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詩手帖

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八燿堂の中の人、岡澤浩太郎が、40代半ばから生まれて初めて詩を書きました。粗さが残る感触もそのままにお楽しみいただけましたら
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[詩手帖]朗読と音楽

八燿堂のポッドキャスト「sprout!」の[special contents]として、朗読と音楽のプログラムをオンエアしました。参加してもらった現役のクリエイターは八燿堂の地元、長野県東部=東信在住者ばかりです。何かと忙しく慌ただしい春ですが、一服の息抜きにでも、最後の余韻までのんびりとお楽しみください。 写真(top)=林光 プログラム前半演目 宮沢賢治「やまなし」 宮沢賢治「農民芸術概論」 出演 詩=宮沢賢治 朗読=岡澤浩太郎 音楽=駒場拓也 ※プログラム前

[詩手帖]その感覚なら知っている

夜に移る空と 影になった森の淵 三番目か四番目の星と目が合った なんでかわからないけど ここにいるのに くっついて 震えて 2ミリぐらい浮いてて 止まる 風が流れて 音が溶けて 体が薄れて 消えるけど なくならない あっちの光になる

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[詩手帖]Aへ

今日はいい日 今日は悪い日 そう言って君は 泣いたり笑ったりするけど 今日という日は たぶん どちらでもあって シャボン玉とか夕焼けの色みたいに もっともっと ぐちゃぐちゃしている 二度と訪れない赤が燃える 美しい この日 それに僕には 泣いたり笑ったりする君のことが いつだって とても愛しい

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