ハイパーインフレについて勘違いしてる人が多いので、

前日、某小学生ユーチューバーが、
「金刷って配ればいい」
と発言したことに対して、

「ハイパーインフレになる」
「ジンバブエって知ってる?」

などのコメントが多く見受けられた。

(ここでは『MMT』の説明は省略します)

何故か

「お金を刷る」

と聞くと、勝手に
「無限に刷る」「永久に刷り続ける」
と解釈する人が多いようです。

当然インフレが過剰になったら
お金を刷るのは止めるし、
増税したりして適切なインフレを保つのが
正常な経済です。

また、
第一次大戦後の ドイツ や ジンバブエ で何故ハイパーインフレが起こったのか、

「知らない」
もしくは
「勘違い」
してる人も多いようです。

「何故ハイパーインフレが起きた?」

結論から言うと『物質不足』が原因です。

「お金を刷りすぎた」は事実ですが、
何故お札を刷ったのか、
ぶっちゃけ「経済は貨幣現象」という勘違いが増刷を引き起こしました。

ドイツの例で考えてみましょう。
ドイツは戦争で若者を失い、
とんでもない額の賠償を課せられました。
若者を失ったドイツは生産力が低下し、
いくら金を出しても物が買えなくなりました。

また、戦時賠償金はマルクで払う訳にはいかないので、当時の基軸通貨「ポンド」で払います。
ドイツにはポンドはほとんど無いためポンドを買う必要があります。
マルクでポンドを買うと「マルク安ポンド高」になり輸入品が超高くなります。

このダブルパンチで一気にマルクの価値が下がり、国内の物質も不足、誤魔化すために「経済は貨幣現象」というデマのもと増刷をします、
しかし当然なにも買えないのでお金が余ります。
こうして「お金があっても物が買えない」
『ハイパーインフレ』が起こりました。

止めに世界恐慌、ブロック経済により自国生産や植民地を持たない国は大打撃

ジンバブエはどうでしょう?
ジンバブエは、
いろいろあってイギリスの植民地でしたが
なんやかんやで、自治権を手にし
英雄ロバート・ムガベが大統領になりました。
当時支配していた人たちは、復讐に怯えていましたが、
意外にもムガベは外資系企業を受け入れ、
植民地時代の企業も引き続きジンバブエでビジネスをして南アフリカ屈指の富裕国になりました。

ところが、ある日
ロシアの社会主義、中国の大躍進政策が大成功
国家が急成長という話が世界を駆け巡ります。

もちろんこれはご存知の通り、デマです。

しかし、これを信じたムガベは
外資系企業から、会社や土地を取り上げ、
国民に配ります。
昨日まで労働者だった国民に突然経営が任されます。

当然、農業は崩壊、生産力もガタオチ、

金で物が買えなくなりました。

「おかしい!何故だ!?」
「こんなミスを知られるわけにはいかない」
「とにかく誤魔化さなくては!」

という事で「経済は貨幣現象」作戦

「物が買えないのはお金が足りないからだ!」

といいます。
こうして無事『ハイパーインフレ』になることができました。

さて、日本ではどうでしょう?
日本ではどうでしょう?

現在デフレです。
経済は貨幣現象ではありません。

経済は需要と供給のバランスです。

デフレは供給過剰、需要不足という現象。
言い直せば「物が余っている」状態です。

『じゃあ、ハイパーインフレは起こらない?』

起こります。

正確には我々が判断を誤れば「起こせます」

デフレが続くと、企業や農家は収入が減って廃業、倒産、物が作れなくなります。
やがて倒産した企業を買収した国が国民を安く働かせ、ものを高く売ります。
こうして物資が不足しインフレが起こります。

しかし、まだインフレです。

ハイパーインフレにするにはきっかけが必要です。

昨今のコロナ恐慌などです。
普通の国は自国民を守るために輸出していた食料を国内に回します。
食料不足の国では食料が買えなくなります。

『お金で物が買えない』

これでやっとハイパーインフレが起こります。

信じられない人が多いと思いますが、
そもそも、『予想が外れれば、それに越したことはない』のです。

しかし一年前に

「来年ウイルスパンデミックで世界恐慌になるよ」

と予想した人はいるでしょうか?
日本は元々内需依存の国
「自分達の事は自分達でなんとかする国」でした。

しかし最近は
「規制緩和」「インバウンド」「高度人材(移民)」など、外国を頼るように成りました。

また、
「消費税増税」
で内需を弱らせ、デフレを加速。
「郵政民営化」
で国内に投資が出来なくなりました。

その結果が今です。

デフレの国(物が安い国)では
インフレ政策(お金の価値を下げる政策)が必要です。

何故、『小学生(不登校)』が分かることが、分からなくなってしまったのでしょう?

資源の乏しい日本では、
物やサービスを作ってくれる『人』こそが財産なのです。
今一度、人を大切にするにはどうしたらいいかを改めて考え直す時期なのかもしれません。