KOK2023勝手に応援企画(1)「裂固」
昨年自分でも勝手に応援する企画をやろうと思いながら実力が不足していて何もできぬままに終わったことを反省し、2023年度は最初からかっ飛ばしていこうかと。
まず最初に紹介するのは、前回大会優勝者の裂固さん。
フリースタイルダンジョンに出演し、すでに全国区に名の知られた心優しい「王者」は岐阜の街で育ち、家族を愛し、そして仲間を愛する情の深い男でもあるのだ。
ラッパー「裂固」の魅力とは
名は体を表すとはよく言うが、裂固さんの特徴はしっかりと硬く踏む韻にある。やや滑舌に難があるときこそあるものの、わかりやすく明確に踏むライムは多くのファンを唸らせてきた。
それが何よりも発揮されたのが、彼が18歳の時に行われた高校生ラップ選手権。当時優勝候補として挙げられていたのはLick-Gさん。裂固さんも出場していたとはいえあまりにも無名だった。
しかし、徐々に勝ち上がっていき、決勝戦ではそのLick-Gさんと対峙。
見事に抑え込む活躍をした裂固さんはそのまま一気にスターダムに。高校に行かず家庭を支えていたというバックボーンもあって名前と人気も全国区となっていった。
その後もUMB2020ではベスト8に名を残すなど同世代のAUTHORITYさんほどでないにしても、実力については高いものを持っていたことは紛れもない。しかし、これではいわゆる一般的な実力ある若手MCとしてしか映らない。
彼は所属していた主催MCが刑務所に入っている間、看板を支え続けていたらしい。ではその看板とは何なのだろうか?
東海随一のレーベルHIKIGANE SOUND
東海地区のみならず、全国のHIPHOP界隈に名をとどろかすHIKIGANE SOUND。口喧嘩祭の主催でもあり、その独特の存在感と梵頭さんの人望は計り知れないものがある。
一時期刑務所に入っていた彼の代わりに看板を背負っていたのが、裂固さんだった。その当時からMCとして名前が売れていた彼は、梵頭さんが帰ってくるまでその看板を背負い続けて新木場まで来ていた。
「何かを背負う」という覚悟を持ち、家族のために苦労を重ねてきた彼は一方でそんなことを一度もステージの上で出したことはない。だからこそ、涙もろい彼の涙は大きな価値があるのだ。
そしてそんな彼だからこそ、KOK制覇という栄光は驚きの一方で数多くの賞賛を手にすることとなったに違いない。
代表曲
Keep On Runnin’
ICE BAHNのBEAT奉行さんプロデュースで作られたこの楽曲。高校生ラップ選手権で優勝後に作られたこれは、彼のこれまでの苦労と高ラ優勝、ダンジョン出演とつながっていく中で前へと進み続けてきた彼の足跡を表している。
そして、これからも進み続けていくという覚悟の詰まった曲と言ってもいい。
ディフェンディングチャンピオンとして、そして「泰斗 a.k.a. 裂固」として。彼はステージでどれだけかましてくれるのか、豊洲ピットで輝く彼に注目だ。
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