バリュートラップ補足

とびきりよい会社をほどよい価格で買う方法
の7章にあった バリュートラップについて 自分の意見を少し

成長が止まった企業を買う悪いことではないがその質を選びたい
間違っても企業の資産価値に注目してはいけません


収入源の質についてまず考える 事業としての価値の部分


1.シェアができてしまっていて参入もない 安定して需要がある
例を出すと水道メーターみたいに定期交換が義務付けられているような事業
こういうのは配当等株主還元を安定して行いやすいので安くなったら買うのも手


2.ビジネスそのものが弱くなって斜陽になっている
事業そのものの価値がなくなりつつあるがまだ稼げている
これはIPOでビジネスが崩壊してしまった事業に似ている
ただ時間軸が長いのと手元にある資金や資産が自力で稼いでいるものが多い点

負債は少ないかどうか この手の事業の多くは負債が少ない
大して手広くやっていないだろうから配当を多く出していない限り
手元にキャッシュが残りやすい そうでなければそもそもバリューにならない


その中でも持っている資産が現金であるか 子会社含めた事業や資産であるかの注意点

A 現金の場合
本業が弱くなって大量に現金がある 経営者ならなにを考えるだろう
まずは新規事業や買収を考えるはずだ 増資はしなくても手元に現金がある
当然成功するとは限らない 失敗すれば あっという間にバリューではなくなっていく ピカピカ財務なIPOがビジネスモデル崩壊で債務超過寸前までなどの流れはよく見ている部分だろう

B 設備や子会社などの場合
すぐに換金できないという点 急げば大安売りで買い叩かれる
本業が赤字で優秀な事業を持っている場合は特に危ない
おそらく本業生き残りのために 稼いでいて高く売れる事業から売り飛ばしていき延命や立て直しを狙うだろう 

こういうことをされると買った時のバリューは年々緩やかに劣化していき
当然株価も上げ下げ繰り返しつつ下げていく
これらの場合株主として望ましいのは一刻も早く優秀な経営をする企業に適切な価格以上買収されること そんなことはインサイダーでもなければわからない
その前にこういう事業に手を出さないこと

同じ資本でも一度終わったビジネスは考えず次のビジネスをはじめて価値があると判断したら再投資をすればいい ミクシィがモンストで甦った時などはこれに該当する

バリューといっても自分で制御できないものに価値はない
それこそ今の価値だけをみて先の可能性を見ていないことになる これはプラスだけではなくマイナスの部分にも当然使える部分

資本提携や新規事業で大きく買われることが多いがやってることが理解不能である
その発表がどんな価値を産み出すか計算をして投資できるわけがないからだ