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【給料改善より処遇改善を】介護報酬にすがれば、介護・福祉業界の自立も尊厳も無くなる。



今回はこの記事を見ていきます。

【記事の概要】



・厚生労働省は今回の介護報酬改定で、処遇改善加算を拡充・一本化し、介護職員の給与を、新年度で2.5%、来年度で2.0%引き上げることを目指す。

・賃上げが実現したとしても他業界でより大幅な賃上げが実現するため、介護人材不足解消には至らないと考えられる。


・例えば月4日に発表された今年の春闘の「第3回回答集計結果」によれば、賃上げ(月例賃金)は1万6037円、プラス5.24%となった。

「有期・短時間・契約等労働者」の時給ベースでも、プラス63.08円(単純平均)と前年を大幅に上回った。

・また組合員300人未満の中小企業に対象を限っても、賃上げ(月例賃金)は1万2097円、プラス4.69%となっている。


厚労省の資料によれば、2024年2月の全産業の有効求人倍率(季節調整値)は1.26倍と高水準のまま。

・介護業界と他業界の賃金格差は更に広がることが予想され、更なる賃上げが不可欠ではないか。


【給料で追いつく発想に無理がある】



仕事をする上で給料が目安になるのは通常ではありますが、その土俵で競走するには介護・福祉などをはじめとした制度ビジネスでは


はじめから勝ち目のない競走


であることこそ明白です😔


それはあらゆる制度ビジネスが「広義での税金」から賄われるものであり、税率が100%を超えない限り、財源が企業利益全体を上回ることはないからです。


言うまでもなく「税収〉企業利益」となればその企業は真っ先に倒産して経済が崩壊しますから、そもそも「追いつく」発想自体に無理がある訳です😅



そして給料を無理やり追い付かせようとするためには、介護報酬を上げて施設全体の収益を伸ばして職員へ還元させるか、職員へ直接報酬が行き渡るようにするしかない訳です。


しかしどちらも結局は「税金」を財源としていますから、伸び率には限度があります。


それどころか介護職の給料を上げるために事実上の増税をもたらすのが2022年の『介護職員等ベースアップ等支援加算』であり、2024年に改められる処遇改善加算の本質です😑


【給料改善より処遇改善を】



こうした背景を鑑みれば、「他職種と同等の給料」を目指して勝ち目のない競争をするよりも「他の仕事よりも働きやすい環境」を整える方がより現実的です。

発想を「お金」に縛られるから介護・福祉の仕事の魅力が伝わらないのであって、別軸の魅力があればそれを理由に人が集まる訳ですね。


ただ、現代社会を生きる以上お金は必要ですから、

最低限生活できる給料+α」(=衣食住が保たれた状態)

を介護報酬内で保証した上で

雇用時間の短縮
労働負担の軽減
公休、有休の確保

など「働きやすさ」を充実させた方が選ばれやすいと考えます。


そしてそれらを実現させるものの一つが介護ロボット等テクノロジーであり、それらを現場に導入させる『スマート介護士』に注目が集まるようになる、と以前お話しさせていただきました😊


【足りないお金は自分で稼ぐ『自責思考』】



あくまで「最低限生活できる給料+α」が保証された状態で、それでも尚お金が必要ならばそれは『個人の問題』です。


個人の問題である以上「介護・福祉分野の課題」ではない訳ですから、介護・福祉分野で解決する必要がありません。

であれば、その人にとって「足りない」と感じる部分はその人自身が解決すべき課題であって、その人自身に稼がせてあげれば良いのです。


いわゆる「副業・兼業の促進」ですね👨🏻‍🏫


元より、2018年には厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を発表し、同じタイミングで「モデル就業規則」から副業禁止規則が削除されています。




となれば、介護・福祉分野で解消すべき「お金の課題」とは

職員、パートの副業、兼業の妨げとなる物理的、精神的、時間的な障壁を取り除くこと

に集約されます。


こうした「働きやすさ」を改善してこそ『処遇改善』であって、「給料を増やす=処遇改善」と誤解したままでは、いつまで経っても介護の仕事の良さが伝わらないままです😢


【まとめ】いつまで介護報酬にすがるのか



今回は「介護職の給料を他職種に追い付かせる発想自体が無理」という話をしてきました。


おそらく多くの介護職が「給料が低い」というデータに誘導されて「もっとお金を!」と感じているのでしょう。

しかし方々を見渡しても不足する具体的な数字と、現状を変えるための具体的な行動については語られていません😶


「足りない」と言われたから「欲しがる」のであって、本当は困っていないのではないでしょうか。



介護報酬あるいは介護職の給料を充実させるほど、利用者負担・国民負担は正当性を持って増やされていきます。

たた、その正当性すら「実態のない、ふわっとした感覚」なのだとすれば、その感覚を是正した方が「人のしあわせ、ゆたかさ」たる『福祉』の実践と言えます。


なぜならもし介護職が今の給料に不足を感じているのなら、


①具体的に「いくら足りず、いくら自分で稼げば満たされるのか」をシミュレーションする

②そのお金を生み出すために、まずは「固定費の見直し」をする

③それでも足りない分を「副業・兼業」で稼ぐ


というプロセスを踏む方が、介護報酬改定を待つよりもずっと早く、確実に「足りないお金」を手に入れられるからです。





「いきなり副業なんて自分にはできない😭」
「就業規則で副業が禁止されている😵‍💫」


というのなら、本業を持ちながら、第二のキャリアを築く『パラレルキャリア』から始めてみると良いでしょう😊




「介護職として給料を増やすには介護報酬を増やしてもらうしかない」と思い込まされるほど、介護職をはじめ、国全体が貧しくなっていきます。


この仕組みによって利益を得ているのは誰か。


最も力を入れず、しかし最も利益を得ている存在の為に、介護職あるいは介護・福祉業界そのものが介護報酬を膨らませる為に誘導させれているように、僕には見えてなりません😔



介護・福祉が「個人の尊厳」や「自立支援」を謳うのであれば、まずは自分たちが介護報酬から片足を抜いて自立し、社会全体の負担を減らしていくことが本来の姿ではないかと思います。





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今回の記事に共感してもらえたり、興味を持ってもらえたなら、ぜひご覧ください☺️


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