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人は変わる【大アルカナⅩⅣ 節制】

みなさん、こんばんは。
今宵はどんなお話をいたしましょうか?

【50代会社社長 友人の社長への援助】

長く付き合いのある会社の社長から久しぶりに一本の電話が入ります。

「金がない、、、お金を貸して欲しい」

相談者の社長は、おそらく自分に言ってくるのは、よっぽどのことだろうと
すぐさま100万を振り込みました。

100万、大金です。

それでも昔は電話相手の会社とプロジェクトをやった経緯もあり
「昔馴染み」という位置付けだった「情」もあり、
個人の自分が出来ることをしてあげようと思った、そう言います。

「貸すつもりではなく、あげるつもりで振り込んだ」
その心意気に敬意を表します。

これぞ、社長の器。というものなのかもしれません。
Mahouも相談者の社長の会社運営の苦労を知っているからこそ
心を打たれた気持ちがあります。

しかし、後日残念な情報が入ってきました。
お金を借りた問題の社長は、そのお金を持って、
ギャンブルに臨んだという内容でした。

目の前に座る相談者の社長の眼差しが、遠くを見ました。

もちろん結果は惨敗。
あくまでも噂レベルですが、そうそう間違ってはいないだろうとのこと。

問題の人は、社長がお金を振り込んでくれた恩義のよりも
厳しく取り立ててくる怪しげな輩への対応で、社長の気持ちなど測れる余裕はないのでしょう。

一つの信頼が、一つの友情が、Mahouの目の前で崩れていきました。

【大アルカナⅩⅣ 節制 二面性を備え持つ】

「昔はそんな人ではなかったんだけどね。」そう呟く社長は悲しげです。

タロット鑑定として、今後の付き合い方の確認をとりにきたようです。
社長自身も、ドライに考える判断と、情が湧き上がる個人的な気持ちの整理に
Mahouに会いにきてくれたんだなと、思いました。

人は、変わるものです。

それは当たり前とも言えるし、見方によって変わってしまうだけとも言えます。

問題の相手は、人を信じたから故に、人に騙され、借金を背負い、そして変わってしまったのです。

ミイラ取りが、ミイラになってしまった。
その事実が、タロット占い師として見ていても、非情で残念極まりない。

人の強さと弱さは、本当に紙一重なのです。
「それぐらい多めに見よう」最初の間違った一歩、ほんのこれだけでした。

あの時の躊躇や、お人好しが、もっと厳しい判断ができたのであれば
今の悲劇は免れていました。

人からお金を借りる。
浮気をする。
約束を破る。

人生の中では、程度の差こそれ、通常に行われているであろう、こう言った判断こそが
「自分の人生を波乱万丈にしていることなのだ」と、
占い師として多くの人の人生を垣間みれるからこそ、強く感じます。

それが人間なのだろうか?
それは「愛すべき」と形容できる事柄なのであろうか?

相談者の社長と共に、悩みが解決しないまま、気がつけば深夜。

せめて我々は、『誠意をもって生きていこう』と励まし合い
別れた切ない夜でした。

タロットMahou


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