[連載小説]ギルティア王国大戦記 第27話

異世界某所

王宮を去った寛騎は、この地に隠れ家を構えた。

そこには寛騎だけでなく、ブラムの姿もあった。

「一番の相棒デュナスを失い君自身の存在がギルティアにバレて、侵略ゲームはかなり不利なんじゃないか?」

ブラムの問いに寛騎は答えた。

「不利だから面白いんだよ。それにまだ手駒はいくらでもいるからね。」

寛騎の傍らには、ギルティア配下のダゴン曹長がいた。

ブラムは寛騎の不敵な笑みに、戦慄した。

異世界東部・フォレスティア国

3チームはそれぞれの進むべき道を決めた。

チーム・ロートはこれまで通り、各国を王国から防衛することに決めた。

チーム・ブラウは、シンあるいはクライの領土を奪還することに決めた。

チーム・ゲルブは、寛騎の情報を集めることに決めた。

別々の道を歩む3チームであるが、王国だけでなくいざとなれば寛騎とも戦う覚悟を決めた。

異世界東部・シノビー国

チーム・ロートが降り立った。

この地は現領主・ハクリュウとブラム配下・シルフィ軍曹が戦っていた。

ロートとワイスがハクリュウに加勢し、シルフィを倒した。

すでにチーム・ロートの存在を知っていたハクリュウは、国を彼らの領土と認め、王国との戦いを任せた。

異世界北部・アークテカ国

ブラウがクライの元配下・ヴァイキング軍曹を倒し、国を新たな領土にした。

その直後、寛騎とダゴンが現れた。

「大地さんが落としたばかりの領土、僕がもらうよ。」

寛騎の言葉と共に、ブラウとダゴンの戦いが始まった。

そこにゲルブも駆け付けた。

さらにロートとワイスも駆け付けて、4対1の戦いになった。

結局ロートたちが勝利し、国の領主はブラウのままとなった。

寛騎は撤退した。

異世界某所・寛騎の隠れ家

「お前自身も戦うべきではないか?」

寛騎にそう進言したのは、現状その存在を誰にも知られていない相棒・グリフォン(見た目はプリチーな翼付きの獣)であった。

寛騎はグリフォンと一体化し、黄金魔戦騎デモンゲルブ(おうごんませんき・でもんげるぶ)に変身した。

寛騎はこの力を、最後の手段と考えていた…。

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