ひとりぼっちのヒヨドリ その３１
《 ひとりぼっちの ひよちゃん 》
前のお話 ➡ ひとりぼっちのヒヨドリ その３０
立春の翌日から連日雪が降ったりして、
しばらく季節が足踏みしてると思ってたら
一気に春。
梅が咲き始めたばかりだというのに
もう桜の蕾たちがウズウズし始めて (◎_◎;)
早過ぎでしょ！！
我が家の傍の県道沿いに植えられた桜並木では
毎日ヒヨドリの声がする。
いつかネット上に見つけた
蜜を吸って嘴を花粉で黄色くしたヒヨドリの写真を
思い出してホッコリ。
桜が咲いてからというもの
夕方になると決まってオスヒヨがやって来て、
いつもの枝に置いたお皿から
りんごやつぶコーンなどを食べて飛び去り、
入れ替わりにひよちゃんがやって来るようになった。
一度だけひよちゃんと一緒に食べるところを見たけれど、
その後はいつも
オスヒヨが食べてからひよちゃんが来るのだ。
？ ？ ？
なんだろなあ・・・
仲良しじゃないんだ。
ようやくカップル誕生かと思ったのに・・・
、
可哀そうにオスヒヨが食べてからでないと
食べられないらしい。
まだ繁殖期には間があるんだから
いずれそのうち連れ立って来るように・・・
なる？ ・・・かな？
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
桜がほぼ満開になってから
1週間経たないうちに大雨が降って、
一晩で桜並木の花はほとんど散ってしまった。
そして
玄関の向こうのユキヤナギも散り始めて、
毎朝箒で掃いてもきりがない。
散りだして３日目の朝 玄関ドアをあけたら
一瞬 「え？今頃また雪？！」とビックリしたほど
根元から玄関の前まで真っ白な花びらが散り敷いている。
もうユキヤナギはやめたいなあ・・・
と、実はここ数年考えていたのだが、
朝食後 夫に言ってみたら、
「おれはユキヤナギが好きなんだ」
だってサ (-_-;)
「大体、
玄関の真ん前になんかに植えたからいけないのよォ。」
「なんで？
・・・おい、来たぞ。」
庭の方を見てそう言うので、
振り向くと
ヒヨドリがグミの木に止まっている。
「あ、オスヒヨみたい。
そうそう、オスだわね。」
「判るのか？」
「うん、メスと違うのは
頭の羽根だけじゃなくて
時々胴体の羽根もふくらませるの。
見た目はオスの方がカワイイの」
「ふーーん」
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寄り添うヒヨドリのカップル YouTube
オスヒヨは
グミの木の枝に設置したエサ入れから
コーンを３粒だけ食べたらすぐ
隣のユスラウメに飛び移って、
入れ替わりにひよちゃんがやって来た。
そしてオスヒヨはひよちゃんが食べるのを
見守るようにじっと見ている。
・・・と思ったら、
アレ？
よく見ればひよちゃんじゃ・・・無い！
ひよちゃんは相変わらず小柄で
どことなくひ弱くて、
オスと比べたら一目でひよちゃんだと分かるけど、
このメスヒヨはオスと同じくらいの大きさで
ひよちゃんよりしっかりした体つき。
エーッ！
このオスヒヨはひよちゃんを選ばなかったの？！！
あれ？それじゃあ
昨日来てたのもひよちゃんじゃなかったの？
ナアーンダ ((+_+))
このメスヒヨは
同じように３粒だけコーンをついばんでから、
ユスラウメの木の枝で待っていたオスヒヨと
ナント！
数秒間 お互いに向き合って羽ばたきながら
楽しそうに飛び交わし、
そして
２羽で一緒に飛び去ってしまった。
すると入れ替わりに
今度は間違いなくひよちゃん。
残ったコーンをいくつか食べて飛び去った。
エーッ
ひよちゃん、
すぐ近くでこのカップルを見て待ってたの？
((+_+))
テリトリーを侵略された上に
相変わらずひとりぼっちで・・・・
明日からもここにひよちゃんはやって来て、
幸せそうなカップルがエサを食べるのを待って
お余りを食べることになるの？
今になって一層みじめに見える
この華奢でひとりぼっちのヒヨドリ・・・・
知能指数高いから
「みじめ」って感情だって湧くかも
(´ﾟдﾟ｀)
私の勝手な思いなしであってくれたらいいけど・・・
あの時 の、
親を呼ぶような寂しそうな鳴き声を
思い出して胸が痛む。
つ づ く
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