ひとりぼっちのヒヨドリ その18
(このシリーズは、別ブログで書いた記事を編集したものです)
前のお話 ➡ ひとりぼっちのヒヨドリ その17
翌日の夕方
夕食にナスを素揚げにして食べようと
家の前の畑に採りに行き、
ピーマンも採って
ついでに雑草をむしっていたら、
ピチヨ ピチヨ ピチヨ、
ピチヨ ピチヨ ピチヨ と、
なんか小鳥の声。
" ヒヨドリの声とはちょっと違うね 、
どんな小鳥?" と思って
顔を上げたら、
「あ! ひよちゃんじゃない!」
前日のように電線に止まって私を見下ろしている。
「どうしたの?こっちにおいでよ」
そう言ったら、
一度だけ 「ピーョ!、 ピーョ!、」 と
大きな声でなんか言って
それっきり黙ってこっちを見下ろしている。
なあに?
誰か ヒヨ語教えて!
「ひよちゃんでしょ?
どうしたの?まだひとりなの?
こっちにおいでよ」
ひよちゃんはそのまま黙ってじっと私を見ている。
やがて、電線の上でピョンと向こう向きになって止まり、
「ヒュルルルーーー」 と細く一声、
あの時 の寂しそうな鳴き方。
どうしたのぉ (◎_◎);
そして、向こうの林の方に飛び去ってしまった。
イヤだねえ、
あんな寂しそうな声で鳴かないでほしい。
(‐ ‐;)
なんだったのかなあ・・・
一層カラダが細くなったみたいな感じだったし
ちゃんと食べているのかなあ・・・
私の思いなしに過ぎない?
なんだかとっても切ない気分になって
野菜をシンクに入れてから居間に行き、
今の出来事を夫に話した。
「お前の思い過ごしだよ。
たまたまお前を見かけたから
鳴いてみただけさ」
いかにも慰めらしい慰めを言ってくれる。
ゼンゼン慰めにならないけど
まあ夫の気持ちは汲んで、
「そうお?」と言っておいた。
やっぱりあんな小さくて華奢だから
良い相手が見付らないのかねえ
(‐ ‐#)
夕ご飯何にしよう・・・
そうそう、
今夜はアジフライ作ることになってたんだっけ
アジフライにパルメザンチーズ振ってもいいかな?
下に千切りキャベツ敷いて、
付け合わせはナスとピーマンの素揚げと、
トマト・・・
ちょっと蛋白質足りないねえ。
・・・・・
あと何にしようかあ
汁物は中華風のワカメスープが良いかな?
あ、そうそう、卵とじにすれば蛋白質も足りるし。
などとあれこれ考え始めたら
しばらくは忘れていたけれど、
キッチンで独り
後片付けをしながらまた思い出す。
大体、記事に付けたタイトルがいけなかったねえ。
「ひとりぼっち」だなんて
ひよちゃんへの思い入れが強すぎて
つい自分のせいにしてしまっている。
(・ _・;)
つ づ く
👇