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KOK勝手に応援企画2021年大会出場者紹介(6)~Maiji

ということで、KOK2021の勝手に応援企画を進めて行こう!
東日本予選も終わり、ENTA DA STAGEの開催が決まって、しかも絶対王者呂布カルマも参戦が決まった今大会。

間違いなく、呂布カルマ対他という対決となるであろう今大会について今一度考察をしていこう。

呂布カルマはなぜ強いのか?

平たく言えば、今現在日本のMCバトルの大一番ということになった際、呂布さんに勝利できるMCは限られる。もちろん客判定なども入ってくるとプロップスという大きな先入観が生まれてくるのも事実だが……。

それを差し引いても、彼には「MCバトルで安定して勝利できる部分」が多くある。

今回はまず、簡単に3つ程上げたいと思う。

単純に口げんかが強い

多くのバトルの現場で「あれ、この前と言っていること違くね?」となることは呂布さんに限らずあることだ。しかし、呂布さんの場合はその上で相手を上回るほど口げんかが強い。

あくまで「MCバトル」という世界の中で戦っており、その上で相手よりも良く見せるという事をするのがうまい呂布さんは揚げ足を取るのも、相手を動揺させるのもうまく、相手の隙を見つけたら一撃で伸せるほどのパンチラインも持っている。

そのため、現在でもMCバトルにおいて最強を誇っているのだ。

リズムキープ力がとても高い

これはしばしば見逃されがちな事実ではあるが、リズムキープ力がとても高いMCである。

トリッキーなビートでも遅めのビートでもしっかりと乗ることができるMCは稀有で、しかも強い。呂布さんは間違いなくその条件を満たしており、単純にフリースタイルをやらせても聴き心地良く聴かせてくれる。

しかも踏んでいないようでしっかりと韻を踏むMCなので、客判定になった時にも(もちろんそれだけで判断しているとは思わないが)印象に残りやすく戦っている。

ただ、これはどちらかというと後天的に身に付けた要素もあると思う。実際にRAWAXXX(現・鬼ピュアワンライン)がKOKの紹介動画で呂布さんを紹介している際に「ラップがうまくなった」という表現をしているように、長年の戦いの中から見つけ出してきたのかもしれない。

いずれにしても未だ進化し続けているのだから、恐ろしい。

パンチライン

既に呂布さんを知っている人ならば、間違いなく彼の武器がパンチラインであることを分かっているはずだ。

相手に痛恨の一撃を食らわせることが何よりもうまく、それまで不利だった状況をも一瞬でひっくり返せてしまうほどの強さがある。

強烈なパンチラインといえばまさしくこれだが、たった一撃で不利な状況を一気に自らの流れに変えられる強さがある。

まさしく呂布カルマと呼べるほどの代名詞ともいえるパンチラインだが、その存在感も併せたった一撃で伸せるほどの強烈さは手に負える物ではない。

どこを切り取っても弱点らしい弱点が無いように見える呂布さん。その中で本気で戦って勝利できなかった相手もいないわけではない。

例えば、R-指定。フリースタイルの最高到達点と呼ばれている男との対決では自ら降参を申し入れている。
そして、今年もバトル界隈で一人勝利を収めた男がいた。
それがMaijiである。

Maiji

2021年に彼というラッパーを見つけることが出来たのは、とてつもない幸運だったと個人的に思う。というのも、彼のフリースタイルは「勝つこと」ではなく「格好良くあること」という根底にあるもので勝負をしているからでもある。

呂布さんに勝つ条件としてあるのは、

  • その時の会場の雰囲気(お客さんが勝たせたいと思っているかどうか)

  • スタンスが一貫しているMCであること

  • 根っこにある考えがぶれていないこと

こうしたことが挙げられる。まずMaijiというラッパーはずっとライブで鍛えられてきた叩き上げであり、楽曲活動も欠かさずに自らのスタンスを一貫してきたMCでもある。

かつ、いざフリースタイルを始めると「はい、踏みました」という採点競技のような戦いも多くあるが、Maijiはまさしくどこか柔術のようで確実に相手にダメージを与えながら倒していくような感じだろうか。

いずれにしても、25か6の年代でここまでストリートを感じさせるようなMCというのも近年珍しい。今後も大いに注目したい一人である。

また5HUH31と作られたEPである「匕首緑」やクルーであるベゲfastman人の楽曲は、やはりillで格好の良いものばかりなので、興味のある方はぜひに。

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