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Windows11を入れることの恩恵とはなにか?

おはようございます。またはこんにちは。もしくはこんばんわ。マゲっちSCと申します。11月に入りましたね。今日は11月3日文化の日です。祝日の方も多いと思いますが、本日も楽しんで参りましょう。本日11月3日は晴れの特異日とされており、ほとんどの地域ではいいお天気なのではないでしょうか?ただ、最近は徐々に変化しているようで明日11月4日のほうがじつは晴れる確率は高いのだそうです。

さて、前回のブログではWindows11をいつ導入したらいいのかということで私の過去のOS乗り換えの思い出話を紹介しつつ、私の持論を展開させていただきました。もちろん異論反論はあると思いますが私はそれでまったく構わないと思います。最速では半年後の2022年4月頃がおすすめなのですが、あくまでも目安の話でありよく使うソフトウェアメーカーや周辺機器のドライバが対応してしまえば導入は特に問題はありません。ソフトウェアや周辺機器メーカーの公式サイトで対応しているかどうか確認してみたり、公式ツイッターがあるのであればフォローしておくといいでしょう。

Windows8.1やWindows10は使用できなくなるのか?

前回のブログではWindows11をインストールするのは時期尚早であるとの結論を私としては出しました。が、Windows8.1やWindows10が古くなり使えなくなるというわけではありません。Windows8.1は2023年1月10日までサポートされていますし、Windows10に至ってはサポート終了が2025年10月14日です。コンピュータのハードウェアの代替わりは平均で5年ずつくらいで次世代機へと入れ替わります。OSはよっぽど不安定でない限りはだいたい5~8年くらいで次の製品が登場します。しかし新OSが出たから現行のOSはすぐサポートが終わるわけではなく、乗り換えまでの猶予があるのが普通です。よく家電量販店などで店員さんが言葉巧みに新OSの方が良いとか古いWindowsは使用不可能になるなどの文句を並べ立てることがありますが(もちろんすべての店員さんがそうではありません)、PCの知識がないとどうしても判断基準が店員さんの売り文句のみとなってしまいます。最近はフリーマーケットアプリなどでも書かれている売り文句をそのまま信用してPCを買ってしまうこともあるそうですね。ですが、新しく出たOSの方が必ずしも優れているわけではありません。優秀なところはもちろんあるのですがそうではない部分もあります。そして旧OSが使用不可能になるわけでもありません。現行のOSであるWindows10がリリースされた当初もWindow7やWindows8はサポート対象でした。2021年11月現在はそろそろPCの冬モデルが店頭に並び始める頃ですが、そろそろWindows11がインストールされたモデルが登場し始める時期です。当然店側としては入荷したものは売り切ってしまわなければなりません。現時点ではWindows10とWindows11が両方売られている可能性が高い時期です。ただ、家電量販店の店員さんがPCに詳しいかと言うと店員さんによりますね。私も過去家電量販店でPCを売った経験がありますが、店員さんとPCの話をしてもキチンとした答えが返ってくる方はあまりいませんでした。

Windows11が優秀でないところとは?

ではWindows10と比較してWindows11が優秀でないところはどこなのか?ということですが、簡単に申し上げると運用歴ということになります。Windows10は2015年リリースなので今年で6年目です。Windows10では基本的に半年ごとに大型バージョンアップを繰り返しており、そのたびに新機能の追加やバグの修正、ネットワークセキュリティの向上を行ってきました。また毎月1回の月例パッチというものがあり、次回の大型バージョンアップまでに潰して置かなければならないバグやネットワークセキュリティの穴などを塞いでいます。よく職場のPCで作業中にPC再起動を求められることがあると思いますが、あれの原因はだいたい月例パッチが原因ですね。作業中は出てこられると非常に鬱陶しいと思われる方もいらっしゃると思いますが、重要な更新であるためできる限り再起動しておきたいものです。私は会社づとめしていたときに朝イチでPCを起動したらすぐにWindowsのアップデートへ接続して更新用のデータがあるかどうか確認していました。最近では月の初めと月の終わりに1回ずつ更新が入ることが多いようです。更新する内容があった場合はそのままダウンロード後インストールしてPCを再起動していました。業務開始前に更新データを入れておけば業務中に再起動する必要もなく再起動を求めるメッセージも表示されないためおすすめです。

