見出し画像

オンラインでマジックショーするぞ3

~とりあえずZOOMを使ってみよう~

配信アプリじゃお客さんのリアクションが見えない

ZOOMを使う前に考えたのはやはりYouTubeやライブ配信アプリ(イチナナ、SHOWROOM、ぽこちゃ、ふわっち、などなど)でした。そのため前回の記事のようにインスタライブをやってみたのですが、、どの方法でも「お客さん側のリアクションは見えない、あるいは文字やスタンプでしか見えない」ということでした。アイドルがおしゃべりを配信しているのならばもちろん素晴らしいサービスでしょうしこれからもユーチューバーという人たちがどんどん増えてゆくのでしょう。文字だけでも配信者と繋がることができるサービスは今後もっと増えるのは確実でしょうしそれはそれでとても楽しい文化だと思います。それでも、僕はお客さんの顔を見ながら=生の映像を双方向で見ることができることの方が重要でした。マジックは想像以上に双方向のコミュニケーションが必要なのです。となるとビデオチャットサービスでしかありえなかったのですね。他の様々なサービスを調べましたが、世界的に最も有名なZOOM(ずーむ)を利用することにしました。そして、もう一つ大切なことはZOOMの場合、視聴するだけならアカウント登録の必要がないということ。これは私のマジックを観てくださるお客さまの層からすればとても大切なことでした。ピエールのマジックを観るためにわざわざ配信アプリを登録するのはこちらが思うよりもお客さまにとってハードルが高いのです。

セキュリティの問題はないと思ってOK

2020年4月にはコロナ禍でZOOMの利用者が一気に増え、そのため誤った利用方法をする人もいたそうです。お陰でズーム爆弾などと呼ばれるネット上の犯罪に巻き込まれるような事案も急激に増えたそうです。が、そのあたりも運営側がしっかり対処してくれたためもう心配はなくなりました。(開発者が中国系の人間だから情報が抜き取られるのではなどという都市伝説レベルの話もよく聞きましたが)世界中の人も安心して利用できるサービスであることは間違いないです。「ビジネスに強い」他のテレビ会議アプリ(Messenger Skype Webex Meetings Google Meet)などよりは「多くの人が利用しているため、ネット上で使い方が簡単に検索できる」ZOOMを選びました。こういうのは配信側の使い勝手よりそれを受け取るお客さん側が安心して使えるツールの方が良いですからね。

まずは参加する側で

そんなことを考えていた2020年4月末、後輩マジシャンがZOOMでお誕生日会をするとSNSで参加者を募集していました。いわゆるZOOM飲み会。これはベストタイミング!すぐに参加表明。ZOOMは参加するだけならZOOMに登録も要りません。指定された「ミーティングルーム」と呼ばれるネット上の仮想会議室に入室するだけ。決まった時間になったらそのURLをクリックするだけで(主催者が許可をすると)その会議室に入ることができます。どんな感じか見てみたいだけの私にとって良い機会でした。いくつかクリックする場面はあるけれどネットで見た通り難しくない。

ZOOMに初めて参加するなら この記事がとても参考になりました

 
参加してみるとと何人ものマジシャンが画面に映ります。誰かがしゃべるとその人の声だけ優先して聞こえてきます。その場にいるように会話することはできないようですが、思った以上に会話ができます。いつしかみんなコロナ禍での過ごし方の話になり仕事が激減(というより消滅)した今、さてこれからどうしようかという話になって、、、、

「オンラインでマジックなんて無理だよ、、」

その時参加していたマジシャンたちは、みんなオンラインでマジックを見せることには後ろ向きな言葉を口にしていました。なぜならそこで喋っていたマジシャンたちは実際にプロとしてお客様の前でライブで演じてきた人間です。バーカウンターやステージといった「現場」「お客さまとのやり取り」にこそマジックの面白さがあると信じてきた人たちばかり。どんなにがんばったところで「リモート映像で見せるライブ」が「リアルの生ライブに適うはずがない」のです。うん、その通りだと思います。

でも、そんな風に喋っているうちにむくむくと湧き上がってきたのは、
だったら、僕だけはオンラインでマジックをやってみようかしらという天邪鬼な気持ちだったような気がします。生ライブには勝てなくても十分楽しめるオンラインショーを創ってやろうと思っていました。僕にとって、ネットを使って複数人で一緒にコミュニケーションできるツール「ZOOM」はとても楽しい経験だったからです。さて、いよいよZOOMで配信する側に回ります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?