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日記:20230401

 午前5時くらいまで眠れなくてびっくりした。
 あとで気づいたのだけど、寝巻きのTシャツを2枚重ねて着ていた。びっくりした。自分が徘徊老人になるまであと何年くらいだろう。

 スーパーに買い物に行って、レジに並んでいる間、袋に入れる台のところが満員だったのだけど、自分が精算終わった途端に一斉に台が空いて待たずに袋詰めできた。今日は素晴らしい今日だ。

 歩いていたら生垣に鮮やかな赤い葉っぱがわさわさ生い茂っていて、調べたらカナメモチという植物らしい。あんまり名前はかわいくないけど、綺麗な赤い葉っぱだった。桜以外にも春を感じる要素を見つけられて嬉しい。

 中野まで歩いて、中野サンプラザでまなみのりさ解散ライブ「LAST」を見る。会場にたくさんのフラワースタンドが届いていて、どれだけ大勢の人に慕われてきたかを物語っていて早速胸が熱くなる。開演時間が近づく頃には客席はほぼ埋まっていて、それも感無量。
 開演前に、りささんの影ナレ。声出しあり公演なので、「まなみの〜?」「りさー!」「まな〜?」「みのりさー!」などのコールアンドレスポンスを煽る。こういうの昔からのファンは嬉しいだろうなあ。基本は着座だけど、立ってほしい曲の時は立つように言うのでその時は立って盛り上がって、でも疲れたら座っていいし自由に楽しんで、と優しさと思いやりの影ナレ。

 オープニングで映し出される映像が、まなみのりさ結成日の「2007.08.08」から数字が進んでいき、これまでにリリースしてきた曲のタイトルが映し出される。前事務所の時に歌っていた曲名も映って、胸がギュッとなる。そういえば今日はエイプリルフールだった。真夏のエイプリルフール。いい湯だな。

 1曲目は「片道切符」。歌詞にちなんだ電車をモチーフにしたプロジェクションマッピングがすごい。映像を投影していた紗幕が落ちた瞬間の、触れられない遠い世界にいた偶像がリアルに現れた感じが鮮烈だった。
 背景のVJや照明もとても凝っていて、最後のライブを最高のものにしようと一丸になっていたのが感じ取れた。「Escape」の赤い照明やレーザーも美しかったし、曲の世界にもぴったりだった。

 MCを挟んで、「LUCK SONG」ではじめて客席を立たせて、歌いながらフロアに降りていく3人。序盤のふれあいが濃密すぎて、途中から時間なくなって駆け足でステージに戻る姿がほほえましい。
 続く「bye bye バイナリ」では思い切ってサビで回ってみた。この先、中野サンプラザで回ることはもうないかもしれない。「ORION」の盛り上がり方もすごかったし、ライブの楽しさに満ちていた。まみりのファンはどちらかというとおとなしい方だけど、ラストライブを声が出せる状況で迎えられたのは幸運だった。

 「三ツ葉」からは聴かせる曲が続き、「knock」では大量のシャボン玉が飛ぶ演出。客席の方までシャボン玉が流れてきて、こういうステージとフロアの境界が失くなる瞬間、たまらなく感慨深い。
 感慨に浸っていたら再びスタンディングで「waveび〜と」「ココロト」の上げ曲が来た。客席一体となっての振りコピ、コールがひたすら楽しい。

 一転してバラード曲「愛してた」から、「できるなら…」。ここで初めて背景に歌詞が映し出された。ミキティーが好きだと言っていた曲ということもあり、この曲の歌詞をクローズアップした演出に胸が締め付けられる。
 さらに個人的に大好きな曲「風蝉の灯」が続き、ここが今日のハイライトだったかも。生声・アカペラパートで、拳で自分の腿を叩くようにしながら声を張るみのりさんが、それでもがなるような声にはならず、綺麗で繊細な歌声がサンプラザに響き渡り、涙が止まらなかった。奇跡のような歌声、と呼ぶのは簡単だけど、実際には15年に渡る努力の賜物なんだろう。
 最後のMCで「自分を誇れる」「自信を持てた」と言ってくれたことが、何よりも嬉しかった。これだけの実力を持ち地道にスキルを磨き上げてきた人たちが、自分たちのステージの美しさに見合う自信と誇りを持たないまま去ってしまうなんてあってはならない。

 みのり「今日も集合時間になっても楽屋に私しかいませんでした」
 まなみ「ごめんなさい…」
 りさ「東中野で降りちゃいました…」
 涙と笑い、切なさと楽しさが、このやりとりに集約されていた気がする。
 完璧な偶像ではなくても、不完全さも愛おしく感じるとても人間的な魅力に満ちたアイドルだった。
 3人が誇りを持って笑顔でゴールを迎えられたこと、おめでとうございます。今まで本当にありがとう。これからもそれぞれの道で、幸せでいてほしいと願っています。

 終演後、鳴り止まない拍手とアンコールが30分くらい続いたかな。アンコールはないだろうし、ない方がいいと思っていたけど、終演のアナウンスくらいはあってもいいのでは、と思いつつロビーに出たら展示してあった写真を1人1枚お持ち帰りください、とのこと。退出者が集中して混乱しないようにという配慮だったのかな。ありがたく持ち帰らせていただいた。

 帰りは中野駅構内の広告を見るために電車で。濃密で思い出深い一日。

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