少し話がそれましたが、Windows10には過去6年分のバグ修正やセキュリティ強化が施されています。しかしWindows11にはそれが施されていません。Windows10までに蓄積した重大な箇所は当然開発側の経験が活かされているため最初からそのようなバグやセキュリティの穴は潰されていることでしょう。しかしOSのカバー範囲は非常に広いため、開発側の意図しない箇所でバグがあったりセキュリティの穴があったりします。当然テストは行っていますが、それでもすべての不具合を網羅できるわけではありません。それに人が作るものですから必ず間違いはあります。有志からの報告によって開発側で優先順位をつけ危険性の高いものから順番に対策していきます。また大型バージョンアップでは月例パッチでは修正できないような細かい部分まで修正されていきます。それが約6年分Windows10には詰まっているというわけです。Windows11はまだリリース後1ヶ月程度しか経っていないためバグやセキュリティの穴の数がWindows10より多い可能性が高いというわけです。

また新OSは古いデバイスやシステムを切り捨てるということも行います。例えばWindows11からは9インチ未満のモニターを使った環境が切り捨てられます。Windows10が動作している9インチ未満のモニターを使ったノートPCは他の動作条件を満たしていてもWindows11にすることはできません。それに加えてCPUでの切り捨ても今回行われるためほとんどの方は買い替えとなるはずです。現時点でPCを使っている方の多くは64ビット対応CPUであっても非対応の可能性が高く足切りされる事が多いのではないでしょうか?また、Windows11からBIOSが完全にサポート対象外となります。BIOSというのはWindowsなどのOSが立ち上がる前に起動するもので、PCを構成しているハードウェアが壊れていないかとか、OSをどこから読み込むのかとか、その他ハードウェアの動作を制御するためのシステムです。Windows10まではBIOSもUEFIも対応していました。UEFIとはBIOSをもっと視覚的にわかりやすくしたものという認識で構いません。BIOSがキーボードしか使用できないのに対してUEFIではマウスも使うことができます。そしてWindows11の最大の特徴としてTPM2.0非対応のPCは切り捨てということになります。TPM2.0とはなにかということですが、簡単に言うとHDDやSSDなどのストレージにデータをインストールしたり保存したりする場合にそのデータをすべて暗号化するという機能を提供するモジュールです。2.0ということはそれ以前のバージョンも存在していますが、Windows11からはTPM2.0がマザーボードについていない場合は非対応となります。TPMがついていても1.1や1.2のバージョンであればWindows11は導入できません。Windows10でもTPMは対応していますが、Windows11では基本的にTPM2.0が最初からONになっていなければインストールできなくなっています。ただ、メーカーによってはTPMのバージョンをあげることができるようですので、一度メーカーのサイトなどで確認してみてください。

Windows11の優秀なところとは?

では逆に優秀なところはどこなのか?という部分が気になると思います。前回と今回のブログをここまでお読みいただいた方であればWindows11は現時点では散々なOSという印象が強いはずです。簡単にあげればバグとセキュリティの穴が多く、ソフトやドライバが未対応の可能性が高い上に動作しても何らかの原因で動作が止まったりPCそのものが不安定になるということになります。しかしながらいいところがまったくないわけではありません。まずWindows10との動作感覚が非常に似ています。画面のデザインや右クリック押下時のメニューに関しては微妙に変更されていますが、慣れの問題でありいずれ気にならないような感じで使用できるようになるはずです。普通の方であればOSそのものよりもワープロや表計算・ゲームや動画編集などのソフトを使うことのほうがメインになるはずです。OSデザインは変わってしまってもその上で動く応用ソフトに関してはデザインの変更を行うかどうかはソフトを製作している企業によります。変更する企業もあればできるだけ引き継ぐ企業もあります。会社のPCは無理でも個人のPCであれば使いやすいソフトに乗り換えることも可能です(究極の手段ですが)。

