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君とハイタッチ

池袋の地下通路。
今日はなんでか小学生がいっぱい。

上京してきた時、一人で電車に乗ってくるランドセルを見てびっくりした。
そうか。
都会は電車で小さい子供が通学するのは当たり前なんだ。

徒歩か、スクールバス。たまに車。私は年中無休で父バス。(door to doorで10歩も歩かないで学校の玄関だった笑)
私が生まれ育った町では学校に通うための手段はこれだけ。
小中ともに丘の上にあったためか自転車通学は認められてなかった。

そんな町で過ごした私にとって、小学校1年生にしか見えない小さい子が一人で電車に乗っているのは違和感でしかなかった。

話は戻って。
今日、普段よくいる池袋の構内で小学生がいっぱいいた。
集団ではなく、いろんな方向、いろんな場所にそれぞれ。
ランドセルではなかったが、みんな同じリュックを背負っていた。
同じ学校なんだろうな。それとも同じ塾かなんかなのかな?
冬休み終わったのか?午前授業なのか?

田舎にいると、当たり前に町で会う子供たちは同じ学校である。
みんな顔と名前が一致する。
車で1時間以上かかる大きな市にいっても、会えるぐらい小さなコミュニティで生きている。

そんな田舎だけだと思っていた小さすぎるコミュニティが池袋にもあった。


私の前を一人で歩いていた男の子が、向こうから歩いてきた3人ぐらいの男の子たちの集団とハイタッチをしてすれ違った。

びっくりした。

え、こんな1日何万人も行き交うここで、そんなことあるの?

しかも、その後もすごい遠くにいる別の男の子に手を振って、相手もニコニコと走って寄ってきていた。

その光景を目にして私は自分が気持ち悪いぐらい微笑んでいるのに気がついた。
誰かに見られていないことだけを願っている。
何よりその男の子たちに。笑


もう友達とすれ違ってもハイタッチなんてする歳じゃなくなってしまった。
遠くに友達を見つけても手を振らないだろうし、走って寄っていくこともない。

でも確かに私の地元でもあった。

なんか、ふと地元で過ごした日々を思い出した1日だった。


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