見出し画像

Windows11はいつ頃導入すべきなのか?

おはようございます。またはこんにちは。もしくはこんばんわ。マゲっちSCと申します。早いもので10月最後の週末となりました。明日は選挙であるため本日中にハロウィンを済ませてしまう方も多くいらっしゃると思います。ハロウィンに関しては前回のブログの冒頭でお話させていただきましたが、ハロウィンが終わると11月は特に何もイベントがない月・・・のはずなのですが世間ではクリスマスシーズン突入ということで、大きなツリーを用意して芸能人などのインフルエンサーを使ったツリー点灯式が始まります。日本の11月は現在では12月に並ぶレベルでのクリスマスシーズンとなりましたね。最近では各家庭単位や中小企業でも小規模なイルミネーションを飾るというところが出てきました。その準備を行うにも11月はいい時期かも知れませんね。

さて、前回のブログでは最適化についてのお話をさせていただきました。結局のところ優れたコンピュータシステムをハードウェアとして構築してもそれに乗っかるソフトウェアのプログラムコードの記述によって計算にかかる時間が変化していきます。もちろん最適化されている方が有利です。ビジネスソフトでは最適化されているソフトウェアを使うほうがファイルの読み込みや保存はもちろん、ソフトそのものの立ち上げや終了処理などにかかる時間が短縮されます。ゲームではより顕著で特に対戦するゲームの場合は計算結果が出る速度が早いほうが有利に立ち回れます。家庭用ゲーム機では同じCPUにメインメモリの容量、ストレージへのアクセス速度は同じです。オンライン対戦の場合に回線速度の状況が少し影響する程度でしょうか。

新OSが出たとき

では本日の本題に入りましょう。前回のブログでも少し触れましたが新OSであるWindows11が2021年10月5日から正式リリースされました。現在端末としてWindowsを導入しているPCは非常に多く、全世界の95%はWindowsが入っていると言われています。もちろんMacOSやLinuxで運用されている端末もありますがWindowsのシェアは圧倒的ですよね。多くのビジネス系ソフトはもちろんインターネットブラウザやフォトショップなどのフォトレタッチ系ソフト、更には動画編集のためのソフトや配信用ソフト。ゲームソフトや各種ドライバ・ユーティリティソフトに至るまでWindowsで動作しないジャンルのソフトは見つけるほうが難しいくらいですね。私が知っているところではMacOS専用となるとiPhone用のアプリ開発環境あたりでしょうか?検索すると2021年現在ではWindows用の開発環境もあるそうですが、一部MacOSでないと動作しない機能があるらしいです。

少し話がそれましたが、OSはオペレーティングシステム。オペレーティングというのはコンピュータの世界では操作・運用・運転という意味があります。OSの重要性は3回に分けてブログネタとしてお話しました。前編中編後編となっておりますので、ご興味がありましたら是非目を通してみてください。OSはコンピュータを運用する上で絶対的に必要なものです。キーボードから文字を入力した際に画面に表示したり、マウスカーソルの位置を画面に表示し、クリックなどの操作に反応したり、取り扱えないデータがある場合は画面にエラーを出したり、ファイルの読み込みや保存・追記や削除を行ったりインターネットへの接続やコンピュータそのものの制御にファイル管理やデバイス管理など多岐にわたります。家庭用ゲーム機ではあまり行われていないと思いますが、PCでは何の入力がない状態でもOSの内部ではネットに接続されている場合は不正アクセスを防止したりどのサービスやソフトを実行するかとか、実行中だけど一時的に計算を停止するかとか、そもそも計算を行わずに保留するかとか様々状態へのCPUなどのリソース割当が行われています。特に目立ってソフトをなにか起動していなくてもPC起動時にどのサービスを自動で開始するかとか、PC起動時に同時起動させるユーティリティやドライバなどを計算・制御しています。PCは未入力の状態では何も動いていないように見えても裏でいろいろと情報が計算されています。

そんなOSという基幹系のソフトが一新されることになりました。それが新OSのリリースです。今回話題になっているWindows11に関しては2021年10月現在では基本的にWindows10とそんなに大きな差がないと言っていいと思います。この場合の大きな差というのは使用感という意味合いであり、OSのシステム内部はそこそこ変化していると思われます。過去WindowsというOSは様々な不具合修正を繰り返したりそこそこの大きさのバージョンアップで新機能を実装してきました。しかし、OSそのものの根幹は変化するわけではありません。そこそこ大きなバージョンアップが施されながらもビジネス系やゲーム系ソフトなどが動作しないような状況にならないのはそのためです。

なぜ新OSがリリースされるのか?

