日記:20230323
本年度はじめての有休。平日にアラームかけずに眠れるしあわせ。
原宿の中華屋さんで昼食。ランチのピークタイムは外して行ったつもりが、11時半ごろには店外に行列ができていた。早めに行ってよかった。
餃子が感動的に美味しかった。月替わり定食の提供が遅くて、自分の後に同じのを注文した人が「注文、通ってます?」と訊いていたくらいには時間がかかったけど、美味しかったから満足です。
その後、スーパーで買い物と、郵便局で奈良の鹿愛護会の会費の払い込みを済ませる。途中、急にお腹の調子が悪くなって慌てた。ふだんお昼から中華なんて食べないから、慣れないものを食べるとすぐ胃が驚いて腹をくだす。不便な体だ。便と言ってもそっちではなく。
三菱一号館美術館で「落合芳幾・月岡芳年展」を鑑賞。事前にホームページを見た限り、あまり期待しすぎないほうがよさそうと思っていたのだけど、そのおかげか普通に楽しめました。
英名二十八衆句から残虐性の高い絵ではなく、穏健な絵しか飾っていなかったり不満はあるけれど、特に芳幾はこれまでまとまった作品を見る機会がなかったので、興味深く楽しめた。太平記のシリーズがおもしろい。
芳年は晩年の月百姿などの落ち着いた作品がフィーチャーされていた印象で、個人的には無惨絵・血みどろ絵や、妖怪画・幽霊画ももっと取り上げてほしかった。でも月岡芳年という人物の生涯を通時的に紹介するには、展示作品の作風が偏りすぎないほうがいいのか。
恵比寿に移動してリキッドルームへ。今週3回目のフィロソフィーのダンス。
名古屋と大阪のライブを下敷きにしたセトリだろうなとは思っていたけど、オール・ウィー・ニード・イズ・ラブストーリーの寸劇部分もまたやるとは思わなかった。寸劇というよりも客いじりがメインになっている気がする。ノリノリで客をいじるななこちゃんと、どうしても照れが隠せないののちゃんが好対照でかわいい。
意外といえば、5月にリリース予定の新曲「シュークリーム・ファンク」をお披露目したのは驚いた。ファンクをベースにしながら、軽快でキャッチーな曲。サビの振りも面白い。
おちゃのーまのカバーなども挟みつつ、最後はライブ・ライフとダンス・ファウンダーで問答無用で盛り上げて、多幸感に包まれながら汗びしょびしょで終了。改めてフィロのスの強さと巧さをどちらも感じるライブだった。
終演後、リキッドルームでライブ見た後は毎回行くことにしている定食屋で夕飯。遅めの時間にアルコールなしで美味しいご飯を食べられるのがありがたい。
帰宅して、寝る前に澤村伊智「さえづちの眼」を読み切る。中編3つをまとめた作品集。どれも「母」がテーマになっている。
「母と」に登場する妖怪はかなり魅惑的。ちょっと百鬼夜行抄っぽくもある。ここでも叙述トリックが活かされていて、すこしだけ気になった箇所が伏線だったことに後から気づいて唸らされる。
「あの日の光は今も」は読み終えた後もしばらく引きずるような読後感。なんとなく綺麗なタイトルだけど、今も変わらないのは事件に巻き込まれた人たちの気持ちへの配慮を欠いたまま無責任に騒ぎ立て、自説を押し付ける野次馬たちなのかもしれない。
表題作「さえづちの眼」は書簡形式で綴られる途中まではかなり引き込まれたけれど、終わり方は戸惑いのほうが強かった。冷静に考えると、どっちの結論だったとしてもだいぶ強引な気がする。