見出し画像

しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第72回 ロック対談_だぶる模話模話模話〈サケトレインロック⑧〉~エレファントカシマシ〈3〉~」

模話1「エレファントカシマシ3だよ」

模話2「今日はどんな話?」

模話1「宮本さんのYouTubeとかのおもしろいやつとかね…」

模話2「宮本さんは再ブレイクの時に、ダウンタウンの2人にいじられて…本来の面白さがいい方向に出て…人気もさらに出たっていうふうに思っていたよ」

模話1「どこかで読んだ記事に、子ども時代にいまにつながる…ちょっとおかしな感じのキャラクターを創り出したみたいな話読んだ気がするよ」

模話2「もわくんに多少かぶるとこあってさ…珍奇キャラを演じているうちに本当にそうなってしまった的な?」

模話1「まあ、本人に聞いてみないことにはわからないけどさ…多少生きづらい点はあるとは思う。しかしさ…大学時代にプロデビューできて、ずっとプロとして苦労して、いまのキャリアを積んだんじゃん? すごくちゃんとした人なんじゃないの?」

模話2「そうかもね。大槻ケンヂさんみたいにはキャラクターとはっきり分けられない感じはあるかもだけど(笑)」

模話1「初期のライブでも…ちゃんとやらないとねって言ってたの聞いたよ。自分の音楽をちゃんと客席に届けたいっておもいは強かったと思うよ…当時から」

模話2「いろいろやんちゃなこというけど…実はまじめでさ…YouTubeすごい面白いから…一時期はまったよね」

模話1「自分のキャラクターも好きなんだと思うよ(笑)。泉谷さんに会うときに、初期の泉谷さんが集めていたミュージシャンがすごい人たちだって勉強してきた宮本さんがそのこと泉谷さんに言っていたもん。会う人のアルバムをもう一度聴いてきた、勉強してきたってのがわかったもんね。誠実な人なんだよ。だから、成功してあそこまで長いキャリアを送ってこられたわけよね」

模話2「けっこう、レコード会社の人から大事にされたり、宮本さんをかわいがってくれる人に恵まれていて、宮本さんもそれを受け入れられる器が実はあるんじゃないかなって思うよね」

模話1「忌野清志郎さんの思い出話でさ…偽悪な言動みたいな話を身近なひとたちが証言していたよね…わざと悪ぶってみせようとするって」

模話2「それで、東京〇M〇〇〇ラジオってテレビで歌えるかな~?(笑)。そういう傾向はあるかもだけどさ(笑)」

模話1「宮本さんだって、ロックの洗礼を受けた時期があるわけよね…憧れのロックミュージシャンのとがった言動に影響はされているとは思うしね。でも…けっこう地道にやってきた感じだよね。赤羽をテーマに詞を書いたり、東京の空ってかんぜんに赤羽っぽいしね…考えてみると宮本さんに似ている人ってあんまり思い浮かばないね…オリジナルな存在ではあるんだろうね~」

模話2「YouTubeで面白い動画は?」

模話1「ダウンタウンとのやりとりの過去の映像はどれも面白いね。あと、ダイノジの二人はロック詳しいから…宮本さんにインタビューしてるやつ…なかなか面白いよ…結構ダイノジさんが気の利いたこというわけ。乗ってきた宮本さんがさ…乗った感じでコメントするんだよね。『どんなふうにやりたいですか?』みたいに聞かれると、『ドーンズ』って太マジックで書いたりさ(笑)。どんとやれって意味だろうけど…ドーンズってさ(笑)。宮本さんの言葉で、擬態語みたいなやつとかおもしろいじゃん? タイトルでもやっぱりお笑いのセンスあるよね…デーデとか…意味わかんねーけど面白いしなんかいいよな」

模話2「ガストロンジャーって造語なのかね?」

模話1「わかんないけど、お笑いのセンスあると思う(笑)。人間に寿命があることを…全員死刑ですっていうとことかさ…裁判所じゃおれのこと死刑さきっとそうさ…言葉ののせ方も遊び心ある俳人の俳句みたいだしさ…川柳かな?」

模話2「江戸の粋が好きらしいしね」

模話1「タモリ俱楽部でも古地図とかさ…詳しかったし…急須とか火鉢とか…一酸化炭素中毒になりそうになってやめたとかさ(笑)。中華鍋買って野菜炒め作る話とかさ…ロックミュージシャンっていうより文人に近いかな(笑)。そういう人がロックのステージでああいう風になるってさ…なんか日本人ぽくていいよね」

模話2「ロック作品としてのエレファントカシマシはどうよ?」

模話1「ロックっていうより、ポップミュージックってとらえ方の方が楽でいいよね」

模話2「初期の作品が好きだけど、今が物足りないって見方をする人もいるんじゃない?」

模話1「キャリア40年とかになるわけね? いろいろあるし、若いころとおんなじ曲なんて作れるわけないんじゃないの? ストーンズだってさあそうだと思うしね。ずっと同じってのも難しいんじゃない? 興味も失うだろうし…仕事だから…っていうことと同時に自分の作品への愛とか誇りとかもあるよね」

模話2「むしろ、まだ同じように自作曲を歌えるってのがすごいよね」

模話1「それだっていつまでできるかわかんないもんね。でも、宮本さんは幸せなんじゃない? 初期の作品で最初からあのレベルで…すでに完成されてたんだよね」

模話2「武蔵野が好きだって言ってたでしょ?」

模話1「うん、いちばん好きだよ。グッドモーニングの歌詞って人類的な時間の流れを宮本さんがどう感じているかっていう歌が多くてさ…スケール大きいし、特にメロディーがいい。日本のロック史に残る傑作といえる。少しサイケっぽいし、エレファントカシマシっぽくないけどね。ソロ的なアルバムではあったけど…」

模話2「エレファントカシマシでおすすめの曲は?」

模話1「ファイティングマン、デーデ、やさしさ、花男、待つ男、優しい川、珍奇男、涙、四月の風、この世は最高!、武蔵野、コールアンドレスポンス」

模話2「続く~」