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「あのマンガ、もう一回だけ読ましてくれ…」10〈憧れのギャグマンガ家編② ~「コンタロウ先生の1・2のアッホ!!で王貞治が陽打治〈よううちはる〉(笑)ってのとかチャックが開いてて〈一本足打法〉が〈イッポンダシアホウ〉とかいいギャグがあったよね(笑)」「永井先生のネーミングの話に戻るとさ…〈迷惑探偵イボ痔小五郎〉で、こえ桶振り回してる〈性悪探偵団のコヤヤシ少年〉ってのもいたね。ナイスネーミング(笑)」~〉

模話1「ギャグマンガ家を語ろう②だよ」

模話2「赤塚先生の話をしたけど、ギャグマンガも数多くござんすね」

模話1「歴代のアイドルや憧れのギャグマンガ家を挙げよう」

模話2「赤塚先生の次に来るのは誰?」

模話1「まず、永井豪先生を挙げよう」

模話2「エスエフ大作やマジンガーZなんかで意外かもしれないけど、確かさ、赤塚先生がギャグマンガ家としてすごく評価してらした気がするよ」

模話1「どっかのコミックスの後書きに書いてたかもね。いま持ってる初期の短編集にさ、昼間は平和な街が夜になると恐ろしい街に姿をかえる話…とにかく面白い。ラーメン屋台の正義の味方が屋台王で麺でマスクして焼き豚を額のマークにしているのが主人公。必殺技が大盛ラーメンみだれ投げ(笑)。普段はやさしい焼きいもやのおじさんが暗黒大統領ヤキイモ仮面。焼けた石をまきちらすとか、凶暴化する(笑)。闇の帝王オデンマスクがおでんをおなか一杯食べさせて最後にカラシを多めに食べさせるとかさ(笑)…あんまり怖くないのが子ども心にすごく面白くて…ボクの好みは、くだらないけど大真面目にしかも細かく描写されてるってことね…好みにあったんだね」

模話2「夜空の王子ヤキトリ魔人には口から肛門に串が刺さってて、ヤキトリだからさ、団扇で空を飛ぶって設定で(笑)、ビルの間に串がはまって出られなくなってくるくるまわっちゃうとかね(笑)…とにかくばかばかしいけど細かいギャグで辻褄あってるし、面白いんだよね。最後はよくふかズキンが出てくる強引な落ちで何だか知らないけど正義は勝ったっていう話(笑)」

模話1「炎天家冷奴…永井豪さん自身をキャラクター化したかわいい顔の登場人物が好きでさ。表記は適当なんでお許しを。マガジン連載のオモライくんに担任の先生役ででてくるキャラクターがよかったんだよね。二重人格の設定で、オモライの状態から、実家に帰って風呂に入っているうちに元の人格に戻るって設定が面白くてさ…セイケツーっていうセリフとか面白かった(笑)」

模話2「いつもにっこりしてて、明るいキャラクターだよね。ボクが大好きだったやつ思い出したよ! 〈シャーヤッコ・ホームズ〉! また読みた~い。サンコミックスから出てたんだよね。シャーロックホームズに名前が似た事務所が林立してるっていう設定とか、おかしかった。助手のワトソンは女史になってるとか、〈本当にシャーロックホームズさんですか?〉って聞かれるとヤッコのときにワトソン女史がパイプを吸わせるってお決まりのギャグが好きだった(笑)」

模話1「たくさんいるお巡りさん全員が炎天家冷奴の顔しててたくさんでてくるのとかも好きだったね。あれは、ジャンプかな? そうだ、〈迷惑探偵イボ痔小五郎〉のやつによく出てきたかな? 話とぶけど高橋葉介先生のいっぱい出てくる同じ顔のかわいい中国人って永井豪先生の影響かな?(笑)」

模話2「ネーミングセンスはコンタロウ先生とともに、ギャグマンガ家では飛び抜けてたかもね」

模話1「思い出した。コンタロウ先生の1・2のアッホ!!で王貞治が陽打治〈よううちはる〉(笑)ってのとかチャックが開いてて〈一本足打法〉が〈イッポンダシアホウ〉とかいいギャグがあったよね(笑)」

模話2「永井先生のネーミングの話に戻るとさ…さっきの〈迷惑探偵イボ痔小五郎〉で、こえ桶振り回してる〈性悪探偵団のコヤヤシ少年〉ってのもいたね。ナイスネーミング(笑)」

模話1「永井豪先生は有害図書みたいに思われてたけど、お色気シーンだけじゃなく、はらかかえて笑う正統派ギャグマンガ家だったんだよね」

模話2「残酷な話も多かったけどね(笑)」

模話1「永井豪先生って、一説によると過去生で中世ヨーロッパで司教とかしていたらしいね。そのときに魔女がりを止められなかったかなんかの後悔があったのかデビルマンとかを描いたらしい」

模話2「お色気路線も過去生でできなかった反動なのかな(笑)」

模話1「お笑いもね(笑)。ヨーロッパで多数の言語に翻訳されて売られてるらしいね?」

模話2「ある校閲部のときに聞いたね。その話」

模話1「バイオレンスジャックにデビルマンに手天童子とかさ、少年時代にリアルタイムで読んできたんだよ。世界的なマンガ家を同時代に生きられたのは幸せだったね」

模話2「しかしさ、反キリスト教的な作品なのに発売禁止になんでならないのかな?」

模話1「そういう圧力をふっとばす人類遺産的なスケールだからかな?わからないけど。世界に誇るマンガ家さんだよ」

模話2「次に思い出すギャグマンガ家さんは?」

模話1「さっき出てきたけど…コンタロウ先生かな? 影響受けたよ」

模話2「ギャグマンガ家ってイメージはほとんどの人はわからないかもね」

模話1「いっしょけんめいハジメくんで、路線変わったしね」

模話2「元々五木寛之の短編とかが好きでシリアスなものを描きたたかったってどっかで読んだね」

模話1「シリアス短編も面白かった。しかし、1・2のアッホ!!にルーズ!ルーズ!!は日本のギャグマンガの歴史に残る名作」

模話2「〈鋭い指摘〉とか名セリフも多かった」

模話1「さっきも触れたけど、ルーマニアのコマネチをルマネチとかさ、ネーミングの面白さね。米国野球協会のメジャーネイヤー〈目じゃあねえやのもじり〉とかさ、コンタロウ先生自身も陽打治〈よううちはる〉はお気に入りと後書きにあったね」

模話2「あの頃はジャンプがコンタロウ先生、チャンピオンが山上たつひこ先生、サンデーに田村信先生、ギャグ好きなファンにはたまらない時代でしたね」

模話1「山上たつひこ先生の衝撃は、避けて通れないね」

模話2「チャンピオンは当時は仲間内でNo.1雑誌。がきデカにドカベンにブラックジャック、マカロニほうれん荘に750ライダー〈ナナハンライダー〉のチャンピオン黄金時代」

模話1「サンデーの田村信先生のできんボーイもね」

模話2「マンガ家になられた先生や著名人が好きなマンガにできんボーイを挙げるかたが意外に多かったのを記憶してます」

模話1「高橋留美子大先生が田村信先生のチュドーンって擬音語をとりあげていたことは有名」

模話2「怪人チュードンってほんとは怪人チュドーンだったらしいね(笑)」

模話1「チュドーンじゃああまりに意味がわからんと編集者に言われたからだったんだっけ?(笑)」

模話2「田村信先生の登場人物はかわいいし、愛着あるな~。続く~」