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恋愛は人を成長させる

うん、楽しかったな。でも2人で爆笑することはあんまりなかったかな。私に対して優しいところとか、愛情表現をたくさんしてくれるところとか、私のことを好きでいてくれるところが好きだったんだよな。彼そのものに対する尊敬とか、彼の生き様に惚れたとか、イケメンだな!とかは正直なかったね。けど、ちゃんと彼そのものが好きだった。なんか好きだったんだよ。いや、大好きだったんだよ。

ダメだ、涙が止まらない。

彼と付き合って、私は色んなことを経験できたし、こういう人もいるんだなって知れたし、何よりも相手を許すってことを学んだ。考え方が違うこと、言葉遣いが違うこと、育ってきた環境の違いが今の性格を形作っていること。ズレを感じても当たり前だなって思えるようになったし、すぐにそれで悩まなくなった。違いを見つけても前向きに考えること、全部否定で考えないこと、そして時には何も考えないくらいの鈍感さが無敵になること。それを知れたのは、私の今後の恋愛に絶対にうまく生きるよね。

とにかく私は「許す」ってことを学んだんだ。
私は今、彼との恋愛を経て、恋愛が上手くなったと、多少なりとも思えている。
それは、私にちょっと何か気に入らないところがあったからといって、すぐに直してほしいとか、ここが嫌だとか言わないで、彼がなんでも受け止めてくれたから。だから私もそういう人になれた。しかも、それは一種の「我慢」ではあったけど「苦痛」ではなかった。

私は彼と付き合って初めて愛されることを知った。初めてこんなにも好きって言ってくれる人に出会えた。初めて幸せなセックスを知った。大好きな人とするセックスって、幸せで仕方ないんだなって初めて知った。あの温もりと、自分のすべてが受け入れてもらえる感覚って、他じゃ味わえない。それは、自分が持っている最大限の愛を、大好きを、愛してるを、全身で相手に伝える唯一無二の手段でもあった。セックスってエロじゃないんだよ。

ああ、今までを思い出してはまた涙が…。いや、今までのセックスを思い出してはまた涙が…。したいな、セックス。おい。

そうそう。こうやって今私が思えているのも、彼が本当に優しかったから。彼が本当に私に尽くしてくれたから。それ以外に理由はない。

私自身もいろいろと成長できたと思う。今は気づいていなくても、あとから「これは彼のおかげでできるようになったものだ」「彼と出会う前の私ならこうだったよな」って気づくこともあるだろう。

最後はいろいろと歯車が狂ってダメになったけど、その時その時の全力は尽くしてこれたし、たくさん悩んで乗り越えられたこともあったし、後悔はない。彼が与えてくれたものと今までの思い出には最大限の感謝をしたい。彼が私に割いてくれたたくさんの時間とお金と思いやりは、絶対に忘れない。

こうして人は成長する。
私はあたたかみのある人になりたい。
次はこんな人と付き合いたい!とか、こんな人とは付き合いたくない!とかじゃなくて、私自身が、思いやりのある、そして人を許す心を持った、器の大きな人になりたい。まずは私自身が、一緒にいて楽しいと思われるような、よく笑う人、たくさん話す人になりたい。そう思えている。

彼を失った今、次の相手に何かを求めるんじゃなくて、彼からもらった愛情をバネに、私はこういう人として生きたい、私も人を心から愛せる人になりたいと思えている。

こんなふうに思えてるなんて、上手に別れられたってことだよね?
頑張ったんじゃない?私。

彼には心からのありがとう。

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