生まれ変わって戻って来てくれた 白猫ルネ その7
前のお話 ➡ 白猫ルネ その6
《 猫ジステンパー 》
グリが居なくなってしまったので
私がまだ小さなルネを抱いて寝るのだが、
この王子様は朝になると私の首に
衿まきのようになって眠っていて、
私はいつも熱くて目が覚めるのだった
( ^ _ ^ ;)
男の子だからぽってりと太いアンヨをしていて
ピンクの肉球がたまらなく可愛かった。
サファイアブルーの眼で私をみつめて
首を傾げたりなんかされたら
もう胸キュンでワクワク
ところが、
いたずら盛りのやんちゃ坊主の月齢のある日。
妙に静かだなあと思ったらどうも様子がおかしい。
もしや!と抱き上げてみると
息遣い荒く、身体が熱っぽいではないか !
ど、どうしたのお (゚Д゚;)
慌てふためいて電話帳を広げて獣医を探し、
ルネを抱いて車に乗った。
膝の上に小さなルネを乗せて運転して
およそ20分程の道のりの間
ルネは身じろぎもせず熱い息をしていて、
もう気が気でなかった。
獣医先生の診断は、
「ネコジステンパーですね」とのこと
「ほとんど治らない病気ですが、
薬剤と栄養剤の注射で体力を維持して
わずかな可能性に期待しますか?」
というようなことを言われた。
私は即座に「お願いします!」と言って、
ぐったりしているルネの背中には
長い注射針が刺された。
「抗生物質です」との事だった。
その間もルネは身じろぎもしない。
” ああ、痛い思いさせてごめんね、
頑張ってちょうだい、どうか 治ってちょうだい! ”
苦しい息をする熱い身体のルネを膝に乗せ、祈りながら帰った。
それから毎日
ルネをひざに乗せて獣医さんを訪ね、
栄養注射を打ってもらった。
ルネが食べてくれる物はヨーグルトと
馬刺しのすり身のみ。
(馬肉に解熱作用があると聞いたので、
せっせとすり鉢でつぶして)
しかし、
日に日に食べられなくなり・・・
ちょうど7日目の夜
小刻みに震えているので、
無駄とは思いながら電気毛布で温めたが
ルネの体は次第に冷たくなり、
願い空しく小さな命は消えてしまった。
( ;∀;)
産まれてわずか4カ月足らず(だったと思う)の短い生涯だった。
あ~あ!猫は可愛いけど、
突然居なくなったり 死んじゃったり、
ヤダ ヤダ !
・゜・(ノД`)・゜・
翌朝私は、ルネをグリのお墓の横に葬った。
「ごめんね!毎日痛い思いさせただけで
助けてあげられなくて、
ごめんね!! 」
つ づ く
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