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ナイジェリア国鉄旅 1

プロローグ

鉄道の国イギリスの植民地であったナイジェリアは、古くから鉄道網が発達、南部のギニア湾沿いに位置するナイジェリア最大の都市ラゴスと北部のナイジェリア第二の都市カノ間は1912年に鉄路で結ばれた。その直線距離は約1000km (東京から直線距離で鹿児島県の種子島に相当) 、それは日露戦争の6年後のことであった(東京ー大阪間は1889年開業)。1960年イギリス独立後の4年後には年間1000万人を超える輸送力を誇っていたが、ナイジェリア国鉄自らが線路も車両も維持ができずにどんどん荒廃、2000年代には、多くの路線が放置されることとなった。

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最盛期の鉄道網(赤ラインはナローゲージ、青ラインはスタンダードゲージ)

このナイジェリアの一番の動脈であったラゴスーカノ間も主に線路の整備不良により運休になってしまった。その後中国による線路整備事業協力により、2013年よりラゴスーカノ間の運行は再開も、その後はまたもや荒廃の一途で、現在(2019年)は週に1編成のみで、ウィキペディアによれば片道31時間かけてかろうじて運行されている。(列車は1975年頃に導入された中国製車両・韓国製車両・日本製車両の混合編成)

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このルートも近々廃墟となってしまいそうな勢いである。というわけで、このイースター休暇の4連休を利用してラゴスーカノ間にチャレンジしてみることにした。

ラゴスーカノ といってもイメージわきませんよね(笑)。距離にして1126km、東京からの直線距離で奄美大島、高速道路で佐賀までの距離に相当するんですよ。それを高速列車でもない、時速35-40km/hの列車でトコトコ行くわけで、ノンストップで行っても33時間はかかる計算!ウィキペディアの情報は正しいのか??
英語のサイトをググっても全然情報が出てこないし。
前にラゴス駅で聞いて、毎週金曜の昼の12時に出発するという情報だけは知っていたので、前日木曜に駅に行き情報を仕入れると、ファーストクラスと一般に分かれていて、カノまではファーストクラスで4600ナイラ(1430円)、一般で2950ナイラ(920円)。まさかの低価格、おそらくバスよりもかなり安い。さすが国有?!

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絶対の絶対にとファーストクラスを勧められた。聞けば、ファーストクラスはエアコンがついていて、ベットもあるとのこと。それにしては大した価格差じゃない。

前日にホームを案内してもらうと、寝台車らしき車両がある。若干ベッドが痛んでいるようだ。バスタブ付きの車両もある。しかもその車両は日本の日立製だ!
まさかこれがファーストクラスなのか? とりあえずファーストクラスのチケットを購入し、期待と不安で出発の日を迎えるのであった。

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次回 第1章 旅の出発はラゴスから

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