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店主さんとユーザーさん―「よあけのたび 2 」発刊に際する記録②

◉for ユーザーさん

フォロワーさんの本に書かせていただいたサイン


Instagram (@mago_morning)は誰がためでもなく自分のために使ってきました。定休日、値段、アクセスなど、ユーザーさんがほしいであろう情報はわたしの記録には必要がないので書きませんし、他者から見ればとても不親切なアカウントだと思います。

それでも気付けば、多くの人に楽しんでいただけるコンテンツに育ちました。(フォロワー数のことではありません。あれは虚無の数字だと思っています)

とても不思議に思っていたのですが、「よあけのたび 2」に関するイベントを通じて、その理由が少しわかったような気がしました。

2022年の11月に開催した展示会(@レティシア書房)と、朝食会イベント(@円卓)。これらのイベントで皆さんの前に自分が姿を見せるかどうかはとても悩みました。姿を見せることで、何か固定観念のようなものが生まれることに抵抗を感じたからです。けれど姿を見せることを選んだ。それが応援してくださるみなさんへの礼儀のようにも感じたからです。 

実際、イベント会場でお会いしたフォロワーさんたちからは、自分のおなかの底をほくほくと温めてくれるような言葉をたくさんいただきました。

このアカウントを暮らしの中でどんなふうに楽しんでいるのか。誰と楽しんでいるのか。何を感じているのか。そんなことを直接聞けたことは私の財産。自分のためにやってきたことをこれからも自分のためにやっていくことに変わりはないけれど、それを共有できる人たちとつながりあえているということを心に留めて、これからも朝ごはんの記録を紡いでいきたいと思います。 


◉for 掲載店の店主さん


―これが全国の書店に並んでいないなんて!

「よあけのたび 2」を読んでくれた友人の言葉に対し、わたしは素直にうなずきました。大きな本屋さんに 置きたいという願望ではなく、シンプルにたくさんの人に届けたいという気持ち。それは、「よあけのたび 2」掲載店の店主さんたちの反応をじかに受け取ったことが大きく関係しています。 

「本に載せさせてください」。
そうお店と交渉していたのは 2022 年の秋半ば頃。最初は「本?」と怪訝な顔をされても、記事を読んでいただくうちに店主さんたちの表情はやわらいでいきました。ときには目元を赤くする店主さんもおられました。実際「記事を読んで泣きました」という感想をくださった店主さんもいます。

そうした反応をいただいた時、わたしのなかに芽生えた使命感。本の制作も佳境を迎え、肉体的・精神的な疲労感が限度を超えていた時期でしたが「この本を必ず世に出さなければ」という気持ちが私の心と体を支えました。

思えば 1 号の時も同じ。掲載店さまの言葉にどれだけ励まされたか。皆さんのご理解もなければ本は完成しないので、本当に感謝の気持ちは尽きません。 

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