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第35回出雲駅伝(5)「順天堂大学」
総合2位という結果だった前々回とは打って変わって序盤から苦戦を強いられた順天堂大学。最終10区で西澤侑真選手の区間賞で総合5位という形でゴールした名門は一つ、チームとして集大成を迎えることとなる。それは今シーズンで三浦龍司くんが最高学年になるということだ。
「絶対的存在」の下にチームが強くなるというのが日本独特の団体スポーツあるあるだが、三浦くんは我々にどんな世界を見せてくれるのだろうか。
3度の優勝はいずれも「紫紺時代」
出雲駅伝では3度総合優勝を経験している順天堂大学だが、いずれの優勝もかつて「紫紺時代」と呼ばれた駒澤大学との激戦の中での3連覇が1999年と2001年にそれぞれあっただけである。以降は山の神・今井正人選手を擁しても達成できなかった出雲駅伝。
今シーズンで卒業となる三浦くんの地元は島根県浜田市。「おひざ元」ともいえる出雲の大会で地元のスーパースターがどういう活躍をするかも注目したいところ。
一方で関東インカレでは1部総合優勝を達成。相変わらずの層の厚さを見せつけた。
キープレイヤー
スターがいる時の順天堂大学はめっぽう強い。これまでは駒澤大学に田澤廉選手という絶対的存在がいたからこそ目立たなかったが三浦くんは文字通り再び順天堂大学が輝く存在へと押し上げた立役者だ。
三代直樹さん、今井正人選手、塩尻和也選手そして三浦くん……。その絶対的存在となり替わることができるのはおそらく彼しかいないだろう。
吉岡大翔
吉岡大翔選手(順天堂大)
— 麻琴(makoto) (@makoto59_tandf) April 9, 2023
大学デビュー戦、ユニフォームが新鮮#金栗記念 pic.twitter.com/sJ3BOUUo0Q
佐久長聖高校から名門に進学した5000メートル高校生日本記録保持者。卓越した能力はすでに1年目にして発揮しており、関東インカレではなんと5000メートルで4位入賞とその才能の高さを見せつけた。
現時点で長門監督の構想にどれだけ入っているか……というのは気になるところではあるが、夏を越えて距離の短い出雲駅伝でのデビュー戦は十分に考えられる状況だ。
「絶対的存在」を越えられる存在になれるか。そこに注目したい。
監督
名門復活を託された「個性派集団のリーダー」から「長門監督」という名前が知られるようになってきたのは、怪物的存在を破綻なく育成してきた確かな手腕があってこそ。
狙うのは当然総合2位以上だろう。
長門俊介
本日5月4日は長門俊介監督の誕生日でした!㊗️㊗️㊗️
— 順天堂大学陸上競技部(男子長距離ブロック) (@juntendo_ekiden) May 4, 2019
記録会後、みんなでお祝いしました!
長門監督おめでとうございます😆😆 pic.twitter.com/dekxVnyIAG
順天堂大学最後の総合優勝時のキャプテン。4年間9区を走り、最終学年では区間賞を獲得し、卒業後も2011年までJR東日本で競技を継続した。
2012年よりコーチとしてチームに復帰すると低迷していた名門を見事に復活させ、塩尻和也選手・松枝博輝選手・三浦龍司くんをオリンピアンに育て上げた。高い指導力と同時に「兄貴分」としても知られる彼だが、これも個性派集団と呼ばれた順天堂大学の主将としての統率力によるものだろう。
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