生まれ変わって来てくれた白猫ルネ その2
前のお話➡ その1
《ポコ 初めてのお産》
ポコが初めての妊娠から産気づいた時は、
両親も姉たちも居なくて焦った。
「そろそろかも ‼」と
私が段ボール箱に古毛布と布を敷いてやると
ポコはすぐ入って、
中でグルグル回ってみてから丸くなった。
そしてまたソワソワと立ったり座ったりして
私がちょっと離れると
「ニーィ、ニーーィ」 としきりに私を呼ぶ (◎_◎);
そして、
「大丈夫だからね」とお腹を撫でてやると少し落ち着く。
猫は安産だと聞いていたが、
ナンノ!、なかなか産まれず、
最初の子がやっと出て来たのはなんと脚からで、
中学生の私は慌ててしまった。
箱に敷いておいた布の端を引っ張って
それで子猫の脚をつまんで
ソロソロと引っ張ってやって、
やっと産まれた。 ( ;´Д`A ```
2匹目も同様に私が手伝った。
そして3匹目はやっとポコの自力で産んだ。
ポコが初めて産んだ三つ子は皆真っ白な子だったが
先の2匹は生まれてすぐ死んでしまった。
私が引っ張ったのがまずかったのかと
オロオロしてしまったが、
夕食の時母が
「ポコがまだ若くて未熟だったから
弱い子だったんでしょう」
と言ってくれたのに助けられた。
残った1匹はオス猫で、
3週間ほど(?)すると
ポコと同じ透き通るような金色の目だった。
ちょっと気取ってフランス語で
「小さい」という意味の「プチ」にした。
オスだけにやんちゃでいたずらもひどいかと覚悟していたのに、
「高貴なポコ」の息子だけに(?)
意外にもおっとりとした「ご令息」だった。
(^。^;)
アメリカ人の家に産まれたポコと違って(?)
彼は普通に日本語で「ニャー」と鳴いた。
(^ω^;)
私たちはこの子もポコと一緒に飼うつもりでいたのだが
生後8~9カ月程(人間なら14~15歳位)
になったある日、
ポコの背中に乗って交尾の真似をしようとして
ポコにひどく叱られたのを私は偶然目撃した。
(◎。◎);
それを母に話すと、
「それじゃ貰い手を探さなくちゃね」と言う。
「エーッ!」
「このまま置いたらきっとポコが出て行ってしまうと思うよ」
と母は言った。
はあー、そういうもんなの? (・_・;)
そう言われれば仕方ない。
ポコを貰って来た姉が友達に上げる事に決まり
間もなくプチは姉の車に乗って行ってしまった。
ポコはそれから何回か出産したが
白猫の遺伝子って強いらしく
皆白猫か たまに白に所々黒い模様のある猫で、
いつでもすぐ貰い手が付いて
増えてしまって困るようなことは無かった。
当時付近一帯に白猫は1匹も見なかったから、
現在実家の近辺から周辺地域によく見かける白猫は
ひょっとしたらほとんどポコの子孫なのかも・・・?
私が高校生の頃に産まれた2匹の白猫はメスで、
ひと月程ほどすると金目と緑目の子猫だった。
金色の眼の子は「チロ」
緑色の眼の子は「グリ」と名付けた。
(このグリが、ルネのお母さん)
緑色の眼の白猫はあまり見かけないが
グリの眼は美しいエメラルドグリーンで
大きくなると深い緑色になって、
目が合うと胸がキュンとするほど美しかった。
最近になってネット情報で知ったのだが、
洋種の猫にグリーンアイズが多いのだそうだ。
なるほどポコのお母さんはペルシャ猫だったんだっけ。
だけどホントにペルシャ猫だったのだろうか?
父親が短毛の猫だったのだろうが
ポコもその子供たちもみんな短毛で、
ペルシャ猫の特徴である長い毛の子は一匹も生まれなかった。
でも、性格は
☆ 静かで穏やかで落ち着きがあり、
「上品」という表現がふさわしい気品あふれる猫
☆ おとなしくゆったりとした性格で、単独で静かに過ごすことを好む」
というペルシャ猫の性格そのまんまだった。
(ただ、グリだけはちょっと違って、
コレ+「 逞しい感じ」のある子だった)
残っている写真はすべてモノクロで
(なにしろ昔の事とてカラーフィルムはあったものの
きれいなカラーで無く黄色がかったような
変な色彩だったので
専ら 綺麗に写るモノクロで撮っていた)
あの感動的な深緑色の眼をお見せできないのがとても残念だ。
生後5~6か月になると次第に見えて来たのは
2匹の性格が全く逆なこと。
☆グリはとても活発で綺麗好きで愛情表現豊か。
なので、皆から可愛がられた。
☆チロはグリに比べていつもなんとなく薄汚れていて
おとなしくて無愛想。
したがって皆から余り可愛がられなかった。
一緒に生まれた姉妹猫の性格にこんなに個体差が有ることを
私は初めて知ったのだった。
つ づ く
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