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〝疾走する悲しみ〟 ― モーツァルトの〝五重奏曲〟だけは、死ぬまで聞き続けるだろう。

ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトは、1791年12月5日。午前0時55分に、35歳で没した。。

ヨーロッパ中の宮廷を周遊していた小さな男の子だったころから、特別な才能の持ち主だと、同じことを言われ続けています。目隠しをされて演奏させられたこともありますし、ありとあらゆる試験をやらされました。こうしたことは、長い時間かけて練習すれば、簡単にできるようになります。僕が幸運に恵まれていることは認めますが、作曲はまるっきり別の問題です。長年にわたって、僕ほど作曲に長い時間と膨大な思考を注いできた人はほかには一人もいません。有名な巨匠の作品はすべて念入りに研究しました。作曲家であるということは精力的な思考と何時間にも及ぶ努力を意味するのです。

死去する3年前の邂逅

中でも特級の演奏が、ブダペスト四重奏団のSPレコード時代の録音。この演奏に、古い、新しいとも感じない。カペーやレナー、或いはブッシュとは違うスタイルで、四重奏団の演奏スタイルとしては現代と変わりない域にある。

その現れのようなエピソードがこのレコードにある。
録音日を注目したい。
1945年2月6日。
この日をもって、第2ヴァイオリン奏者が、アレクサンダー・シュナイダーから、エドガー・オルテンベルクに交替。早々に録音されたセッションだ。
リハーサルセッションは、アレクサンダー・シュナイダーが弾いていたと想像容易いが、初レコーディングでこの域。
この至高の弦楽四重奏団のモーツァルトは、このレコードから録音史、四重奏団の歴史に刻まれる偉業を歩み始める。

Mozart Quintet in C KV 515 (Budapest Quartet & Katims, 1945)

by Columbia Recording Corporation

The Budapest String Quartet:

  • Joseph Roisman, violin I

  • Edgar Ortenberg, violin II

  • Boris Kroyt, viola

  • Mischa Schneider, cello

  • and Milton Katims, second viola

Recorded February 6 and April 23, 1945, in Columbia Studios, New York. Issued around December, 1945

アルバム表紙
アルバム表紙裏
第1面(全8面)

SPレコードは4枚組8面。第1楽章(約10分)は2面半、第2楽章(約10分)は1面半、第3楽章(約6分)は2面、第4楽章(約10分)は2面。

「そんなアスリートおへそで…放っておきませんよ、誰もが。」 と、言われ、、、求める男たちに、おへそを売りました。