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雀荘スタッフ体験記・1 ぐうの音も出ない

記念すべき1回目はこれか、という珍事件を。

大学在学中、3人打ち雀荘「火の鳥(仮名)」で働き始めて間もない頃だ。

麻雀は4人打ちから入ったため、3人打ちには慣れておらず、特に形に本当に弱かった。

そんな頃、先輩スタッフと沸点が低い客と2入りで卓が立っていた時の話。

自分が2つ仕掛けて(役牌かピンズ)画像の123p待ちホンイツ聴牌。

そこに先輩から3pを切ってのリーチが入る。
この頃の私は12pのシャボだと思っているため、勿論スルー。
そして、ツモ番の客が山に手を伸ばし、牌をツモる。少考が入る。

そこで私は気づくのだ。(これ3pも当たりだ..)
しかし、時すでに遅し。
背筋を冷たい汗が伝う。もうロンの声は出せない。

そして、さらなる絶望。

「通らば。」

目の前にあった和了を逃して、2軒リーチが入る。宣言牌は2p。なんてことだ..同順で当たれない。
自分の愚かさを呪った。

絶望の中、山に手を伸ばす。なんとツモ牌は1pだった。
少しの恥ずかしさを感じながら、倒さないわけにもいかないのでツモ発声をして手牌を倒し役を数える。

その最中に客から指摘を受ける。
「これ3p見逃したの!?」

「12pのシャボだと思ってて..」弁明になっていない弁明をする。

「かー!ここはメンバー同士で見逃しもするんだね!」

ぐうの音も出ず、無言で点棒をもらうだけであった..


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