ですが、OSがリリースされてある程度こなれてくると今度は様々な事態が起き始めます。OSの脆弱性をついた攻撃をネット経由で仕掛けてくるというのが有名ですが、世の中のニーズというものは絶えず少しずつ変化していき、やがてそれが一般的な常識として私たちの中に形作られていきます。例えば昭和の時代では職務中もタバコを吸うことが許されている世の中でした。動画配信サイトなどで昭和の時期に作られた古い特撮系のドラマを見ていただくとわかりやすいのですが、重要な会議中や職務を遂行している間も職場のテーブルやデスクの上には常に灰皿がおいてあり、職員は好きなタイミングでタバコを吸うことが許されていました。それはドラマの中だからではなく世間の常識としてそうだったのです。しかしタバコの有害性が徐々に明るみに出始め、タバコを吸う人が吸わない人に迷惑をかけているいわゆる受動喫煙の問題が世間で取り沙汰される事態となり、現在では喫煙者は喫煙室でのみタバコを吸うことが許されているという状態になっています。世間の常識が喫煙はいつでもどこでもして構わないというものから非喫煙者のことも考えて喫煙したほうがいいと言う考え方に変わりました。

OSも同じで、一昔前では考えられなかったような事態が徐々に起こり始めてきます。例えば一昔前、コンピュータの情報を格納する補助記憶装置でかつある程度の読み込みや書き込みの速度が担保できるものといえばHDDくらいしかありませんでした。ですが現在ではフラッシュメモリを使ったSSDという補助記憶装置が一般的になっています。HDDが主流の時代にも構想はありましたが、大容量フラッシュメモリをストレージとして販売しても高価すぎるため誰も購入しないというのが常識でした。また、コンピュータ内の伝送路(バス)が狭すぎて高速な転送速度を活かしきれないという問題もありました。しかし年月が経ちある程度安価に大容量のフラッシュメモリを提供できるようになったり、伝送路が拡張されて高速なデータ転送が可能になったりしたため普及するようになりました。しかしもっと大きなことはOSがSSDに対して対応可能になったということです。WindowsやMacOSなどで大容量フラッシュメモリをストレージとして認識できるようになりました。その変化をもたらしたのが新OSへの切り替わりです。古いOSでもドライバが対応していればもちろん使用可能にはなります。ですがもともと対応してないOSに対してドライバで無理やり使用可能にしているため新OSと比較するとシステムが不安定になる可能性があります。

もう1つは一昔前では考えられなかったネットやコンピュータを利用した悪行の横行です。インターネット黎明期では電話回線を利用したものであったため、ユーザがネットを使用できる時間帯というものは偏る傾向にありました。いわゆるダイヤルアップで接続していた時代では、インターネットを使う=PCが電話を掛けるという意味合いでした。電話の音声信号を流す帯域を利用してモデムでデジタルデータを音声データに変換し、電話の音声信号を流す帯域を使ってデータの送受信をしていたからです。電話料金としては基本的に市内通話料金となっており、自宅から一番近いNTT電話局へつながっていました。NTT東日本館内かNTT西日本館内かで微妙に料金は違いますが、3分で9円程度だったと思います。ですが当時のインターネットの通信速度は最大で28Kbps程度でした。現在では技術革新で最大56Kbpsまで出るようにはなりましたが、インターネット黎明期では現在のだいたい半分くらいの速度です。56Kbpsがどのくらいの速度かわからない方は、スマホでギガが足りなくなったときの速度を想像してみてください。その速度がだいたい56Kbps と言われています。28Kbpsはその半分くらいの速度なので相当遅いですが、当時はPCでこの速度が普通でした。画像が多めのサイトを表示する場合はアクセスしてから結果が返ってくるまでにだいたい2~5分ほどかかったと思います。当然そのウェブページの規模にもよりますが。

そのため何らかの情報を得ようとしてもだいたい5~6件検索するのに最低30分くらいかかった記憶があります。当時もインターネットを利用したチャットや掲示板などはありましたが、チャットで盛り上がってしまうとやめ時が見えなくなってしまうのはオンラインゲームが普及した現在でも同じですね。ですが、当時はやめるタイミングの一つの指標として通信料金がありましたね。常時接続ではないので一定の時間を超えてしまうと自分に痛手が返ってきます。また、NTTは以前よりテレホーダイという通話料金割引プランを行っていました。これは23時から翌朝8時までの間予め指定した2つの電話番号に対して定額の通話料金を支払うことで限られた時間帯ながら通話し放題になるというサービスです。もちろん当時のインターネットはPCが電話をかけている状態なので、このサービスに入って深夜23時から2~3時頃までネットを使っていたり、朝4時頃起きて出社直前までネットを使用するという人もいたと思います。しかしながら、通話料金が固定料金になっても通信速度が上がるわけではなく、また当時は最大28Kbpsでの通信であったため、なにか相手のPCに対してコンピュータ・ウィルスを侵入させたりIPアドレスの解析を行うには非常に不向きなものでした。もちろん運が悪ければ感染したりいたずらをされたりはします。

ですが、ADSLなどの常時接続かつ高速・大容量通信が可能なインターネット回線が出回り始めるにつれて良くも悪くもインターネットの裾野が広がったことで徐々にコンピュータ・ウィルスに感染したり場合によってはインストールしていたソフトのバージョンが下がってしまったりという被害も散見されるようになっていきます。そして様々なソフトウェア企業がウィルスや不正アクセスに対応できるソフトなどを開発・販売することになります。もちろんOS開発側の企業も新しい悪行に対抗するためにOSに様々なバージョンアップを施して新機能を追加していきます。が、もともとそのような機能を導入することを予定してプログラムされたOSではないため、あくまで一時しのぎとしてのものでしかありません。脆弱性を攻撃されてしまえば新機能が意味をなさない可能性もあります。そこでどうするかということですが、それが新OSの開発と販売ということになります。新しいシステムであれば最初から現在横行している悪行にも対抗できますし、今後バージョンアップしていっても安定性を担保することが可能になります。

Windows11は現時点で実際どうなのか?

