古川孝次が鳳凰位A1最終戦の立ち位置をシミュレートする(2023年、40期A卓(下位卓)

鳳凰位の最終戦まで来ました。私が鳳凰位決定戦に行くことが難しくなっています。もちろん、あきらめているわけではありません。私の対局を楽しみにしてください。

順位や上や下ならば、その作戦を知られるわけにはいきませんが、この順位ならば…ということで、普段私がシミュレーションをしているやり方を教えてくださいということです。特に降級を逃れる想定について話をして下さいとのことです。

降級卓で戦ったことは何度もあり、本当に背筋が寒い思いがします。
藤原は「リーグ戦で1番面白い」といったらしいですね。皆さんも楽しんでください。

では、実際の成績を踏まえた上で4人の立ち位置にいたときに私が感じること、想定することを話していこうと思います。もちろん、彼らと私は別ですので違うことを考えていることもありますし、麻雀が予想通りになるはずもありません。
しかし、私の場合、せっかく新幹線の時間がありますので、シミュレーションは行うことができます。その通りになればもうけもの。そうでない時はそうでない時に考えればいいのです。ちなみに想定しながら新幹線で寝てしまうこともありますし、気持ちが整ったのならば、読書に変わることもあります。
東京は終点なので助かります。

ダンプ ▲70.7
点数がいくらか離れているとはいえ、下位卓になったのならば降級する可能性は必ずあります。しかし、ダンプの立ち位置の時に限り、初戦にトップを取ったのならば、ある程度余裕のできる戦いができます。数字上の安心だけでなく、態勢論的にもいい場所にいることが分かります。他の3人が降級を避けるために戦う意識に変えれば、逃がしてくれるかもしれません。
なので「初戦が大事」です。
もし、初戦にラスを取ったのならば大変なこと。おそらく藤崎と同じぐらいの成績になり、尻に火がついた状態で戦わなくてはいけません。
2戦目以降のことはその時の立ち位置次第ということになります。

一井 ▲101.1
1回戦目から大変な立場にいるのがここの位置。しかも、降級を逃れるために戦う真近にいる相手が藤崎という対戦巧者、何があるかわかりません。私もこの位置で相手が藤崎ならばとても肝が冷えます。
1回戦目の結果で降級位置まで行くこともあります。この時に私が考えるのは
「普段通りにできるかどうか」
ということです。これはどの立ち位置にいても同じなのですが、その普段通りが一番試される場所が一井の場所になります。変に知恵を働かせすぎると失敗します。

藤崎 ▲123.4
彼は試合巧者ですので、私のやり方というよりは彼が何を考えているかを知りたいところ。とはいえ、私がこの場所にいるならば…
「ついていないやつはだれか?」
を探すことです。ついている相手をバチバチに戦っても勝てません。落ち目の相手をさらに落としていく…今の点棒状況での対象は一井ですが、落ち目は誰かはわかりません。ダンプや一井ならば、逆転も可能ですし、吉田が落ち目ならば、吉田から点棒を奪い、他二人と同じ位置なって勝負できたら…と言うことになります。
ちなみにA1リーグで普段から感じることは「落ち目を見せないこと、見せたら徹底的に叩かれる」と言うことです。つまり「普段通り」でもあるのですが、意識を持つところが違うといえばいいでしょう。

吉田 ▲178.7
かなり成績の離れた場所に目標の一井がいます。今まで話した3人、ダンプ、一井、藤崎までは1回戦ごとの成績を考えた上で戦い方をイメージしなくてはいけませんが、私の雀風でこれだけ相手と離されてしまった時には、1回戦だけで順位を上げることは難しいと考えます。この場合は
「1日の成績でどのようにして降級を逃れるか」
ということを考えます。
1日4回戦の対局です。A1リーグで戦う全員には、自分にとっての「得意な勝ち方」というものがあります。私にそれが発揮できるかどうかを考えます。
70ポイント差は、私には難しい戦い方を迫られていますが、吉田ならば勝ち抜ける方法があるでしょう。彼の強みは
「しっかり手作りをして、リーチし、ツモる。」
吉田の勝ちパターンにハマれば、降級を逃れることもあると思います。

どの麻雀でも私が考えることなのですが、
「順位やポイントを持っているからと言って、守りすぎたらツキが逃げることになる。どの成績でも安心できるわけではない。攻める時にはきちんと攻める」
と言うことを必ず心がけます。繰り返しますが、彼らがどのように考えるかは分かりません。その様子を楽しんでください。

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