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オンラインでマジックショーするぞ13

~リアクションが欲しくてウチワを送る~

オンラインでマジックをするときの最大の課題

多分、オンラインでマジックをしてみたいと思った人が最も悩むのがここです。「お客様からのリアクションをどう受け取るか」です。
大きく分けてインターネット上のオンラインでマジックをした場合、リアクションは文字かスタンプか音声か映像になります。

例えば私が最初にやったインスタライブではお客さんは文字でリアクションをして下さいました。中にはスタンプ(いいね。とかハートマークとか)もありました。これはYouTubeなどでも同じでしょう。一方、ZOOMでは映像と音声でリアクションをいただけますが、ちょっと残念なことがあります。それを説明する前に二つ前置きをします。

スポットライト機能は絶対

これはZOOMで何かを発表しようという人は基本として覚えてほしい機能の話です。ZOOMは会議用のアプリなので参加者が並んでいるギャラリービューと発話者が大きく映し出されるスピーカービューの2つの見方があります。参加者が増えるとギャラリービューではマジシャンの画面が小さくてよく見えないのでスピーカービューで見てもらうことになるでしょう。しかし、何も設定していないとマジックを見せる時に厄介なことが起こります。
・スピーカービューでは誰かがリアクションで「おお!」「えっ?」「すごーい」と声を出すと画面が切り替わってしまう のです。せっかくリアクションしてもらったのにそのために不都合なことが起こるのです。
そこで画面の切り替えが起こらないようホストは自分の画面に「スポットライト」を充てるようにしておきます。これによって参加者の誰かが画面の前(=マイクの前)で何かを喋っても、他の参加者の画面でマジシャン以外の画面に切り替わってしまうってことが無くなります。ただ、これは自分を含めて参加者が3人以上にならないと機能を選択することはできません。(なぜなら1対1で演じている場合、そもそも画面の切り替わりが起こらないからですね。)

お子様の声は響くし他の参加者には正直うるさい

複数の参加者がいる場合、ある参加者にとっては他の参加者の声は鬱陶しく感じてしまうものです。え~?とかあれ?とかすごいっ!とか、一瞬なら盛り上がるために良いのですが、誰かがずっと喋り続けていると、マジシャンのセリフが途切れるたびにその声が全員に聞こえます。正直にいって他の参加者にとってはうるさく感じてしまうのも否めません。参加してくださるお客様の中には家族で視聴してくれる人も多く、カメラの前に小さなお子さんもいます。どんなに言い聞かせても小さなお子さんたちはマジックの途中で大きな声を出してしまいます。おうちでテレビを見ているのと同じ環境なのですから当たり前ですね。(参加者の後ろでご家族がお料理をしていることもありました。マジックの途中で響き渡る包丁の音。。)そのためそのようなお客様は事前に説明をして置いたうえで音声をホスト側で音声をミュートさせてもらっています。

だからやっぱり映像でリアクションが欲しい

と、このようにZOOMで自分にスポットライトを当てておけば参加者の音声をミュートにすることなくリアクションを「声」でもらえます。また今は静かに見てほしいなと感じる場面ではホスト側でミュートしておくことも可能です。しかし、そこまでやっても残念なのは、ZOOMで参加者が訊くことのできる音声は参加している人の内一人(一枠)だけです。

マジックを見せる相手が一画面だけであればこれもいいでしょう。しかしながらやはり複数のお客様を相手に見せることが基本になると思います。どうしても音声でリアクションをもらうのは難しい。といってチャット機能を使って文字でリアクションをもらっても(例えば文字で拍手を送る際にネット上では「8888888888」と書きます。これパチパチパチのことなんですって)たくさんの方の文字を目で追うと視認しにくいしマジックのタイミングもずれます。ただでさえオンラインではデータ通信上タイムラグが生まれます。やはり画面でみんなが驚いたり笑ったりしている映像が欲しいのです。

アイドルのコンサートが手本だった

自分のカメラ映像をオフにして参加したいという参加者ももちろんいます。恥ずかしいというか個人情報を守るためというか。でも私は自分のマジックの演技を見た参加者が画面上で笑顔になったり目を見開いたりするところが見たい。拍手をしてと願ってもマジックというのは驚いたときほどなかなか拍手に繋がらない。ご存じかもしれませんが私のライブではマジックが決まると「トレビあ~ん」と手のひらを顔に近づけポーズをとっています。自然と観客も同じポーズをとります。ステージで演じていても観客がこのポーズをしてくれるのが良く見えます。リアクションが見えるというわけです。が、オンラインの小さな画面では各家庭の背景なども写りこむためこの手のひらが良く見えない。そこでアイドルのコンサートのように「ウチワ」を振ってもらおうと考えたわけです。ペンライトでは大げさだしコストもかかりますが、ミニうちわは格安です。

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これを申し込みのあった参加者に送っておくのです。(シールが3枚あるので一枚には「トレビあ~ん!」と書いておき、裏面には参加者自身で事前に好きな文字を書いておいてもらう)配信中にマジックが決まったらこれをみんなにカメラの前で振ってもらう。そうすると僕のパソコンの中では参加者の皆さんがうちわを振ってくれるので画面がチラチラと揺れ動きます。配信する側からすればリアクションが文字ではなくそのまま目でよく見えるし、参加者からすればオンラインマジックショーに参加しているという雰囲気がより盛り上がるという面もあります。

ひと月に一、二回開催しているときはこれでよかったのですが、残念ながら緊急事態宣言中はこのウチワを事前に送ることが困難になりました。なぜなら前日にお申込みが入る場合もあるからです。なのでウチワが届けられないお客様にはショーの初めに手話の拍手をして盛り上がってもらうようお願いしました。これ、本当に素晴らしくて普通に拍手するよりも画面に動きが出て盛り上がっているように感じるのです。私のようにトレビアンのポーズなどがないマジシャンはぜひ手話の拍手を取り入れてはいかがでしょうか?いずれにしてもオンラインショーではカメラに向かって手や何かを振ってもらうのは良い方法だと感じています。

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