続いてのポイントはAndroid端末で動作するアプリがWindows11上で動作するという点です。2021年11月3日現在ではまだその機能が備わっていませんが、2022年のどこかの段階で対応するのではないでしょうか?日本ではスマートフォンを利用している方の内半数はiOS(iPhone)と言われています。が、逆を言うと残り半分はAndroid端末になるということです。日本ではこのようなシェアの状況であるため携帯アプリを出すメーカーとしては基本的にiOSとAndroid両方にアプリを出す必要があります(場合によってはどちらか片方の場合もありますが)。つまりほとんどの携帯アプリは将来的にWindows11で動作可能になるというわけです。しかし、アプリ側はもともとPCでの動作を想定していないためアプリ側がPCでも動作するようにしたい場合は各アプリメーカーでそれぞれ対応しなければなりません。例えばゲームアプリの場合はなにかのアイコンを押した場合にメニューなどが表示されたり画面が切り替わったりしますが、そのままの状態でWindows11で動作するわけではなく、マウスのクリックを検知するシステムを入れなければなりません。スマートフォンアプリを製作している企業は必ずしも大企業ではありませんし、たとえ大企業であったとしても携帯アプリの開発チームはそうそう大規模にはならない傾向があり、すべてのAndroidアプリがWindows11に対応するわけではありませんが、なかなか興味を惹かれるのではないかと思います。私はそこそこのスマホゲームアプリは新たな顧客を求めたり操作性の向上を目指す上でWindows11に対応してくると思っています。

続いてデータの暗号化です。先ほどお話したTPM2,0の件とも関わってくるのですが、現在Windows8.1やWindows10で動作しているPCは基本的にTPM2.0が搭載されていてもその機能は使用されていません。TPM2.0を使ってストレージ内のデータを暗号化するためにはUEFIを起動してTPM2.0をONにしなければなりませんが、自作PCを組み立てたことがある方でもTPM2.0をONにするメニューを出すのは至難の業だと思います。私も自力ではメニューを見つけることはできませんでした。UEFIはメーカーによって微妙にメニューの位置や画面表示が違うので参考になる動画などを見つけても正直難しいのが現状だと思います。またなんとか見つけ出してONにしたとしてもそれでストレージの内容は暗号化されません。最悪OSが起動しなくなる可能性もあり、結局TPM2.0をOFFに戻したりTPM2.0をONにした状態でOSやソフト・ドライバなどの再インストールをする必要が出てくるはずです。またCPUによっては暗号化したデータを復号化したり、インストールしたり保存したりするデータを暗号化する処理が増えるためTPM2.0をONにした場合に少し動作が遅くなる可能性があります。intel社製のCPUの場合は第8世代以降、つまりCPUコア数が6個以上のCPU以降をサポートするとなっているため、それより前のCPUではTPM2.0をONにした場合はWindows10の環境でも少し動作が遅くなったと感じるかも知れません。しかしWindows11ではストレージにあるデータの暗号化が最初からONとなっているため、仮にインターネット経由で不正アクセスをされてストレージ内にあるデータを持っていかれたとしても復号化できずに盗んだデータが何の役にも立たなかったということで、データを取り扱う際の安全性が高まるというわけです。しかし、ノートPCの場合はノートPCごと盗難されると意味がありませんので、くれぐれも油断なさらぬようにしてください。

続いてはダイレクトストレージという機能です。SSDも2種類ありSATAと呼ばれるものとM.2と呼ばれるものがあります。一部M.2のものでもデータ伝送方式がSATAのものもありますが、NVMeはPCIeで接続するためSATAよりもデータ転送速度が早くなります。Windows10まではハードウェアや使うバス(伝送路)によってある程度速度が決まったり、SSDからの高速伝送を使うことができるソフトであれば恩恵を受けられていました。この機能はビジネス系ソフトよりもより多くのデータ伝送が必要なゲームでより恩恵が受けられますが、ほとんどのゲームソフトが対応していませんでした。今後は家庭用ゲーム機とPC向けに同時発売するゲームが増えてくるはずです。ダイレクトストレージは最新のXBOX SeriesXにはすでに搭載されているようですが、Windows11搭載のPCでも利用可能になります。しかしダイレクトストレージを使用できる条件があり、SSDがSATA接続ではなくNVMe接続であるということと、ゲームソフト側がダイレクトストレージに対応しているという点です。また今後のバージョンアップでWindows10でもこの機能は使えるようになるとのことです。

