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出かけてきたよ①(LA)

里帰りの道中、LAに一泊した。
近年、経由地としてLAX(ロサンゼルス国際空港)を利用していたが、
空港の外に出ることは、何年ぶりだったことだろう。

今回のフライトスケジュールは、
LAに到着後、日本へのフライトまで丸一日あった。
多くないとはいえ、荷物もあるし。
空港の近くに宿を探そうと一瞬よぎるも、別プランが浮かぶ。
LA在住の旧友、Aに再会できるかも。街の中に宿を探そうかな、と。

思い立ってすぐ、SNSを通じ、Aにコンタクトを取った。
直後、回答を着信。
旅好きのAは、国外を旅行中だったにもかかわらず
タイミングが良かったようだ。
「LAに一泊!?うちに泊まりなよ。再会を楽しみにしている。」
あっという間に、話はまとまってしまった。

Aと私は、学生時代に知り合って以来の付き合いだ。
双方が別の時期にアメリカで学ぶ期間などがあったため、
実際に会った機会は多くはない。
しかし、縁があるのだろう。
交流が途切れてしまうことはなかった。

Aとは、色々な思い出がある。
まずは、最初に知り合った時。
他のタイ出身の友人達と共に、
お互い片言の英語で親密に交流した。

タイに私が遊びに行ったときは、美味しいものを一緒に囲んだ。
クラブにも、出かけたっけ。

米国に暮らすようになったAは、
当時日本に住んていた私の実家に、後のご主人となるFと一緒に
しばらく泊まってくれたことがある。
家族や友人へ婚約の挨拶と結婚式の段取りをタイでする道中、
日本を経由したのだ。
社会人だった私は、仕事が終わると毎晩、
二人と色々なところで食べ歩きをした。
昼間はAの友人達に再会したりと、二人は訪日を満喫していた。
そんな互いの一日を共有するのは、楽しかった。

二人が日本に入って数日後、”9.11”アメリカ同時多発テロ事件が起こった。
テレビから流れる映画のワンシーンかのような映像を、共に見た。
事件直後から、米国人である彼らの周辺は目まぐるしくなった。
最終的に、タイへは予定通り出かけることになったけど。

と、思い出話となってしまった当時のことを、
LAで一番居心地が良いとされるカフェで、
のんびり語らう日が来るなんて。

AとFは結婚して、LAの住民となった。
その後、私は東海岸に暮らすようになる。
DCエリアに暮らす前に住んでいた自宅に、
2人が遊びに来てくれたことがあった。

同国内に暮らすといっても、その後何年も会う機会がなかった。

人と人は、実はお互いの意志があれば会えるものなのだ。
「今後は、もっと頻繁に会おう。」
サーファー達が波間に浮かぶ、美しい海岸線を眺めながら、そう話す。

会うたびに、二人と新しい思い出ができる。
その思い出は、どれも輝いていて、楽しい。
そして、互いの今を共有し合え、
未来に思いはせることができるのは、なんて幸せなんだろう。

”Los Angeles”
天使たちの暮らす街を後に、日本へ。
また天使たちと再会する日を楽しみにしながら。

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