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動けない【Swords 8】

みなさん、こんばんは。
今宵はどんなお話をいたしましょうか?

【60代女性 娘と孫との関係】

大切に育ててきた娘さんが、ご結婚。
順調に幸せを築いてきました。
第一子も無事に産まれて、「絵に描いたような老後の幸せだ」と
体感していたと相談者さんは言います。

第一子が3歳になる頃に、2人目の命が娘のお腹に宿りました。

そして出産。
そのまま転院。

産まれてきた孫は先天性の重度の障害を持っていました。

ここから予想外の人生が始まります。
重度であるが故に、医療費はかかりません。
その点においては、日本の制度に感謝しかありませんでした。

少しでも熱が出れば、その都度危篤。
娘夫婦はその度に2つ離れた県の専門病院へ車で飛ばします。
上の子は連れて行けず、相談者さんが昼でも夜でも預かるしかありませんでした。

ただでさえ、下の子が生まれて赤ちゃん返りをしてもおかしくない環境で、
パパとママは必死の形相で突然出かけてしまうわけですから、第一子の孫の精神も不安定になります。

とはいえ、自分も60歳を過ぎて、どこまで構えばいいのかすらわかりません。
相談者さんのご主人は、どうしようも出来ないのだろうと理解はしているものの、孫と一緒に寝ることもお風呂に入ることも、遊びに連れていくことも
してくれない。ましてや、ご主人自身の家事もやらない。

絵のように書いた幸せが、ジリジリと破れていきました。

「孫の命が生き延びればそれでいい」と必死に過ごした3年間。
ようやく2番目の孫が、自宅で過ごせるようになり、彼女の負担はほぼなくなりました。

とはいえ、重度の障害は、今後10年近くかけて何度かの手術を行う人生設計です。
その度に、相談者の彼女の生活スタイルが変わるであろうと、想像できます。

「その次の変化に、怯えてしまう。」
それが、今回の相談事でした。

【Swords 8 どうにも動けない】

ずっと働き詰めだった彼女。ようやく定年を迎えて、あれもしようこれもしようと
楽しんでいたのも束の間、一気に拘束された数年間。

祈りが届いて、
孫の容体が一変することはないであろうとまで回復したのにも関わらず、
心の緊張感が拭い去れません。
友達に誘われても、行きたいのにその誘いに乗れないのです。
「もし急変したら、すぐに帰って来れないかもしれない。もしそうなったら
自分のせいで何かが起こってしまうかもしれない。」

ある意味『PTSD』と言えるのかもしれません。

心的外傷後ストレス障害(しんてきがいしょうごストレスしょうがい、post-traumatic stress disorder、PTSD)は、の安全が脅かされるような出来事(戦争、天災、事故、犯罪、虐待など)によって強い精神的衝撃を受けることが原因で、著しい苦痛や、生活機能の障害をもたらしているストレス障害である

wiki

タロットは答えます。
『時間をかけて、孫が大丈夫だと、自分の心と身体の双方が、納得するまで
焦ってはいけない。
しかし、ご自身がお出かけすることで、娘家族の将来はなんら変わらない。
連絡があれば、帰ってくればいいだけのこと。
自宅にいても、出かけていても、その差はさほどない。
自分の人生を謳歌するといいでしょう。』

確かに、運命があるとすれば、どのような状況であろうとも、
神の意のままに、私たちは動かされていくでしょう。

自宅にいようが、外出してようが、間に合う時は間に合い、
ダメな時はダメであろうと、俯瞰的に考えれば、納得もします。

相談さんも本当は頭ではわかってはいるのでしょうけど
タロットの言葉を一つの勇気にして、お出かけができる勢いにしたかったのだと
思います。

相談者さんが自分自身の鎖を解き放てるよう、祈るばかりです。

タロットMahou

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