ということで昔の話をしつつ、なぜ新OSのリリースが必要なのかをお話させていただきました。長くなってしまいましたが新しい技術や安定性の重視、コンピュータやネットを利用した悪行に対応するべく新OSはリリースされます。そして私もWindows95を大学時代に初めて使い、その後WindowsMeで初自作PCを組み立て、WindowsXPリリースと同時にアップグレードを行いました。その後WindowsVistaがリリースされてもWindowsXPのSP3で利用していましたが、WindowsXPのサポート打ち切りとWindows7のリリースが発表されましたのでWindows7リリース後1年ほど待って新PCを改めて組みました。Windows8がリリースされたときはあまりに7との違いが多すぎてWindows7のサポートが終了してもしばらく使い続けていましたね。本当はよくないことですが。その後Windows10が発表され、半年くらいした頃にWindows7からWindows10に乗り換えました。その後ゲームでSPEC不足を感じたためWindows10はそのまま使い続けましたがPC本体は新しく組み直しました。以上が私のOS乗り換えの歴史ですね。よく見ていただきたいのはWindowsMeからWindowsXPへ乗り換えたとき以外はリリース後しばらく時間をおいてから行っているという点です。新OSは必ずしも現行OSと比較して優秀というわけではありません。もちろんシステムの根幹に関して言えば現行のOSよりも新OSの方が優秀なのは間違いありません。ですが、新OSになることによっていくつか弊害が発生します。よく聞くお話が新OSにしたらソフトが起動しなくなったとか、プリンタとかゲームのコントローラなどが動かなくなったというお話です。以前お話したとおり、ドライバが新OSに対応していない場合は当然動きません。ドライバは簡単に言うとOSに対してこの機器はこういう動きをしますとか、こういうものですよと教えてあげるソフトのことです。現在ではOSそのものに組み込まれていることも多いですが、ドライバソフトはOSのメーカーとは違う企業が作成していることがほとんどで、場合によっては新OSでドライバが動かないということが起こります。ドライバが動かないということはつながっているハードウェアが認識できないということです。また各種ソフトウェアも新システム上で動かないということは割と普通にあります。例外としてOSと同じメーカーが作成しているもののみ新OSでも普通に動作します。意外と新OSでも現行OSでも問題なく動作する場合もありますが、OSのプログラムは非常に大きなものであるため、OSメーカー側でもどこでどのような処理をしたからこういう結果が出るということをすべて把握できていないのが普通です。つまり、実際に動かしてみないとわからないというのが各ソフトメーカー共通の答えであり、新OSリリース後は実際に動作するかどうか各メーカーで検証し場合によっては処理内容を変更したり追加したりする必要があるため、各ソフトメーカー側で動作確認が取れるまでは導入してはいけないというのが一般的です。

以上のことから2021年10月5日にリリースされたWindows11は2021年10月現在では導入してはいけない。が私の答えになります。動画サイトでWindows11をインストールして検証している方もたくさんいらっしゃいますが、もし何らかのトラブルが発生しても問題のない方のみ現時点では導入しても構わないという見解の方がほとんどです。Windows11をインストールすることでWindows10になかった機能が追加されて恩恵を受けることもできますが、それ以上にリスクのほうが現時点では多いというわけです。いくらハードウェアの能力を最大限に活かせるとしてもソフトが動かなければ意味がありません。コンピュータはソフトが入っていなければただの電子部品の塊に過ぎません

まとめ

というわけで2021年の時点ではWindows11を導入するにはリスクのほうが高いということをご理解いただけたでしょうか?PCメーカー側もこれから各PCの冬モデルを次々に市場に投入してきますがWindows11で動作するものは現時点ではオフィス系のビジネスソフトくらいだと割り切っておいたほうがいいでしょう。厳密に言えば動くソフトもありますが、正常に動いているように見えていてもいきなりエラーが出るという可能性もあります。リリース後半年経過すればそれなりに正常動作するソフトや周辺機器も増えていきますので、2022年4月上旬頃までWindows11のPC購入はやめておいたほうがいいでしょう。さて、次回のブログネタですが引き続きWindows11のお話です。今回は導入するタイミングについてお話しましたが、Windows11をインストールするとどういう恩恵が受けられるのかという観点でお話していきます。この恩恵と現時点で導入するリスクを天秤にかけた上で導入するかどうかを決定するのは皆さん次第です。ご興味がありましたらまたお立ち寄りください。それでは失礼いたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?