続いては映像のHDR化です。HDRとはなにか?ということですがハイダイナミックレンジの略です。と言われてもさっぱりわからないと思います。簡単に言うと映像の明暗をよりくっきりさせて見やすくする技術のことです。スマホカメラにはすでにHDR機能が追加されていてONにすることでより高精細な写真や映像を記録することができます。陰影がはっきり表現されることで写真や映像によりリアリティが出ます。映像系はもちろんですがこの機能が追加されることによって恩恵を最も得られるのがゲームです。皆さんもご存知の通り最近のゲームの映像は非常にリアリティが高く陰影もきちんと表現されています。FPSやTPSではこれによって物陰に隠れて対戦相手を待ち伏せするという戦法があると思います。しかしHDR化で視認性が上がれば対戦相手から物陰に隠れていることがわかる場合も出てくるのではないでしょうか?また、Windows10までは各ゲームソフト側でHDR化をサポートする必要がありましたが、Windows11ではHDR非対応のゲームでも無理やりHDR化することが可能になるため来年辺りからそのあたりで有利不利が発生するかもしれません。しかし、モニターがHDR対応でないとこの機能は意味がありません。現行のゲーミングモニターではおそらくほとんどのモニターが未対応だと思います。動画サイトでゲーミングモニター紹介をしている方も結構いらっしゃいますが、フルHD対応とかWQHD対応、4K対応などはよく見かけるのですがHDR対応と紹介されてる方は私は見たことがありません(ひょっとしたらいらっしゃるかもしれませんが)。

まとめ

他にも音声入力の強化などもありますが、全体的に見てゲーム関係の強化が施されたOSであると言えるでしょう。システムの安定性はもちろん担保されていますが、ビジネスよりもゲームや映像編集などに効果がありそうな機能がたくさん含まれています。Windows10で動画を見るよりもWindows11で動画を見るほうがよりリアリティのある映像になるかも知れません(動画サイトのサーバ処理能力にもよるので一概には言えませんが)。最近ではゲーミングPCのような異常に高い処理能力を持ったPC端末も増えてきていますのでこの進化は妥当であると思います。またWindows11からは対応するハードウェアが64ビット対応のもののみになりますが、もうすでにほとんどのハードウェアが64ビット対応になっています。この変更はあまり気になさらなくても大丈夫でしょう。ですが、結果として高くなってしまったハードウェアスペックの要求であったり運用実績の少なさであったり、ソフトやドライバの対応が不完全であるというリスクもあり、2021年11月現在での導入は微妙であると言わざるを得ないでしょう。前回のブログでは最速でも2022年4月あたりまで待ったほうが良いと結論づけましたが、私個人の考えとしてはいずれ新バージョンのOSが出たときにハードウェアの買い替えを行わくてもいいように、2023年頃を考えています。理由としてはPCの特性としてCPUとマザーボードは一心同体として考えたほうがいいというものがあります。私はよくintelとNVIDIAのCPUとGPUの組み合わせを使うのですがintel製CPUはよくソケット(マザーボードにCPUを載せる場所)のピン数を変更してきます。またソケットのピン数が同じでもUEFIが新CPUに未対応で認識しない場合もあります(UEFIバージョンアップで対応できることもありますが)。つまりおいそれと買い替えが不可能である部分でもあるので購入するタイミングを間違えたくないというのもありますね。

さて、次回のブログですがメモリについてのお話をしようかと思っています。PCを購入する場合によく重要視されるのはCPUだったりストレージの容量だったりします。メモリの容量はあまり気にされないという方も多いのではないでしょうか?しかし甘く見てはいけません。メモリはPCの作業台です。それなりのメモリサイズではせっかくのCPUやストレージの能力を活かし切ることはできません。またメモリ管理も非常に重要です。ご興味がありましたらまたお立ち寄りください。それでは失礼いたします。

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