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  生まれ変わって戻って来てくれた  白猫ルネ  その9

 

 この画像はAIに作ってもらいました。
 目の黒い縁取りは無かったけど
 何かをじっと見ている若い頃のルネ。

 そうそう!こんな感じ。

 

     

大変ご無沙汰しました。

実は、
3か月余り前に夫が持病(腎臓病)を悪化させて入院し、
透析の為の手術を2か所。
退院後は、厳しい食事制限の為
PCで見付けた栄養計算ツールを使っての
メニュー作りから始まって、
食材からカリウムを抜くための
野菜の水さらしや下茹でなど
下ごしらえのやっかいな料理に時間を取られ、
そして隔日で通院の為
車での送り迎えなどなど、
これまでの日常が一変して
慣れるまで心身ともに疲れてしまって、
隙間時間に
書きためておいた記事を修正しては
写真を探して掲載するのと
noter の皆様の記事を
ちょっと読ませていただくのが
精一杯だったという次第です。

 皆さん!
   腎臓は一旦悪くなったらほぼ治りません。
 早期に適切な治療を受け、
 悪化するのを遅らせるしか無いんだそうです。
 ジンゾウサン 大事にしましょうね
 !


この
以前の「元気な夫」が居なくなった
「ビョーキの夫」本位の暮らし方、
最近やっと少し慣れてきました。
今日から頑張ります。
どうぞまたお付き合いください。

       m( _ _ )m


~~~~~~~~~~~~~~~~~


《 貴公子のような ルネ 》


  前のお話 ➡ その8

    
生まれ変わって戻って来てくれたルネは、 
私が 家に居る時は必ずいつも私の傍に居た。
外遊びしている様子は無く、
外に出るのは
トイレに行く時だけのようだった。
そして貴公子みたいに
振る舞いが端然として優雅だった。
 

少年期のルネ
(鼻の上に黒っぽく見えるのは何ダロ・・・
昔の写真なので分からないが印画の時に付いたもの?
実際はピンク色の鼻)




ところがおかしなことに、
この子は
私が抱き上げて腕に抱いている内は
うれしそうに喉をならして
頭を私の胸にスリスリしたり
私のアゴなどをザリザリと舐めたりしているのに、
膝に乗せるといつもすぐスルッと横に下りてしまう。

   

   あれ?



なのにいつも私の傍に寄り添っていて、
なんだかずいぶん変わった猫だなあと思っていたが
或る時、「ハッ」と気が付いた。


  そうか、そうだったんだ!

 前世のルネは1週間も毎日私の膝の上に乗って
 苦しい息をしながら
 お医者通いしてたんだ (;´・ω・)

        
       参照 ⇒ その7

 
 小さなルネにとってあの1週間は
 どんなに辛くて長い日々だったことだろう。
 ネコジステンパーって、良く解らないけど
 とても苦しかったに違いない。 

 その
 私の膝に乗せられて医者通いした前世の記憶が
 しっかり残っているから、
 膝の上がイヤなんだ。

 でも私を好きだったから
 そして
 私の気持ちを分かってくれてたから 、
 ルネは生まれ変わって
 また私のもとに来てくれたのに違いない。
                     

 そうでなければあんなに幼いヨロヨロ歩きの子猫が、
 母親と兄弟から離れて  
 人間と一緒に寝たがるなんて普通ありえない。

   見た?👇

      その8

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ダイニングキッチンの私の席の傍には
ニットのクッションを乗せた
ルネ専用の小さな丸椅子(以前はポコもグリもここが好きだった)
があって、
私と一緒の食事の時はもちろん、
母の話では、私の居ない時にも
ここに丸くなっている事が多かったとのこと。


それからおよそ2年。


この間に私も人並みに恋をした。

ルネには本当に申し訳ないけど
すっかりカレに心奪われて、
ルネに寂しい思いをさせていたかも知れない。 

  
   (;´ Д `A


でも、わずかな記憶の中のルネは
いつも「私のルネ」だった。

私が外出から帰るといつの間にか傍に居て、
抱き上げると喉を鳴らし
私の胸に頭をスリスリして甘えた。

しかし相変わらず膝に乗せれば
スルッと降りてしまい、
私の膝の上では絶対にくつろがなかったし
脚にからみついたりじゃれたり、
エサをねだって騒いだりもせず、
食事のときには
私の席の横に置いたルネ専用の丸椅子に座って
私が食べているのをじっと見ている。 

自分から食べ物など催促することが無くて
それまでの我が家の猫たちと違って、
とってもクールな印象だった。

     
宝石のような青い眼で見詰められれば

  もう、なんでも上げる!




当時私は自宅近くの父の会社で営業事務と窓口業務をしていて、
会社の終業のベルが鳴るとルネはいつもやって来て、
事務所のドアの前に座って私を待っているのだった。


以前どこかで偶然見つけた別の猫の写真。

ちょうどこんなポーズでじっと待っていた。

事務所の外から、
「猫待ってるよ」とか
「また来てるよー」などと男性社員が教えてくれたっけ。


仕事が済んで私が出て行くと、
先導するように黙って私の前を歩いて一緒に帰った。




残業の日には、
入口ドアを開けて中に入れてやると、
4つ並んだ机のうち
入口に近い私の机の前の出窓に乗り、
じっと静かに座って外を眺めたり
出入りする人達の様子を見たりしながら、
黙って私の仕事が終わるのを待っていてくれた。
そして、他の社員が「おいで」と手を出しても
チラッと見るだけでじっとしていた。

一途に私を愛してくれてたルネ。
思い出すと今でも胸がキュンとなる。


会社の人達も心得ていてくれて
「おりこうだねえ」とか
「かわいいねえ」などと声をかけてくれ
「貴公子ルネ」は話題の人気者だった。

  そうそう、
  ルネの叔父にあたる 
プチ もおっとりしていて
  「貴公子」みたいだっけ。


やっぱり「猫の王様」と称されるペルシャ猫の血を
濃く受け継いでいたのだろうか。
本当におとなしくて静かな猫だった。
         👇

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  【ペルシャ猫の特徴】


 ☆ ベタベタ甘えるような事は余り無く穏やかで温和。
 ☆ 飼い主や家族に愛情深い。のんびりマイペース。
 ☆ 鳴き声が小さい。滅多に鳴かない。

    私はルネの鳴き声の記憶が無いのだが、
    確かに滅多に鳴かなかったように思う。

  高貴な印象で『猫の王様』と言われる。
    
       以上、ほぼルネそのまんま だ。

    だけど、
  個体によって気性の激しい物もある。
      ⇒
グリ はほぼコレ
 

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会社に殆ど人が居なくなる頃
仕事が終わってタイムカードを押すと
ルネは出窓から降りてきて、
私が抱き上げるとクルンと私の腕の中に納まり、
そしてグルグルと喉を鳴らした。

可愛くてもう胸キュンでルネを抱いて帰宅したものだった。
              
  

  つ づ く



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