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新シリーズ「あのマンガ、もう一回だけ読ましてくれ…」〈①花形が明子ねえさんと食べるステーキ。関西はステーキというイメージは花形さんから教わりました〉

模話1「新シリーズだな」
模話2「マンガだね」
模話1「飽きっぽい性格なのに、続けてきたことがいくつかあってさ」
模話2「就職に失敗したときに、その続けてきたものの周辺にいられるだけでいいからって、初めに選んだのがマンガ編集だったんだよね?」
模話1「そうそう。マンガかロックか書籍かどれかにしようと思ってさ…マンガにしたんだよ」
模話2「マンガ編集は何年間?」
模話1「合計3年間だね。ぜんぜんだめだったけどさ、仕事経歴では、いまでもいちばん楽しかった時期かな?」
模話2「何人かお会いしたんだよね?マンガ家さんに」
模話1「夢のようだったさ」
模話2「山根青鬼先生の電話とったんだよね?」
模話1「あとでお名前聞いて感激でいまも忘れられないよ」
模話2「赤鬼青鬼先生は幼児期はいつも近くにあったよね」
模話1「他にも憧れの先生に間接的にあったり年賀状にコメント書かせてもらったり…」
模話2「誰に出した年賀状にコメント書いたの?」
模話1「記憶に残ってるのはマンガやめて小説家になったばっかりの山上たつひこ先生」
模話2「すげえ。社長は顔が広かったんだね」
模話1「手塚治虫先生と付き合いもあったらしいよ。いがらしみきお先生にもコメント書いた。うれしかった~」
模話2「どんなこと書いたわけ?」
模話1「しみるくんたちとの旅行記が読めなくなって残念です。小説家がんばってくださいって」
模話2「いがらしみきお先生は?」
模話1「あんまり覚えてないけど、思いの丈を書いたのさ」
模話2「編集ってよりファンレターだね(笑)」
模話1「だってさあ、憧れの人達ばっかりいるわけさ」
模話2「編集なんだから、いまは憧れるのやめましょう。大谷が編集長ならそういうかもしれない。だめだよ仕事なんだから」
模話1「そういう経緯もあり、やっぱりどうも自分が編集者ってがらじゃないしなあ、若い編集者がおれからみたら天才ばっかでさ。こりゃあおれの居場所ないな~って思ったから転職しました」
模話2「転職が適職だったわけね?」
模話1「編集やめたおかげでずっと本や言葉の周辺にいられたから、成功したんだよね。よかったと感謝申し上げます。社長はこの転職は向いてるって言ってくれたからね」
模話2「転職してからなんきん大先生にサインもらったんだよね。編集のときには会えなかった先生にさ」
模話1「当時担当してた雑誌の表紙を先生がかいてて、担当編集者は呼び捨てにしてて、内心『頭が高い!』って思ってたけどね。いい先生で、コレクションのスゲエだったかな?持ち帰ってサインだけじゃなくてイラストにコメントを描いてくださったのよ」
模話2「スゲエ(笑)」
模話1「先生はあるとき編集と揉めてへそ曲げて担当を降りてそれっきりでした」
模話2「まだいっぱいエピソードあるでしょ?」
模話1「と思ったが、それに触れようとしたら憑依みたいに気分悪くなったから、やめとこうと思う。話さないほうがいいってことね」
模話2「○トーンズの全盛期の音楽みたいな状態ね。まあ仕方ない。普通に好きなマンガで一度は死ぬ前に読みたい作品は?」
模話1「そうだね。音楽や絵画や食べ物と同じでさ、だいぶ気がすんでてそこまではないんだよね」
模話2「いま手元に残ってるのは?」
模話1「諸星大二郎先生のやついくつかくらいだね」
模話2「デビルマンは?」
模話1「ストーリーをあんまり忘れてないってこともあるかな?」
模話2「火の鳥鳳凰編も?」
模話1「楳図かずお先生のイアラも手放したし、手塚先生は興味がなくなったよ」
模話2「そうか~。萩尾先生のポーの一族は?」
模話1「それは、ちょっと一回は読みたいかも」
模話2「山上先生も?」
模話1「紀行作品は読みたいかな~3人で旅するやつね」
模話2「ほかはなんかないの?」
模話1「ちばてつや先生のごはん食べてるシーンかな(笑)」
模話2「石田国松におれは鉄平か?」
模話1「あしたのジョーの食事シーンもいいかも(笑)」
模話2「マンモスにしの屋台のうどんにだんぺいさんが食べ物選別して捨てるやつのハムみたいな食べ物とか?ハムがあったか正確には覚えてないけど。泪橋のとこで川に捨てるのもったいね~っておもったよね」
模話1「パチンコで交換した食べ物や品物を売るんだけど、お菓子や缶詰は気になったよな、子供の頃は自由には食べ物を買えなかったからな~。マンガは食べ物たくさん出てきてそれがかなり子供時代は食べてみたいと思ったよね」
模話2「有名なマンガの肉とかね(笑)」
模話1「赤塚先生が代表的かな?」
模話2「巨人の星の食べ物記憶にあるな」
模話1「ラーメンじゃのうてコーラか?(笑)」
模話2「花形が明子ねえさんと食べるステーキ。関西はステーキというイメージは花形さんから教わりました(笑)。関西人のおの○わくんがお金あったらステーキって言ってたしね」
模話1「明子ねえさんのごちそうは品数少なくてなんか悲しかったな。貧しいのかな?って。でも美味しそうだっておもったよね」
模話2「ひうまが台湾で食べた中華そばはえびそばだったのかぶたそばだったのか覚えてる?」
模話1「覚えてねえっつうの(笑)、でも食べたかったわ~(笑)」
模話2「面白いからまたやろうね。続く~」

【続く】
©2023 tomas mowa