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しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第85回 ロック対談_だぶる模話模話模話〈サケトレインロック㉑〉~〈衝撃を受けた洋楽曲編4 フォーク少年、ロックへの変節ほか〉~」

模話1「いよいよ高校に上がった頃の衝撃洋楽編ね」

模話2「我慢していたフォークファンがロックに舵をきったということだね。きっかけは?」

模話1「中2の9月にさあ、井上陽水さんが大麻でつかまったんだよ」

模話2「ショックだったわけね?」

模話1「いちおうフォークファンでフォークギターを買ってもらったころで…陽水ファンだったんだけどね…興味なくなっちゃったんだよね」

模話2「逮捕でショック受けて?」

模話1「兄貴はそうとってたみたいだけどさ…実際は、理由としてしいてあげるならよ…フォークで品行方正みたいなこと言ってもさ…大麻やってるんじゃロックもフォークもおんなじかなって(笑)」

模話2「中2病的な感じってわけでもないのね?」

模話1「だって、ノンポリだし、過保護であんまり自分育ってなかったしね…なんかかっこわるかったのよ…言っちゃ悪いけど…捕まってもなんだか煮え切らないしさ…」

模話2「いろんな噂あったもんね。全部しゃべっちゃったからみんな捕まった的な、ロック伝説的な(笑)」

模話1「実際はさあ、陽水さんも大麻やってるし…別にフォークが人生を導くようなもんでもないっていう…中2の幼いなりのなんだか、どうだっていいじゃん的な意識変化かな?」

模話2「その辺から急激にロックに行ったと?」

模話1「いや、まだ兄貴のレコード聴くくらいで、自分ではあんまり自由にレコード買ったりできない時期だったし…今思えば、友達に録音してもらやよかったと思うんだけど…当時って、ステレオのいいやつとかさ…もってるやつ少なかったしさ」

模話2「高校に入ると自分で聴けるような環境に変わったのね?」

模話1「そうそう。お小遣いも月額制度になったり、すごく貯金するタイプだったから、お年玉とか使わないし、それをステレオ買ったりやレコード買ったりに費やせるようになったんだよね。あと、ロック好きなやつと友達になったのは大きかった(笑)」

模話2「結構お金持ちのうちで、エレキギター持ってて、アンプも真空管アンプもってたtくんでしょ?」

模話1「そうそう、初めておんなじクラスっていうかさ…あんまり交流なかったやつだったけど…それからだね。ハードロックとはなにかという定義に合致した音楽を聴くようになり、ハードロック免疫抗体を鍛えていけたのは…彼のおかげです(笑)」

模話2「彼は何が好きな人だったの?」

模話1「結構通っぽくてさあ、シンリジーがいちばん好きだっていわれて…はあ?って感じだったよ。tちゃんから、レッドツェッペリンのテープに落としたものを借りたり、エレキを弾かせてもらったりしたんだよ。しびれました(笑)」

模話2「まだ、エレキ買ってない頃だよね?」

模話1「そうそう。ボクはエレキギターは高校1年か2年くらいのお年玉をためた金で買ったんで…当時はまだフォークギターにマイク突っ込んで…ラジカセで音出したりしてたころだね」

模話2「tちゃんのとこで初めて弾いたのは覚えてる?」

模話1「やっぱりtちゃんは弾いてる人だから、立って弾くことも知らないボクだし…いろいろ弾いてもらったけど…音が生きてるっていうか…音がつながってきこえるわけよ(笑)」

模話2「1曲通して弾かないレベルって、弾いてると音が途切れるんだよね(笑)」

模話1「それでさ…スモークオンザウォーターとか部分的に覚えたの弾くんだけど、ぜんぜん音が出ないのよ。でも、真空管アンプでローランドでさ…ラジオで宣伝してるようなすごいアンプなわけ。レッドツェッペリンのロックンロールやブラックドッグのコードリフだけ弾いたんだけど…しびれたね~(笑)」

模話2「教本は買ったんだね(笑)」

模話1「そうそう。フォークギター時代にヤングギターとか買って覚えようとしたのよ。あと明星とかのチャーさんが監修してるコードブックとか見たりしてさ(笑)」

模話2「チャーさんの明星のやつって、1弦から3本しか弾かないやりかたで〈チャーさんみたいに弾きたい人はやっちゃだめ〉って書いてあったやつでしょ?」

模話1「よく覚えてるなあ(笑)。そうだよ。なんでもよかったんだよ。ギターうまくなれりゃ(笑)」

模話2「tちゃんはもわくんのギター弾いたの見てなんて言ったの?」

模話1「それがさあ、ロックンロールの弾き方がおれがみた楽譜と違うらしくて『それどうやって弾いてるの?』っていわれてさあ、ボクのはローコードだったから、気になったらしい…なんかうれしかったな。同じギターの仲間に入れたみたいでさあ…たのしかったなあ、あの頃」

模話2「tちゃんのおかげで、ハードロックが何かを教えてもらったわけね?」

模話1「そうそう。ヘビーメタルもね。でもさあ、頭よかったし、センスいい人だったから…やがて、ヘビーメタルから離れるんだよ。ジューダスプリーストにボクがたどり着いたときにもうtくんはローリングストーンズとか聴きだしてたかな? 先を行っていた男でした」

模話2「自分があるってことだね(笑)」

模話1「そうだね。でもtちゃんはもともとシンリジーでゲイリームーアのいた時期が好きだったり、レッドツェッペリンの聖なる館がいいってヘビーメタル聴いててもそういう感性あったんだよね」

模話2「大きな財産になったんだねえ」

模話1「そのとおり。tちゃんのおかげです」

模話2「なんだかテーマが青春時代で終わったね(笑)。続く~」