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ケアテックと『一億総介護職時代』


今年の福祉用具専門相談員研究大会が22日、リアルとオンラインのハイブリッドで開催されたとのこと。


ここでは

・介護に限らず人材不足はどの業界でも起きる

慢性的な人材不足を解決する手段の一つにテクノロジーの導入が挙げられる

・「人間でなければできないこと以外」は積極的に機械に任せ、サービスの質を落とさず働く人の必要数を減らす

・介護職は要介護者だけでなく日本で日々働く幅広い層の生活を支えており、誇りを持ってほしい

といった内容が語られていました。


簡単にまとめると

「もう人手不足は待ったなしなのだから、しのごの言わずに介護テクノロジー(ケアテック)を導入していこう」

といった感じですね😮


ただ、「サービスの質向上」を多くの介護職がそれほど望んでいないことは、介護保険制度の『構造上の課題』であることを前にもお話ししました。


介護職としての満足度を「(介護)サービスの質向上」で得られる人はわずかで、大半が「やむに止まれず」知識や技術を身につけている現状を見れば、

「サービスの質を維持することへのモチベーション」

はそれほど高くないと見る方が良いでしょう。


それよりは現場の忙しさを解決することの方が急務であり、その解決策としてのケアテックという打ち出し方のほうが現場には浸透するでしょう。

介護職を善性のみで語る論調は現場の介護職をさらに追い込む可能性があり、不要な反発心を招いてしまってはケアテックの浸透がまた一歩遅れてしまいかねないのです。


個人的には、介護職に社会全体の介護を担わせること自体が限界だと考えます。


ケアテックの普及は急務ですが、それ以前に介護・福祉分野全体の


・利用者、家族のクレーマー化

・施設内ヒエラルキーによる無力感の助長

・「閉ざされた空間」が生み出す組織の非常識化による虐待の誘発


といった課題を放置したままでは「介護・福祉職になるリスク」が右肩上がりで、担い手が減る一方です😰


介護の人材不足は、

これまでの「介護に対する社会の考え方」が『介助(コト)』に偏った結果

であり、

『介護に携わる全ての存在(ヒト)』を疎かにしてきた末路

とも言えます。


『コト〉ヒト』の社会の縮図ですね😧


だからこそ、疎かにされてきた『ヒト』によるカウンターアタックとして人材不足が起きるのであり。

そのツケを機械に支払わせる発想は「やむに止まれず」の部分があるにしても、なんとも虚しい感じがしますね😔


ケアテックは介護の課題を解決してくれますが、人の課題は解決してくれないのです。

人の課題は人でこそ解決させるものであり、遠からず『一億総介護職時代』は来るものと予想します。



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