悪名高き「Hand of Glory(栄光の手)」の作り方(閲覧注意)。
今回は、悪名高き「Hand of Glory」(栄光の手)と呼ばれる魔術アイテムの作り方をご紹介しますが・・・その内容には不快な表現なども含まれているため、閲覧注意とあらかじめ書いておきます(; ・`д・´)。
なので、そういったものが苦手な方は、ここでご退場ください。
悪名高き「Hand of Glory」は知っている人も多いかと思いますが、知らない人もいるかもしれないので、簡単な説明を先に書いておきます。
1 Hand of Gloryとは?
邪法的な方法で作られたロウソクの事を指し、一部の限定的な死者(死者の種類は後で書きます)の手から作られるとされています。
その魔術効果は、人の家の鍵を開ける、足音を消す、住人を深い眠りにいざない、人々を動けなくする・・・という感じのもので、目的としては、窃盗や暗殺に用いることができるという、なんとも邪悪な魔術道具なわけです(; ・`д・´)アブナ。
鍵を開ける魔術って世界的にも多いんですが、その中でもとにかく材料が悪意しか感じない魔術道具なわけです。
詳しくしらべていただくと、ボロボロ出てきますので、もっと知りたい方は調べてみてください(作り方なども載ってたりします)。
一応、ウィキ貼っておきます→栄光の手 - Wikipedia
2 材料
Hand of Gloryの材料や作り方は、実は正式にはわかっていません。
なぜかというと、中世時代の言葉って、正確な翻訳が難しいわけです。
よって、現在でもその論争には決着はついていません。
しかしながら、作り方などは結構情報として出回っていて派生しています。
口伝で伝わったりしたものも含めると、まあ、派生ができるのは当たり前なわけです。
あんまり書くと、長くなるので材料の説明に入ります。
なお、この材料とその下で説明する作り方は1722年にケルンで出版された魔導書に書かれた内容をもとに補足も加えて書いています。
魔導書を書いた方はLe Petit Albertという魔導士です。
・絞首刑された重罪人の男性の手と脂肪と髪の毛(ぶら下がっている間に取るか、それか月食の日)
・布
・重石
・花瓶などの手がまるまる入る器
・シナモン
・硝石
・塩
・胡椒(おそらく正確にはヒハツという植物)
・乳鉢などのすりつぶす道具
・シダ類やクマツヅラ科の植物(おそらくバーベナ)
・蜜蝋(新品)
・ラップランドのゴマ
です。
3 作り方
まず、町中で絞首刑にされた重罪人の男の手と脂肪と髪の毛を切り取ります。
(なお、一部の情報では左手限定?みたいなことが書かれていたりする場合がありますが、それはラテン語界隈では左側を邪悪とか不吉って表現しますから、そのあたりから来た可能性があります)。
手は布にくるんで、重石などでプレスし、水分をしっかり取りますが、血だけはできるだけ残るようにします(この時点でもう正気とは思えません(;゚Д゚))。
水分をしっかり抜いたら、花瓶などの、手がすっぽり入る大きさの容器に入れます(あ、プレスしている段階で手が腐らないように注意してください)。
シナモン、硝石、塩、胡椒を細かい粉にしますが、その量は水分抜きした手が隠れるぐらいの量です(分量などについての話はありませんが、まあ、ものがものですから、塩が多めかと・・・)。
それを15日間放置します。
15日後が夏の犬の日(8月26日)になるように合わせて漬け込みますが、この8月26日には朝から取り出し、お日様いっぱいの場所で乾燥させましょうw(その日が曇りだったり雨だった場合はどうするのか?・・・・たぶん作り直し(-_-メ))。
完全に乾燥しなかった場合は、シダ類やバーベナを入れたオーブンで低温で乾燥させます(もうそのオーブン使いたくね~、あと、焦がしたりしないように)。
ここまで乾燥させた手はキャンドルホルダーとして使用するわけです。
(でもだいたいは手自体がロウソクになったような描写を見かけると思いますが、それはまあ、別バージョンみたいになるわけです)。
そして、その手のキャンドルホルダーの上で使うロウソクは、その男性の脂肪、新品の蜜蝋、そしてラップランドのゴマ(という書き方してありますが、たぶんヨーロッパ地方のラップランドで取れるゴマからできた油を混ぜるんだと思います)を混ぜて作ったものを使用します。
また、芯はその男性の髪の毛で作ります。
これは「死者のロウソク」と呼ばれる魔術道具です。
4 補足
よく見かける?(絵とかで)指がロウソクのようになっているものはまた別のバージョンですが、そちらは指の炎の消え方によって家の人間が起きているとか判別可能だとなっています(親指の炎が消えたら、家の誰かが目覚めたのだ・・とか)。
古い話をすると、魔女狩りの際に1500年代の魔女の話があり、その栄光の手を使用して相手を毒殺したとか、栄光の手の力を使い、協会に入り、人知れず悪魔への奉仕活動を行った・・などなど(魔女狩りの時代ですから、どこまで本当の話かはわかりせんが・・・)。
一度付けた火は、水では消えず、ミルクじゃないと消せないとあったり、(でもたいがいはミルクでも消せない)その栄光の手の効力をなくすお守りとして、オオコノハズクの血、白鶏の脂肪、クロネコの胆汁を練って作った軟膏を家の敷地に塗ったそうな(やめろ(-_-メ)まじで)。
また、8月26日の犬の日に乾燥できなかった場合という書き方がしてありますが、一説では、クマツヅラ(バーベナ)などを入れたオーブンで低温で燻して乾燥か、その日に乾燥かのどちらかでも良い・・・なんて話もあります。
(フェンネルとバーベナという意見も存在します)。
そしてクイックバージョンも存在しますが、そうやっていくつものバージョンが存在する時点で「もう作り方とかどうでもいいんじゃね?」ってなってくるのは私だけでしょうか(; ・`д・´)。
なお、この栄光の手のバージョンでとんでもないものを材料にしているものがありますが、そちらは書くのを控えます(-_-メ)。
すでにとんでもないのに、さらにとんでもないものを使用するものがあるのは恐ろしい・・・そしてそういったものを欲のために生み出す人間が一番恐ろしい・・・と思う今日この頃。
※2次転載は基本禁止です。また、あくまで現在伝わっている魔術をご紹介しているものであって、効果や効能については保証されていません。試してみる場合は自己責任でお願いします・・・ってんなわけあるか!絶対試さないでください(; ・`д・´)。
おまけ
当時のヨーロッパの中央付近で活動していたジプシーが伝えるHand of Gloryの簡易バージョンというべきものの作り方を書いておきます。
(もちろん、現代では作ることはできないと思いますが)。
土葬されてから9日目の男性の遺体から左手親指を切り取り、それをロウソクの代わりとして使用します。
言い伝えでは、その親指を家の中で灯せば、その家の住人は深い眠りに落ちていくということになっています。
・・・・・・怖いっすね・・・・。
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