「鬼」ジャンル:ホラー

誰かに見られている
一週間ほど前から、何者かの視線を感じていた
家にいるときも、バイトをしているときも、大学で講義を受けているときも、何者かに見られている気がした

僕は深夜のコンビニでアルバイトをしている大学生だ
誰かが僕を見張っているのではないかと考えたが、見張られる理由も思い当たらない
一人でいると気味が悪いので、僕は人の多いところにいることが増えた

深夜のバイトが終えた僕は、お金を入れると銀色の玉が出てくる機械の前にいた
財布の中の福沢諭吉が、どんどん消えていく
僕は恐怖を覚えた
そして、二度とこの台は打たないと固く心に誓い、一向に覚醒する気配のない鬼武者への恨みを込めて台パンした

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