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新任教員のみなさんへ①~怒涛の第1回職員会議を冷静に迎えるために~

けい先生です。この記事は、とくに4月1日から初めて教員として赴任する方々に向けて書いています。いわゆる正規採用だけでなく、臨時的任用教員、非常勤講師の方々も含みます。年度当初の学校は超過密スケジュールになりますが、事前に知っておくと心構えもできます。地方の公立高校の事例なのですが、異校種でもある程度似たものではないかと思います。ご参考までに。

1.第1回職員会議の日に何があるか?

第1回職員会議(4月1日が基準日)は、年間の学校目標や大まかな行事予定、各学年・分掌(部署のこと)の担当などを確認します。また、年度当初の具体的な学校の動きの詳細などが確認、協議されます。4月は、新学期が始まり、クラス開き・授業開き・部活動始め・職員会議・PTAなど行事や授業でびっしりと詰まっています。それを確認するための情報量はとんでもないものになります。

これだけではありません。職員会議終了後には、おそらく職員全体写真撮影があり、次に学年会議、分掌会議が続きます。分掌は2つ割り振られているかもしれません。学年、分掌ごとに年間の仕事の役割分担をする会議だとイメージしてください。

2."人間性"が出る教科別会議

学年会議、分掌会議が終了したら午後になっていると思います。その後に教科別会議があります。ここで、誰がどの学年の何の科目を担当するかを相談して決めます。余計なことはあまり言いたくないのですが、この教科別会議には「人間性」が表に出ます。なぜなら、この科目割り振りで1年間の負担が決定するからです。誰かがワガママを言うと、かなり紛糾するかもしれません。初任の場合、初任者研修の時間が考慮されて持ち時間数は軽減されるのが普通です。また、所属学年の科目を中心に割り振られるのが基本ですが、他の学年の授業を持つ場合もあります。これは、教職員配置数が不足しているために起きるのですが、それは別のお話です。

3.時間割作成を人力でやっている学校も

これだけでは終わりません。"時間割作成"を人力でやっている学校はまだ多いと思うからです。教科別会議が終了したところから、広めの会議室に移動します。するとそこには、麻雀牌よりやや小さめの直方体の木製コマが大量に・・・。

そのコマの上部には、「学年・科目名・担当者名」などが小さな字で書かれています。お気づきでしょうか。そのコマを細かく格子状に仕切られた木枠にはめ込んで、時間割を作っているのです。コマに書かれた昨年度の文字を、アセトンなどの揮発性溶液を染み込ませた綿棒で消し、新たに決まった分担を書き込みます。それを提出してやっとこの日は終了です。ただし、教務部はそれを回収して深夜まで続く超過勤務に入ります。恐ろしく難解なパズルなので、1日では終わりません。下手をすると数日時間割作成にかかりきりになります。

さすがにデジタル化しているところもありますが、相当数はこの方式だと思います。もう令和なのに。

4.まとめ~やった方がよいこと

  • 会議のメモを取る

  • 当面のスケジュールを手帳に書く

  • 超過勤務時には割振り変更(できるだけ早めにその分きっちり休む)

もちろんメモやスケジュール管理はデジタルでも構いません。私は音声記録や写真を多用します。音声データはアプリなどで文字起こしします。

超過勤務はある意味仕方がない面もあります。しかし、割振り変更は確実にしてください。分からなければ管理職(第1教頭が実務担当)に聞いてください。勤務時間内に仕事が終わらなかった場合、その割振りの責任は"管理職"にあります。

書いていて、つらくなってきました。ベテランでも慣れないのが年度当初の業務です。まして初任なら面食らってしまうのも無理はありません。初めての仕事をきちんとしたい気持ちは分かりますが、5割できれば十分です。というのも、この時期に心に深刻なダメージを受ける方がたくさんいるからです。"テキトー"でも何とかなります。自分だけで抱え込まないことが大切。分からないことはこまめに聞くこと。周りはちゃんと助けてくれます。


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