤司は、力なく立ち尽くすのだった…。

ここから先は

0字

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?