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箱根駅伝2024-25春5「國學院大學」

「大八木イズム」とはもう誰も言うまい。15年以上をかけて國學院大學というチームは確実に「前田イズム」と呼ばれるようなところにまで成長してきた。強豪校とは違ってスカウトから苦労していた過去から今、確実に「箱根を取りに行くチーム」へと変貌を遂げようとしている。

その境地にたどり着くまで、もう一歩。


2023-24シーズン

出雲駅伝3位
全日本大学駅伝3位
箱根駅伝5位

優勝にこそ届かなかったものの、高い水準でチームが安定していた1年ではあった。一方で、優勝争い的にはまだまだ程遠い一面があったことも事実。その一面としては青学のようなピーキング能力の高さだったりほんの少しの差だったりするのだが……。

1つ課題と感じていた選手層という点と絶対的エースの確立は一気に進んでいる。エースで主将の平林くんの大阪マラソンでの衝撃的な走り、その他3年生と4年生は確実に成長しており、今後が楽しみでもある。

関東インカレ

トラックでは圧倒的なスピードを持っている選手こそいないものの(とはいってもこれは極めて高水準ではある)、ロードになるとめっぽう強い選手が揃う。特にハーフの上位8人の平均タイムは1時間1分台。

これは青山学院の上位8人を上回る強さを持っているのだ。関東インカレでも入賞者を2名出すなど強さを見せただけに距離が長くなればなるほど、今年は「歴史を変える」かもしれない。

1500

尾熊迅斗(1年) 3′54″37 7位入賞!

3000SC

桶田一翔 (1年) 9′01″18 PB🌟 8位入賞!

5000

山本歩夢 (4年)14′00″20
後村光星 (2年)14′01″22
原秀寿 (4年)14′03″91

10000

青木瑠郁(3年) 28′16″32 8着
上原琉翔(3年) 28′16″76 9着 PB🌟
野中恒亨(2年) 28′17″98 10着 PB🌟"

ハーフ

高山豪起 (3年)1°03′14 3位表彰台!
辻原輝 (2年) 1°04′17 7位入賞!
田中愛睦 (2年)1°05′22

監督

「歴史を変える挑戦」を常に掲げ、時に喜び涙する喜怒哀楽に富んだ前田監督。タイプこそ違えど、どこかしら大八木イズムを纏っていた彼は長い時間をかけていく中で「前田康弘」という一人の名監督へと変貌を遂げようとしている。

こうしてみると指導者もまた成長しているんだなぁとしみじみと感じた次第。自分もまだまだですね。

前田康弘

「駒澤大学が箱根駅伝で初めて優勝した時の主将」から今ではすっかりと「國學院大學の監督」というのが定着してきた。
今シーズン本格的に箱根駅伝を取りに行くために本腰を入れ始めている。元より國學院というチームは攻めて攻めて攻めまくるチーム。ちょっとしたところでもろさを見せることもあるが、どこかそれもまた魅力的だったりする。

それはチームとしてその意識を植え付けた前田監督の手腕でもあるし、何よりも選手たちの頑張りだろう。今年はどんな男泣きを見せるのか、人間臭い前田さんの「号泣」もまた個人的にすごく楽しみにしている。

負けてたまるかプレイヤー

平林くんや青木くんだけではなく、彼らの周りを支える中間層はもっと重要になる。彼こそが「未来の國學院」を作っていくしそして平林くんに取って代わるだけの気持ちがとても大事になる。

高山豪起

1年時より箱根駅伝で活躍する「未来の國學院を作り出す」一人。前回の箱根では10区で区間10位と苦闘。コンディション管理などに苦労してまさかの事態に見舞われることとなってしまった。

それでも本来はハーフで1時間1分のタイムを持つ実力者。関東インカレでは青学の太田くんに負けじと食らいつき、惜しくも日本人2位となる3位でフィニッシュしたが大健闘。こうしたエース格の次に強い芯を持った選手がいることは、國學院が未だ見たことない景色を見るうえで絶対必要だ。

来る夏と秋のシーズン、高山くんの歴史を変える激走に期待したい。

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