森鴎外と現代サラリーマンの共通点

森鴎外と現代ビジネスマンの
共通点

東京の鴎外ゆかりの宿「水月ホテル鴎外荘」がコロナ禍の波にのまれ閉館になる。寂しい限りだ。かの「舞姫」はエリート軍医と美しき舞姫エリスとの愛と別れを描いた鴎外の代表作。著者の実体験を元に書き下ろされたとされている。

たまさか直筆の原稿を拝見する機会があったが主人公が国家任務とエリスへの愛の
狭間で葛藤する場面はそこだけ文字が乱れ生々しかった。

だが、国か愛かの極限状況に立たないまでも、誰の心にも忘れがたいラブストーリーの1つや2つはあるはず。鴎外との決定的な違いはその喜びや哀しみ、心の揺れ動きを文学として、昇華するだけの圧倒的筆力がないということだ。 それ故、小説上梓意外の手段を取ることとなる。例えば…(コロナ以前は)カラオケボックスで失恋Jポップを熱唱したり、(こちらもコロナ以前は)夜中に彼女との思い出の海に車を飛ばしたり…など。それぞれ方法で。 ドラマチックじゃない人生なんてきっとない。

今はぽっちゃり型の中年上司も、学生時代はダンスサークルの舞姫と熱い恋の渦中にいたやもしれない。
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