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KOK勝手に応援企画2021年大会出場者紹介(8)~梵頭

今回紹介するのはKOKだからこそ輝くことができるMCたちの紹介である。こうした大会にはいわば「常連」とも言われる一定の実力を持ったMCたちも多く参加する。
UMBではDOTAMAさんやNAIKAさんなどもそうであるように、一定の実力と人気を保った「Mr.○○」というのが存在し、そしてそうしたMCたちが大会を盛り上げていることを忘れてはならない。

前回紹介したHI-KING TAKASEさんもまた、普通のMCバトルでは中々日が当たらない一方でKOKという舞台ではスポットライトを浴びる存在になれる。そうした意味もあるこの大会の意義もまた、考えて行きたい。

戦極とUMBとの違いは?

ここで比較を行うのは「優劣を競う」ためでは無い事を前置きとして伝えたい。KOKという大会が6回という回数を経たことによって生まれてきた、大会そのものの色は、戦極ともUMBとも違う異色の色合いなのだ。

戦極MC Battle

「観客が格好いい」と純粋に決めたMCが勝つことを許される大会でもある。もちろんトーナメント戦であるので観客の感情をグッとつかみ流れに乗ることも大切だ。

本戦で優勝したMCのメンバーも錚々たるものである。

第1章:晋平太
第2章:黄猿
第3章:TKda黒ぶち
第4章:TKda黒ぶち
第5章:チプルソ
第6章:鎮座DOPENESS
第7章:DOTAMA
第8章:サイプレス上野
第9章:DOTAMA
第10章:晋平太
第11章:GOLBY
第12章:呂布カルマ
第13章:NAIKA MC
第14章:呂布カルマ,K.Lee
第15章:GADORO
第16章:MOL53
第17章:GIL
第18章:漢 a.k.a. GAMI
第19章:MU-TON,SAM,ID
第20章:SAM
第21章:Authority
第21.5章:RAWAXXX
第22章:MU-TON
第23章:SKRYU
第24章:呂布000カルマ

名だたるMCたちが優勝をしてきたが、単純にフリースタイルが上手く多くのヘッズたちを唸らせるMCたちがその名を刻んできた。実際に呂布さんに鬼ピュアワンライン(RAWAXXX、MOL53)さん、SAMさんといった「単純にラップが上手いMC」は常に勝つ可能性を秘めている。

もちろんUMBもそういう一面が無いわけではないが、少しだけ毛色が違う。

UMB

UMBの特色は、その年の「主人公」を決める大会といえる。そうした経緯があるせいか、歴代優勝者を改めてみても呂布さんや鬼ピュアさんが居ないというのも面白い。

2005年:カルデラビスタ
2006年:FORK (ICE BAHN)
2007年:GOCCI (LUNCH TIME SPEAX)
2008年:般若
2009年:鎮座DOPENESS
2010年:晋平太
2011年:晋平太
2012年:R-指定 (コッペパン)
2013年:R-指定 (Creepy nuts)
2014年:R-指定 (Creepy nuts)
2015年:CHICO CARLITO
2016年:NAIKA MC
2017年:DOTAMA
2018年:MU-TON
2019年:Authority
2020年:早雲

個人的にこの大会の優勝はふぁんくだろ、とは思っているのだが、会場ではDOTAMAが完全に空気を支配していて再々延長の末にDOTAMAが優勝を収めた大会だった。

だが、実際のところはDOTAMAは勝ち方を知っていてその勝ち方に徹したことによって勝利したある意味で「彼らしい」優勝だったといえる。それは、「その日の主人公」に選ばれるということだ。

呂布さんも鬼ピュアさんもそういう部分には欠けているために、彼らは中々UMBの頂点に立つことが出来ない。だが、今年も呂布さんはUMBに出てくる。もし取るようなことがあれば……。UMBもまた、少し大会の性質が変わってくるのかもしれない。

KOK

これまで個人的にKOKは、単純に「MCとして格好良いか?」というのが主眼が置かれているのかと思っていたが、実際のところは少し異なる。

それは「ドラマ性が強い」ことだ。

ただ上手いだけでなく、ただ強いだけでは勝てない。

崇勲さんも、GADOROさんも、そして呂布さんも。そこに至るまでのドラマ性が強く、そしてそこに観客や審査員の共感を得たMCが勝ち上がり優勝を達成してきた。

その過程の中で鬼ピュアさんは2度も決勝で涙を呑み、それでも2019年大会で優勝を収めた。それは彼の姿や彼の中にある「ドラマ」に誰もが共感をしたからなのだろう。

そのドラマは決して壮大なものではないのかもしれない。だが、毎年決勝大会に出てくるMCたちはプロモーションビデオのおかげもあるとはいえ、背景にあるドラマを多く持っている。

「人」を好きにさせてくれる大会といっても良いのかもしれない。これは16名という数少なく、かつ毎年1回のみ行われる大会だからこそできる実に贅沢な大会なのだ。

そんな骨太な大会の中でまた、骨太なMCが一人選ばれている。それが彼だ。

梵頭

1985年式の岐阜育ちDOPEモンスター。父は人を殺して服役、本人も服役経験を持つ岐阜のドン。自身が経験されたことなどを踏まえながら面白おかしく踏むラップは、どことなく恐ろしさを漂わせる。

HIKIGANE SOUNDの主宰としても知られ、口喧嘩祭はKOKの強力大会として今大会では晋平太さんが代表として出場する。

今大会は熊本予選を勝ち抜いて、西日本予選でベスト4まで勝ち進んだが、アングラの恐ろしさを前面に出しながら相手を的確に射抜くリリックと「草ネタ」を用いた替え歌など、コンプラぎりぎりの面白ラップにも期待したい。

こえーっすわ。ちなみに、呂布さんが主宰のJET CITY PEOPLEとも親交が深く、JCPのBASEさんとは上記の曲を作ったりするなど交流も深い。

これで西日本予選までは終わり!
東日本予選を勝ち上がったMCたちにSPOT LIGHT、そして最後にENTA DA STAGEにラストに呂布さんと楽しみが続きますな。ではではー。

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