実はフロイトが間違えた? パンツに帰りたいといったご婦人 錯誤行為
【フロイトが主張した「言い間違え」は実は「聞き間違え」だった?】
■パンツに帰りたいといったご婦人■ 錯誤行為
若き日のフロイト博士が、アルプスのドロミテ山脈で、きれいな二人の
ウィーンの婦人に出くわした。
婦人たちは旅の途中であった。
フロイト博士もそこは男の独り旅。
ルンルン気分で話に花を咲かせながらいっしょに歩いた。
ペチャクチャ話していると、二人の婦人のうちのひとりが、
「このようにして一日をおくると、不愉快なことが多い」
といいだした。
ここから、主人公がご婦人のゆえに絵になるのだ(と多分フロイト先生は考えた)
「本当ですわ。一日中カンカン照りの日光の中を歩くのは決して愉快ではありません。ブラウスやシミーズは汗びっしょりになってしまって……」
婦人はこのときちょっといい戸惑ったが、すぐに続けて、
「でもホーゼ(パンツ)に帰って着物をすっかり着替えれば……」
フロイト先生、う、とことばにつまったがそしらぬ振りをして、この
いい間違いを分析しなかったというけれど……。
しかし「これは面白い」ってんで、あとになってちゃんと分析している。
しかも本にまで残しているのである。
(フロイト著作集第1巻「精神分析入門」50ページ だいぶ前に読んだ本ですが、当時から必要な個所は少し折り曲げて線を引いたりして見つけやすくしていますので、すぐに探せました)
ドイツ語ではパンツのことをHOSE(ホセ、ホ-ゼ)というが、家はHAUS、HAUSE(ハウス ハウゼ)である。
この貴婦人は自分の着ているものをいちいち数えあげようとして、ブラウス、シミーズときて、それから本当は「パンツ」も……といいたかったところを(男なら平気で「パンツもびしょ濡れですワ」とでもいうところを)女性のたしなみでおさえてしまった。
しかしこの女性は、次にきたことばの中で、内容的にはまったく関係のない文句の中へ、口にだせなかった今のパンツということばが、ちょうど発音の
似たことばの歪みとなって表われてしまったと、フロイトはニヤニヤしながらたちどころに見抜いたわけである。
言い間違いは日常かなりあり、それらはおおむね本心が露呈したものだといわれる。
しかし、これは本当に言い間違いだったのだろうか。
この美しきご婦人は本当に「パンツに帰って着替えをしたい」といったのだろうか。
マクニールの心理言語学などでは、もっと別のアプローチがあったりする。
例えば、このいい間違いは本当はフロイトの聞き間違いだった。
つまり、「ブラウスも、シミ-ズもべたべた」と聞いたとき、フロイトもやはり、私たちと同じ(失礼! 「私と同じ」と言い換えます)かなり低い
レベルで、いろんなことを考えた。
それで、本当はこのご婦人はちゃんと「HAUSE」といったのに、フロイトの方で余計なこと考えているものだから、つい「HOSE」(パンツ)と聞き間違えたのに違いない。
という説。
自分の聞き間違いを正当化するためにこの錯誤行為という理論はできたのだ、と主張する人もいるらしい。
まあ、どっちにしても錯誤には違いないし、おもしろい話ではある。
いずれにしても、「無意識は私たちの現実を支配している」というユングのことばが、見事に証明されていますね。
note は初めてなので至らない点があるかと思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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1話完結ではないので最初からお読みいただければ幸いです。
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しかし、それはまさに途方もない、永遠の彼方にかすかに輝くかもしれない程度の希望にすぎなかった。
1000年間、誰もそこに辿りつくことはできなかった。
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遠藤周作さんの「私が棄てた女」(今まで読んだ小説の中で一番感動した作品だったそうです)と同じくらい良かった、と言って頂きました。最後の方では何度も泣いたということでした。その時のメールはすべて残してありますが、この女性からはそのほかにも非常にたくさんの感想をいただいています。糧になったことは間違いありません。
人によって評価や思うことは違うため毀誉褒貶あるかと思います。
読んだ人がどう感じるかは、様々ですので、
感想などには謙虚に耳を傾けたいと思っています。
千年の彼方からあの声が聞こえる
「ゆきおんな」
一気に11話にわけて全て公開しました。
ぜひ読んでくださいね。
1回ずつアップした方がが最初からよく読まれていくみたいですね。
「ゆきおんな」 #ホラー純文学
第1話
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